【新カード】スタートデッキで対戦してみた・「鬼札の鬼タイム」編!

 どうも、レッドことyk800です。

 本当は1つの記事にまとめる予定だったんですが、文字数バグってまさかの分割記事だ! というわけで前回の「ジョーのキリフダッシュ」編に引き続き、今回は「鬼札の鬼タイム」にスポットライトを当てて、スゴいところを徹底解剖していきたいと思います! レッツゴー!

「ジョーのキリフダッシュ」編はこちら



「鬼札の鬼タイム」

ざっくり所感

 この記事では「鬼札の鬼タイム」を徹底解説していきます。「ジョーのキリフダッシュ」については同時にアップされた別記事で解説していますので、そちらもよろしくお願いします。

 「鬼札の鬼タイム」というタイトルが示すとおり、大量の<鬼タイム>持ちがデッキリストを埋めるまさに百鬼夜行なスタートデッキ。
<キリフダッシュ>と違って《飛べ! イカロソくん》のような露骨なサポートカードは作りづらい<鬼タイム>ですが、スタートデッキらしく「前のめりにシールドを割って<鬼タイム>を達成するプラン」「相手の猛攻を凌いで減った自分の盾から<鬼タイム>を達成するプラン」のどちらの戦略もとりやすく作られているので、<鬼タイム>というギミックの魅力を存分に楽しめる仕上がりになっています。

 これは「ジョーのキリフダッシュ」にも共通することですが、今回のスタートデッキはトリガーの枚数がめちゃくちゃ多いです。お互いに殴って勝つしかないスタートダッシュデッキどうしの対決ではこれが非常に重要なポイントになるので覚えておくといいでしょう。

 <鬼タイム>を達成してしまえばコストパフォーマンスに優れたカードを次々に連打できるので、序盤からガシガシ盾を割りに行きたいのが「鬼札の鬼タイム」最大の特徴。長期戦にも対応できるカードはたくさんありますが、顔を詰めれば詰めるほどトリガー1枚からカウンターできる可能性が高まるので遠慮なくガンガン攻めていきましょう。

 では、そんな<鬼タイム>の強みを改めて考えていきます。こちらも<キリフダッシュ>に引き続いて3つのポイントにまとめてお伝えしましょう。それがこちら!

point
⒈勝ってても強い! 負けてても強い!
⒉一度達成してしまえばあとはずっと<鬼タイム>!
⒊「シールド6枚」のタイムリミットを前に、相手の攻め手が緩くなる!

 まずは1つ目。「自分と相手のシールドの合計」なので様々な状況で<鬼タイム>は発動します。ガツガツ速攻を仕掛けて相手のシールドが残り1枚になるまで追い詰めた時はもちろん、逆に序盤から大打点を形成され命からがらトリガーで助かったりした場合にも、返しの大逆転劇を演出するのに一役買ってくれます。どんな場面でも強いギミックというのは、えてして強力なもの。
 また、デザインの観点からみて優れた手法なのが素晴らしいですね。柔軟性があるので攻撃的なカードと防御的なカードのどちらも作ることができます。今後の展開にも期待が持てるのが嬉しいですね。

 次に2つ目。一度始まってしまった<鬼タイム>から抜け出すための手段は基本的に「シールドの枚数を直接増やす」しかありません。素早く攻め立てて、そのあとはずっとボーナスタイム。
 開始条件がある程度厳しいだけのことはあり、<鬼タイム>のコストパフォーマンスは全体的にかなり高めです。単発系のギミックと違って回避しようのない<鬼タイム>は、特別な強みこそありませんが単純に強力に仕上がっています。ゲームの半分以上をずっと相手よりも強いカードで戦い続ければ、それはもちろん有利ですよね。

 また、後述する3つ目の強みにも繋がりますが、「入ってしまうと解除できない」ことが<鬼タイム>達成を早めるアクションを避けるより強力な理由付けになります。取り返しがつかないので慎重になろう、という心理を働かせてしまえばゲームのペースはこっちのものです。

 そして3つ目。特に殴り合い環境においては顕著になることが予想されますが、相手からすれば<鬼タイム>の達成を早めてしまうシールドへの攻撃はかなりリスクのある行動になってしまいます。「決めるならワンショットで決めたい」と相手がモジモジしてる隙に次々シールドを割りにかかって<鬼タイム>発動、相手が慌てて取り返そうとしたところをトリガークリーチャーが咎めて勝利。そんな絵に書いたような展開が現実的に狙えるのがこの<鬼タイム>の強みでしょう。

 これの厄介な点は、「それなら逆に序盤から攻めよう」と普通に攻め込まれても、強力な<鬼タイム>軍団によって軽くあしらえてしまえる点です。こちらを立てればあちらで追いつかれ、あちらを立てればこちらが削られ。ことシールドを割って勝利を目指すデッキに対しては無類の鬱陶しさを誇る能力であると言ってよいでしょう。

 シールドをブレイクするorされるという「勝利・敗北に直結する行動」がそのままリターンとなるので、根本的な対処手段があまりなく、無視することも難しい、見た目以上に厄介な能力でした。ただし、当然のことながら、シールドを殴ってこない敵に対してはやや苦戦を強いられます。構築レベルで活用するのであれば新弾で登場するメタクリーチャーたちの力を借りることになるでしょう。

 攻め手を鈍らせ、常にこちらが一方的に有利な2択を押し付けながら攻めかかる。特殊な使い方がないにもかかわらず、裏側で心理戦を仕掛けることで<鬼札王国>の「鬼」な部分がガチッと表現されているのがこの<鬼タイム>の面白みに繋がっていますね。

 では、個別のカード解説に移っていきましょう。

収録カード徹底解説

《闇戦士ザビ・クロー》

 あまり使い勝手の良くなかった「ジョーのキリフダッシュ」の《凶戦士ブレイズクロー》と打って変わって、1ターン目にプレイできるかどうかで以降のゲームの楽さがまるっと変わる影の最強カード。2ターン目にシールドを1枚ブレイクできると目に見えて<鬼タイム>突入のスピードが変わるので、多少無理なハンドキープをしてでもプレイしたいカードですね。

 「ジョーのキリフダッシュ」に再録された《凶戦士ブレイズクロー》とセットで、今後の鬼札王国デッキにおいて重要な存在になること間違いなしの嬉しい再録枠。もしかすると2ブロックの構築戦でも見かけることになるかも?

《虹彩奪取 ブラッドギア》

 《轟音 ザ・ブラックV》、《闇鎧亜 ジャック・アルカディアス》へとスムーズに繋ぐことのできるバリューカード。ハンデスや除去といった相手のカードに干渉する有能なカード群が綺麗に繋がるコスト域に存在しているため、プレイする価値は十二分にあります。そのまま《「双打」の鬼 ウコン丸》まで繋がるのが理想的な展開。

 このカードがあるだけで火か闇の4コスのクリーチャーならなんでも採用しやすくなっているのがデュエマ初心者の改造案を考えるにあたって嬉しい点ではないでしょうか。定番汎用カードの《解体人形ジェニー》や《白骨の守護者ホネンビー》といった入手難易度が低いカードでいろいろ組み換えて遊べるのはなかなかに楽しそうです。

《トツゲキ戦車 バクゲットー》

 実はイマイチ強いところを見られなかったカード。《鬼ヶ鬼 ジャオウガ》のための墓地肥やしをしつつ手札0枚の時にはドローにもなる、と役割だけを書けばなかなか使い勝手の良さそうなカードなのですが、後述する新カード《キズグイ変怪》が機能しているとあまり手札不足になることはなく、墓地肥やしとしてもちょっと小回りが効かなすぎるので扱いの難しいカード、という印象でした。

 さらに速攻に寄せて重いところを減らした改造ならドローソースとして優秀かな? という感じ。<鬼タイム>をガッツリ楽しみたい場合はあまりオススメできないカードかもしれません。

《闇鎧亜 ジャック・アルカディアス》

 受けトリガー・手打ち可能・スレイヤーと弱いテキストが1つたりともないカード。スタートデッキ対決の場合、《ノー千休》は特に触りづらいカードなので、このカードで処理できるととても美味しいです。スレイヤーのおかげで打点として運用しても殴り返しを受けづらく、仮に相討ち覚悟で殴り返して来たとしても、先に除去したクリーチャーと合わせて1:2交換確定。本当に偉い。

 これに綺麗に繋がるというだけで《ブラッドギア》をプレイする価値があるというもの。改造するのであれば真っ先に増量を検討したい1枚です。

《轟音 ザ・ブラックV》

 黒いボディがイカすあん畜生。このデッキにおいては唯一のハンデス要素で、《闇鎧亜 ジャック・アルカディアス》と並んで《ブラッドギア》から繋げて美味しいカード。

 序盤は小型を殴り返しながらリスクなく運用できるハンデスとして、中盤以降はシールドを割りにかかる打点としての運用に期待がかかります。《鬼ヶ鬼 ジャオウガ》から釣れるSAとしては《「双打」の鬼 ウコン丸》の次に強く、実戦中でも釣る機会は結構多めな印象でした。

 パワーラインが絶妙で、3000という心許ない数値がこのカードを「壊れ」の領域に持ち込まないでくれています。

 実のところ、「ジョーのキリフダッシュ」が序盤にあんまり積極的に殴りたくない理由の2割ぐらいはこのカードの影響だったりします。序盤にリソース突っ込んどいてハンデスしながら殴り返しとか食らうと立て直しが本当に難しいので……。

《凶殺皇 デス・ハンズ》

 《デス・ハンズ》がスタートデッキに4枚収録されるなんて、良い時代になったもんだなあ……(唐突なおじいちゃん化)。
 説明不要の優秀トリガー。ここしばらくまっとうに殴り合う時代ではなく、何より手打ちできるスペックではなかったのでだいぶ影が薄くなっていましたが、書いてあることは本当に強い。今後トリガークリーチャーの価値が向上していけば活躍も夢ではないかもしれません。

 トリガーで打点を止めて、返しに過剰打点を作るゲームになりがちなスタートダッシュデッキ対決では言うまでもなくバリバリに強力なカード。<キリフダッシュ>が止まらないのはご愛嬌ですが、それを押してでも4枚採用を維持したいカードです。

《ソッコウ童子》

 さて、ここからが新カード群。

 《ソッコウ童子》は2ターン目のプレッシャー要員として無難に使えるほか、<鬼タイム>が発動した終盤に2マナ2マナで2体同時に召喚して一気に2打点を送りこんでプレッシャーをかけにいく運用が強力です。

 相手の攻勢をトリガーで凌いでから返しに展開、というパターンが非常に多いので、トリガー《ツルハシ童子》から回収してプレイすることもしばしば。その軽さから、打点の最大化を目指すにあたっては避けて通れないカードなので、常に存在を意識しておきたいですね。

《キズグイ変怪》

 「鬼札の鬼タイム!」における「問題のカード」枠

 いやー、強い。本当に強い。「思ったよりも<鬼タイム>の達成簡単だな」って感じた理由は9割ぐらいこのカードにあると思います。一度殴って盾回収するだけでもリソース管理が目に見えて楽になりますし、<鬼タイム>以降は単なる優秀なSA打点。そりゃ弱いわけがない。間違いなくこのデッキのメインエンジンです。

 パワー4000あるのが鬼のように強く、大半のクリーチャーの殴り返しを受け付けません。ミラーにおいても《サコン丸》のパワー低下や《ザ・ブラック》の殴り返しを無視できるので相当信頼できるサイズ感。
 そして何よりも、SAのおかげで出て殴った段階でひと仕事終えてしまうのがすごい。処理されてももう役割のほとんどが終わっているのでさほど痛手ではありませんが、相手視点からすれば、処理しないと4000ボディの面倒なクリーチャーが延々どついてくるので厄介なことこのうえありません。

 今後のデュエル・マスターズというゲームのレンジ感に左右される部分はありますが、十分に構築でも使われうるスペックのカードでしょう。これがスタートデッキに4枚入ってる時点で開発部の「本気」度が伺えますね……。

《ガワラ入道》

 何一つ際立って強いことは書いていないはずなのに、実際に戦ってみるとただただ厄介なカード。スタートダッシュデッキ対決においては「毎ターン1回はキリフダッシュを止められる」という部分が非常に強力です
 「ジョーのキリフダッシュ」の場合、バトル以外でこのカードを除去する手段は《ヘットルとフエートル》か、<キリフダッシュ>を使わなければコストパフォーマンスが極端に低い《モモダチパワー!!!》、コストが重く扱いづらい《火焔タイガーグレンオー》と《罠の超人》ぐらいしかなく、事前の対処は困難を極めます。結果、グダグダと盤面に残ったまま次の《ガワラ入道》が出てきて、さらに要求打点が増えて〜といったゲーム展開は比較的よく見られるもの。

 ミラーにおいても《闇鎧亜 ジャック・アルカディアス》ぐらいしかテンポよく処理できる手段がないので盤面に置けば置くほどじわじわ有利になっていくこと請け合い。殴り合いのゲームで消えないブロッカーの強みはテキスト以上のものです。

 余談ですが、デュエル・マスターズのルールにおいて、相討ちは「両者ともに負け」という扱いになるので、《ガワラ入道》の「バトルに負けた時」の能力は発動します。トラブルを避けるためにも事前に友達とルールの確認をしておきましょう!

《ツルハシ童子》

 このカードもまた見た目に騙されたシリーズ。「<鬼タイム>発動しなきゃブロッカーつかないし言うほどだな!」って思ってたんですが、よく考えたら相手がこっちのシールド殴ってきたら自動的にブロッカー付くんですよこのカード。テキスト読み上げただけだけど。

 回収によって後続を切らさず、確実に1点を止めてくれるため見た目以上に信頼性は高く、トリガーブロッカーの性質上<キリフダッシュ>に対して非常に強いです。潤滑剤として先置きが効き、攻撃できるので打点にもなって、スレイヤー持ちで殴り返し要員として使え、マッハファイターや強制バトルで一方損を取られることもなし。
めちゃくちゃ強い! ってわけではないけども、弱い部分がほとんどないおかげで総合的なカードパワーが高くまとまっているように感じました。

 このカードが1枚立ってるだけで《勝熱龍 モモキング》が完全に機能不全を起こすのは、スタートデッキ対決をする際には絶対に覚えておきたいポイントです。なんなら《勝熱英雄 モモキング》もこいつ1枚でストップするんですよね。

 シノビとの相性も相当良く、踏ませれば確実に1面止められるカードで、手打ちもまあ目を瞑れる性能と、採用できるデッキについても検討の余地があり、かなり悪くなさを感じます。構築でもワンチャンあるんじゃないかな。

《襲来、鬼札王国!》

 「問題のカード」枠その2。単純に書いてることが強い!

 このカードも際立って変な使い方があるわけではないものの、1体除去しながらブロッカーや除去持ち、あるいは「ブロッカーで除去持ち」を釣ってくることでシンプルに2面以上を止められるカード。受けとして強いのはもちろん、ブロッカーを排除しながらSAをリアニするなど攻めっ気を持たせることも可能で、攻守両面に渡って柔軟な対応が可能な点が魅力です。

 構築では早速【4cドッカンデイヤー】にて試験運用されているようです。釣ってくる文明に制限のない8コスまでのリアニメイトというのはおそらく《ヨミジ》の他に前例がなく、かなり色々な可能性が隠されていそうですね。《ジョギラスタ・ザ・ジョニー》や《偽りの名 ゾルゲ》、《ドンジャングルS7》といったパワーカード群にアクセスできるのは覚えておきたいポイント。

《「双打」の鬼 ウコン丸》

 率直に言って、ファーストインプレッションである「ちょっと弱いゴルドーザ」という感想の域は出ないスペック。とはいえSA2打点を5マナで投下できるのはスタートデッキとして破格そのものであり、これが2枚も入っていることに驚かされたのは間違いありません。

 スタートダッシュデッキ対決においては8000という火力範囲はほぼ確定除去と考えて差し支えありませんでした。これを超えることができるのは、両デッキのキングマスターカードを除けば《ホスピヨゲール》のみ。《飛べ! イカロソくん》というほぼ確実に相手が使ってくるパワー5000のクリーチャーに突っ込ませることで相討ちを取りながら8000火力でもう1面処理し、後ほど《鬼ヶ鬼 ジャオウガ》で釣ってきて2打点として活用、みたいな動きも考えられるなど、面白い使い方自体は結構見つけることができました。

 最も性能のいいSAなのでリアニメイトや《ツルハシ童子》のサルベージ対象となる機会は多めで、ゲームに絡む頻度は高く印象に残りやすいカードでしたね。「既存カードの上位種風マイナーチェンジ」という構築では厳しい立ち位置に置かれがちな存在ですが、スタートデッキの切り札としては十二分のスペックでしょう。

《「辻斬」の鬼 サコン丸》

 ワンパンで踏みたくないトリガー堂々の第1位!

 1面処理しながら出てきて打点になるトリガーブロッカー。それだけで破格だというのに、<鬼タイム>が発動すればパワー7000のW・ブレイカーという圧倒的存在感に成長します。まかり間違ってもトリガーで出てきていいスペックではない。
序盤にワンパンでトリガーしてそのまま《キズグイ変怪》などが絡むとそれだけでWBがガシガシ殴ってくることになります。悪夢以外の何物でもありません。

 トリガーしたリアニメイト手段などから釣り上げても強く、特に《襲来、鬼札王国!》が絡めば最大3面ストップ。ここまで来るとかなりの割合で相手の打点を捌き切ることができます。

 パワー7000というのは単純なサイズ以上にえらく、「ジョーのキリフダッシュ」に用意されたトリガーブロッカーへの対抗策のひとつである《モモダチパワー!!!》を綺麗に回避できるパワーラインが光ります。これを越えようとすれば《ゴールド・キンタックス》が必須。

 単純なスペックが高く、構築でも十分活躍できる素地はあるかと思いますが、《禁断V キザム》における《終焉の禁断 ドルマゲドンX》のようなガッチリハマる相方が登場するとさらに活躍できそうな予感。今後のプール追加に期待ですね。

《鬼ヶ鬼 ジャオウガ》

 SA打点を釣ってきて一気に展開、ブロッカーを展開しながら殴り返して地盤固め、妨害持ちとセットで使って次のターンのフィニッシュをより確実に。リアニメイトという幅が広い能力を持っているおかげで使い道が無限に開かれているのがこのキングマスターカードの強みです。

 このデッキそのままではやや墓地肥やしの質・量ともに物足りない印象で、デッキの改造が前提となっているように思います。火と闇の7コス以下なら何を釣ってもいい自由度は驚異の一言。これは《勝熱龍 モモキング》にも言えることですが、各デッキのキングマスターカードは改造の幅を広げるためか、かなりクセが押さえられてシンプルに良質なカードとしてデザインされているように感じます。
 僕個人としてはこのようなカードデザインは好きですし、拡張パック収録版の下位互換ではなく、違った使い道が拓かれているのが嬉しいですね。

 「ジョーのキリフダッシュ」収録の《新導バット》はただでさえこのデッキと相性がいいうえに、ルーティング能力で《鬼ヶ鬼 ジャオウガ》の弾をスムーズに墓地に用意することができるため、改造のパーツとしては非常にオススメです。《ゴールド・キンタックス》もご一緒にどうぞ。

どっちが強い? 「鬼札の鬼タイム」・「ジョーのキリフダッシュ」

 共通する総合的なマッチアップの感想については前記事をご参照のほどよろしくお願いするとして、こちらの記事では「鬼札の鬼タイム」を使って「ジョーのキリフダッシュ」と戦う際に、僕が感じたマッチアップのコツを解説していきます。

 コツとは言うものの、こちらの戦略は基本に忠実。「序盤からクリーチャーをガンガン展開し、シールドをガンガンブレイクし、できる限り早期に<鬼タイム>を達成する」。この1点につきます。
 相手はシールドをブレイクできなければ本領を発揮できない<キリフダッシュ>が主体のデッキ。<鬼タイム>の早期達成を避けたいのはもちろんのことながら、それと同じくらい序盤に除去トリガーを踏んで頭数を減らす展開が望ましくありません。ある程度ゲーム勘を掴んできた相手であれば序盤はあまり攻め込んでこないと思われるので、<鬼タイム>達成のためにも素早く攻め込みたいところです。

 例外的に、打点に繋がらないアクションであっても《ガワラ入道》は強力な選択肢になります。相手に有利な形で処理されるのは《ヘットルとフエートル》が絡んだ場合のみであり、生き残ってしまえば相手のカウンターを大きく牽制することができる優れもの。<鬼タイム>さえ始まってしまえば打点換算もできますから、損になることはほとんどないはずです。
 このカードに限った話ではありませんが<キリフダッシュ>にとってブロッカーは天敵なので、ガッツリと攻め込みはじめる前に、できれば複数体のブロッカーを盤面に確保しておきたいですね。

 また、《キズグイ変怪》は自分のシールドを減らすため、基本的に殴り合いでしかないこのマッチアップにおいては諸刃の剣になる局面が数多く存在します。どうしても<鬼タイム>スタートまで持って行けないのであれば仕方ありませんが、できれば<鬼タイム>スタート前の攻撃は1回、シールド1枚の回収に止めておくのが望ましいでしょう。自分のシールドが3枚以下になるとトリガークリーチャー1体ぶんの1点+2点+1点でゲームが決着してしまうので、致命率が大きく向上します。

 殴りに行く際、特に警戒すべきなのは《火焔タイガーグレンオー》。唯一の範囲火力であり、「ジョーのキリフダッシュ」において唯一複数体のクリーチャーを止める手段になります。過剰打点を組む際は必ずパワー2000以下のクリーチャーから先に攻撃し、3000以上のクリーチャーでダイレクトアタックに行けるようにしておきましょう。
 《ヘットルとフエートル》も存在するため、下手に「止められても返しの打点を削れるように」とブロッカーを残す選択肢は裏目が大きいです。《ガワラ入道》、《ツルハシ童子》は打点さえ余裕があるなら優先的に攻撃させてOKです。

 愚直に攻撃するだけでも強いデモニオ軍団が相手の戦術を研究して戦略を練り上げれば、まさに鬼に金棒。キリフダッシュにも負けない猛攻を仕掛けて、勝利を掴み取りましょう!

おわりに

 今回の記事はここまでとなります。

 こちらのデッキの方はやや玄人好みかな? という印象。<キリフダッシュ>ほどの分かりやすさはない<鬼タイム>ですが、高速ビートダウンデッキのツボはしっかりと押さえながらも、「勝っていても負けていても強い」特性を活かしながら、戦況に合わせて柔軟な立ち回りが可能なとても楽しいデッキです。率直に言って<鬼タイム>、あんまり強くないんじゃないか? と疑っていただけに、その強さを実感できるスタートデッキをきっちり出してきた開発部の方々の手腕に脱帽するしかありませんでしたね。

 もちろん、ここまでで書いたことはあくまで「僕が触ってみて感じたこと」。みなさんが自分自身で動かしてみれば、また違った発見があるに違いありません。この記事を読んで、「実際に回してみたくなった!」という感想を抱いていただけたのなら、何よりの幸いです。

 同時公開の「ジョーのキリフダッシュ」編もお楽しみいただければと思います! それでは!


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