こんにちは、神結です。
前回「コンビ殿堂候補の話」と最後に書いた記憶がありますが、その前にちょっと番外編を挟みます。
令和デュエマの顔とも言える、このカードの話をしておこうかと思います。
本日の殿堂候補?カード
《天災 デドダム》
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を見る。そのうちの1枚を自分の手札に加え、1枚をマナゾーンに置き、残りの1枚を墓地に置く。
オリジナル :SSS
アドバンス :S
カードの汎用性:SSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSSS
殿堂予想 :???
現代デュエマを代表するカードで、「高出力かつ汎用性の高いもの」の代名詞と化しています。(例:鍋の白菜は実質デドダム)
初登場は歴代最強クロニクルデッキである「SSS!! 侵略デッドディザスター」で、《SSS級天災 デッドダムド》や《虹速 ザ・ヴェルデ》、名誉デッドディザスター収録カードである《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー/お清めシャラップ》と同期になります。
このクロニクルデッキの発売は2019年8月と令和に入っており、逆を言えば令和のデュエマはデドダムから始まったと言っても過言ではないかもしれません。
デドダムのこれまでの活躍
デドダムは登場から活躍が約束されたカードでした。
まずクロニクルデッキそのものが強く、これらを改良した【アナカラーデッドダムド】が即座に環境入り……というか、TierGODに。
ただこのとき注目されていたのは《天災 デドダム》よりも、どちらかと言えば横っ飛びでも除去を繰り出す《SSS級天災 デッドダムド》だったり、マナから除去を飛ばせる《虹速 ザ・ヴェルデ》だったかもしれません。デドダムが強いのは勿論わかってはいたのですが、ダムドもヴェルデも「デュエマで初めて出来ること」だったので、その分インパクトが強かったのかもしれません。当然ながら、《天災 デドダム》は4枚採用されています。クロニクルデッキには3枚しか入ってなかったので、慌てて2個目を買った人も多かったでしょう。まーそれでも、この時点ではまだ「アナカラーだけで使える初動兼リソース札」といった認識ですかね。
その後はミッツァイル環境が到来して使用は一時下がりましたが、ミッツァイル殿堂後は【4cデイヤーループ】初動として投入され、無事復権します。この時点で既にアナカラー以外での出張が始まっています。
十王篇はコロナの影響でそもそも競技シーンが少なかったのですが、デフレによる影響もあって再びアナカラーダムド系のデッキが注目されたりもしました。ただ一番は【オカルトアンダケイン】で使用されたことでしょう。このデッキでの採用は、以降のデドダム運用に大きな影響を残した、と言っていいでしょう。
このデッキは《不敵怪人アンダケイン》によって蘇生するため手出しではそこまで考慮されていないのですが、プレイヤーたちは「青黒基盤にデドダム突っ込むの強いんじゃね?」という知見を得ることになります。
そして2021年、もう一つの大きな変化として、「オリジナル」レギュレーションが導入されます。
このルールは外部ゾーンのカードを使用出来ないため、GRやドラグハートといった外部でバカをするカードを使うことが出来ません。よって、40枚のデッキ内に全てを凝縮させる必要があり、デッキのカードは「引いても腐らないカード」「なるべく複数の役割を持てるカード」が重宝されるようになります。
……となると、序盤はブーストと手札調整、中盤・終盤はフィニッシャーの確保という役割があってほぼ腐らない《天災 デドダム》にとっては、相当都合がいい環境です。王来篇で多色推しだったのも合わさって、デドダムはオリジナルの覇者となります。
またコンボデッキに於いても、「コンボパーツを集めにいく」「ゲームが伸びたときでも戦えるようにする」という難題を同時に解決してしまうため、これらのデッキにも採用されていくようになります。
アナ退化、アナカラーハンデス、アナカラージャオウガ、ゼーロベン、ハザード退化、5cネバー、4c邪王門……オリジナルのCSに出れば、デドダムの入ってないデッキと当たらないことはまずないと言っていいでしょう。最近でもオービーメイカーがアナカラーになりました。青黒軸のデッキはもちろん、ASMRのお陰で緑軸のデッキでもデドダムが運用されるようになりました。
結果、オリジナルは「デドダムを使う」か「デドダムに頼らなくて済むくらいバカなことをやる」デッキが支配することになり、後者はだいたい制限を喰らうためデドダムを使うデッキだけが生き残ってきたわけです。
またハンデス+メタカードというのが現状のオリジナルの答え(の一つ)であり、アナカラーはこのギミックに使いやすいというのも大きいでしょう。
いずれにせよ、デドダムはオリジナル環境で継続的に使われていくことでしょう。
これはあれだ、最初ザックのデザインでは4コスト呪文だったんだけど、どうせならボディ付けてコマンドにしよう、三色だし3コストで行けるだろって言って出来上がったやつ。
お察しの通り普通に強いやつです。 https://t.co/AL1LY0TUS2— しゃば🐯ジ🦊エンド (@syaba3) July 22, 2019
もしもデドダムが4コストだったら……現代デュエマの景色は本っっ当に大きく変わっていたでしょうね。デドダムは3コストの初動としての運用の他、2コストの初動からタップインを処理しつつ2→4のマナカーブを作れます。つまり単体で2→4→6のマナカーブにも対応しているし、3→5のマナカーブにも対応しているわけです。こんなにデッキにとってありがたいことはありません。
開発も王来篇で《Disノメノン》とか《Disゾロスター》など「他のカラーのデドダム」になりそうなカードを色々出して来ましたが、中々第2のデドダムにはならないですよね。アナカラーは青緑基盤なので初動にしやすくデッキも組みやすいので、それはまぁ頭抜けてるのかな。
《Disノメノン》はかなり惜しいんですけどね。もっと序盤に盤面バラバラ並べるゲームだったら強かったかなぁとも思うんですけど、それでも中盤以降の強さがデドダムとは雲泥の差があるかな……。アドバンスだと《ボルシャック・栄光・ルピア》があって、これはデドダムに並ぶ初動と言えるのですが、オリジナルだとちょっと運用しにくい(《最終龍覇 ロージア》のないドラゴンデッキは紙ペラになりがちなので)ですね。
あとはデドダムに近しいカードを出すと、デドダムと一緒に使われたときに強すぎるという問題も発生します。この本末転倒系の失敗談って古今東西万国共通でよくあって、ハブ対策にマングース放ったら貴重なヤンバルクイナが捕食されてしまったり、ガブリアスに強いポケモンを作ったらガブリアスと組んで暴れたりと、この点の調整は難しいんですよね。だってノメノンがデドダムと近しい効果を持っていたら、白抜き4cでも5cでもまず間違いなくデドダムと一緒に採用するでしょう?
アドバンスだと別なアプローチで制限出来る可能性もありますが(ルールプラスとか)、オリジナルだとちょっとねぇ……。
まぁカード作成は開発の腕の見せどころではあるので、そこは期待しています。
今後は友好色サイクル(トリーヴァやデアリなど)を推してくるシリーズになったときに、期待しておこうと思います。たぶん、それまでデドダムもまだ使われているでしょうし……。
デドダムはなぜ殿堂しないのか?
上記のようにオリジナルに於けるデドダム基盤はかなり強力と言えますし、後発のカード開発にも影響を出している気がしますが、じゃあデドダムが殿堂するかと訊かれるとそれはそれで首を捻ることになりそうです。
まーーーー殿堂はしないでしょう。ここまできて。
もちろん殿堂の可能性もありますし、あくまで現状での推測でしかないのですが、昨今の再録祭りを見る限り殿堂はしない方針と捉えていいと思います。デュエキングでJOパーツが再録したのとは、ちょっと話が違いますよね。
そういう意味ではサブタイの「なぜ殿堂しないのか?」に対しては「めっちゃ再録してるから」という回答になるのですが(神アートの件もあるし)、それは身も蓋もないのでもう少し掘り下げていきましょう。
現状の再録のペースを鑑みるに、開発はもう明らかにデドダム在りきでゲームを考えています。要するに《フェアリー・ライフ》と同じで、もうインフラ化してるんですよね。一家に4デドダム。これが令和デュエマの標準装備です。
まぁ今更になってデドダムを没収されてしまうと、これまで2年掛けて築いてきたプレイヤー側の蓄積も瓦解しますし、何よりデドダムに飼い慣らされてしまった我々はもうデドダムなしには生きていけません。生活必需品なんです。
あとはあのレベルで色んなデッキに使われすぎていると、殿堂後の環境を全く読むことが出来ないのも怖いところです。仮に明日からデドダム抜きの生活をすることになったら、多分まず赤単を使うと思うのですが、じゃあそっからどうやってメタが回るのかを予測しきるのは難しいでしょう。
あとは言ってもアドバンスだとそこまで使われている訳でも無いんですよね。この辺りはオリジナルとアドバンスの歪みという別問題ではあるんで、そこはおいおい。
そして何より、デドダムは令和デュエマの顔。様々なパロディ(ファンアート)にも登場。曰く、ロボットの下強や空Nと同じ。なんかもう、コンテンツとして成立しちゃってますよね、デドダム。
まー現状のオリジナル環境では流石に使われすぎでカラーが固定化されがちというのはそれなりにどうなんだとは思っているので(デドダムか、理不尽か、アグロか、みたいな環境はどうなの? とは思ってます)、それをどうやって解決してくれるかがオリジナルの注目ポイントです。現実的には逆マナ武装(例えばデアリカラーで「マナに青と白がない場合」とか)のようなアプローチだと、デドダムとの共存は防げるのかな。
それはそれでデドダムだけ制限なくてズルいという見方もありますが、背に腹はかえられません。アナカラー以外の選択肢が欲しいのです。
個人的にはデアリカラーとかトリーヴァカラーのデッキってかなり好きなので「デドダムを採用出来ない」という理由でこれらのデッキの立場がなくなっていくのは悲しいんですよ。でもデドダムってインフラだから、デドダムに消えて欲しい訳では無い。別にそれは望んでないです。
デドダム殿堂するよりも、デドダムがある上で他のカラーの選択も出来る、そんな未来になってくれたら嬉しいなぁ……。
というわけで今回はやや例外的ですが、《天災 デドダム》の話となりました。
次回こそはコンビ殿堂候補の話をしていこうと思います。
それでは、また。
カードの購入・予約はこちらから
※カードの買取に関する情報はこちらから
最新弾(パックを剥きたい方はこちら!)
【BOX】デュエル・マスターズTCG 黄金戦略!!デュエキングMAX 2022 [DM22-EX1]
トレカ(デュエルマスターズ)【BOX】デュエル・マスターズTCG 黄金戦略!!デュエキングMAX 2022 [DM22-EX1]
デュエル・マスターズTCG ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」 [DM22-RP1]
トレカ(デュエルマスターズ)【BOX】デュエル・マスターズTCG ゴッド・オブ・アビス 第1弾「伝説の邪神」 [DM22-RP1]
デュエル・マスターズTCG 王来MAX最終弾 切札!マスターCRYMAX!! [DMRP-22]
トレカ(デュエルマスターズ)【BOX】デュエル・マスターズTCG 王来MAX最終弾 切札!マスターCRYMAX!! [DMRP-22]
デュエル・マスターズTCG 王来MAX第1弾 鬼ヤバ逆襲S-MAX!! [DMRP-21]
トレカ(デュエルマスターズ)【BOX】デュエル・マスターズTCG 王来MAX第1弾 鬼ヤバ逆襲S-MAX!! [DMRP-21]
クロニクルデッキ(アドバンスを始めるなら断然これ!)
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG クロニクル・ダークサイド・デッキ 「終焉」 [DMBD-21]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG クロニクル・ダークサイド・デッキ 「終焉」 [DMBD-21]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG クロニクル・ダークサイド・デッキ 「零誕」
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG クロニクル・ダークサイド・デッキ 「零誕」 [DMBD-22]
開発部セレクションデッキ(復帰勢にオススメ!)
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG 開発部セレクションデッキ「火水覇道」 [DMBD-19]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG 開発部セレクションデッキ「火水覇道」 [DMBD-19]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG 開発部セレクションデッキ「水闇魔導具」 [DMBD-20]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG 開発部セレクションデッキ「水闇魔導具」 [DMBD-20]
レジェンドスーパーデッキ(あの時のカードを、現代に)
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐 [DMBD-18]
トレカ(デュエルマスターズ)デュエル・マスターズTCG レジェンドスーパーデッキ 神歌繚嵐 [DMBD-18]
・デュエル・マスターズTCG レジェンドスーパーデッキ 蒼龍革命