皆さんこんにちは!のすけです。
今回からこの歴代最強デッキ選手権もいよいよSランクに突入しました。
Sランクともなると尋常じゃないメンツが並びます。
どのくらいすごいかというと、ジャイアンツでいう所のガッツ、横浜F・マリノスで言う中村俊輔、テニスで言う錦織圭くらいのレジェンド感があります。
今回は【火自然モルトNEXT】の回で度々話に挙がっていた【光自然メタリカ】についての解説です!
《ベイB ジャック》を忌み子、とまで言わしめる最後の原因となった2017秋当時最強のデッキがどんなデッキだったのか、徹底的に掘り下げていきます!
※今回の殿堂カード 《ベイBジャック》
目次
光自然メタリカってどんなデッキ?
概要と歴史
【光自然メタリカ】は2017年秋、DM篇第3弾《気分J・O・E×2メラ冒険‼》に収録された【赤攻銀 マルハヴァン】の登場と共に誕生したアーキタイプです。
- シンパシー:コスト3以下のクリーチャー(このクリーチャーを召喚する時支払うコストは、バトルゾーンにある自分のコスト3以下のクリーチャー1体につき1少なくなる。ただしコストは0以下にならない)
- ブロッカー
- W・ブレイカー
- 自分のコスト3以下のクリーチャーが破壊された時、このクリーチャーをアンタップする。
- 自分のコスト4以上のクリーチャーが破壊される時、かわりに自分のコスト3以下のクリーチャーを1体破壊してもよい。
デッキリストのパッと見では強さが伝わり難いですが、攻めと受け両面においてかなり強力でありフィニッシャーの役割を十二分に担っていました。
当時流行していた【火自然モルトNEXT】の《熱血龍 バトクロス・バトル》を突破する攻めの要素、【火水レッドゾーン】の《轟く侵略 レッドゾーン》の破壊効果をいなす受けの要素は共にとても環境適性が高く、綺麗に着地すると非常に突破が難しかったのも含めてデッキパワーの底上げに大きく貢献していました。
基本的な動き
2t《一番隊 クリスタ》3t《龍装者 バーナイン》で動き、《ベイB ジャック》を用いて軽減された生き物でドローを繰り返し、広がりきった盤面を《攻守の天秤》で起こしてマナを実質全回復。浮いたマナと盤面を用いて《無限銀河 ジ・エンド・オブ ユニバース》のEXWINを狙います。
広げている過程で上記の《赤攻銀 マルハヴァン》が絡む事で、コンボが繋がりきらなくても盤面で押し切ることが可能になっていました。
登場当時のリスト
過剰打点を作り、《気高き魂 不動》《赤攻銀 マルハヴァン》の除去耐性を用いて勝つというコンセプトのメタリカらしいフィニッシュのデッキとして当時は登場しました。
当時の環境でこの布陣を返せるデッキは非常に少なく、完成した時点で《ドルマゲドンX》しか基本ありませんでした。
その後11月、【DMEXー01 ゴールデンベスト】と【超メガ盛りプレミアム7デッキ キラめけ!! DG超動】の発売に伴い、このフィニッシュ部分と足回りが一気に強化されました。
その立役者となったのは《無限銀河 ジ・エンド・オブ・ユニバース》《絶対の畏れ 防鎧》《奇石 マクーロ》の3種です。
- 超無限進化:自分のクリーチャー1体以上の上に置く。
- T・ブレイカー
- メガメテオバーン10:このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーの下にあるカードを10枚、墓地に置いてもよい。そうしたら、自分はゲームに勝つ。
- 相手が自身のマナゾーンにあるカードの枚数よりコストが大きいクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手はそれを山札の一番下に置く。
- 相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、自分の手札は捨てられない。
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を見る。その中からメタリカを1体または呪文を1枚、相手に見せてから手札に加えてもよい。残りを好きな順序で山札の一番下に置く。
これらを獲得し、強化されたリストがこちら
再現性向上、ハンデス耐性、EXWINを獲得した【光自然メタリカ】は当時の環境において最強の座を獲得するに至りました。
この基盤を組み上げた【dotto選手】が【光自然メタリカ】を用いて4週連続で優勝したのです。(当時のcsは週に2回程度なので、大体3回に1回は優勝という事になる)
【光自然メタリカ】はその強さとは裏腹に母数が余り増えませんでした。
環境的な立ち位置も非常に良く、2017年当時は全体的なカードパワーが抑えめであり【水自然デュエランド】【火水闇ドギラゴン剣】のような比較的動き出しとフィニッシュが遅いデッキが多く、4tコンボである【光自然メタリカ】はかなり異質な存在でした。
周りのデッキと比較してもやはり際立っており、ありえない程の1強だったと言えるでしょう。
今後のまた別のデッキでも似たような話をする機会があるとは思いますが、~2019年迄は2024年現在と比較してもSNSやYouTube、記事媒体を用いた発信の文化が余り浸透していませんでした。
それにより1番強いデッキというものが広まりにくく、ミラーが少ない最強デッキが生まれやすかったのです。
これにより何が起こるかと言うと、
”最強デッキの一人勝ち”
です。
2024年夏現在を例えに出すのであれば、【火光闇ファイアーバード】の母数が著しく少ない為、それに比例して【水闇COMPLEX】の母数が延びずに真の意味で使い得のデッキとなる。
といった構造です。
GP5thを皮切りに日の目を浴びるようになった【光自然メタリカ】ですが、全体的な認知が遅れた事もありVS【光自然メタリカ】に対してのプレイが一切周知されませんでした。
《メガ・マグマ・ドラゴン》等はその典型で、【光自然メタリカ】側のリソースが非常に太いのに対して周囲のデッキは《メガ・マグマ・ドラゴン》のような全体除去を用いても勝たないのですが、メタカードとして誤った周知をされていました。
【光自然メタリカ】と【火自然モルトNEXT】
の2大環境においてこの構造はさらに【光自然メタリカ】に追い風となりました。
チームCSの決勝を戦う6人全てのデッキが【光自然メタリカ】であった事もあり、実際の結果からも傑出度が伺える強さを誇っていたのです。
量より質を地で行くこのデッキは、DM篇第4弾【誕ジョー!マスター・ドルスザク!!~無月の魔凰~】に収録された《龍装 チュリス》の登場による【火水ドギラゴン剣】の誕生で更なる立ち位置の向上を図ることとなりました。
【光自然メタリカ】と【火水ドギラゴン剣】の直接対決は《デスマッチ・ビートル》《絶対の畏れ 防鎧》を用いる事でかなり【光自然メタリカ】が有利なマッチアップであった為、シェアを伸ばした【火水ドギラゴン剣】を【光自然メタリカ】専門プレイヤーが食べる。
といった構図が各地で見られることとなりました。
VS【火水ドギラゴン剣】を意識した最終期のリストはこちら
再現性最重視。《温泉湯あたり地獄》で流されたメタクリーチャーを《ジャスト・ラビリンス》《龍装者 バーナイン》で獲得したリソースで展開し続け《無限銀河 ジ・エンド・オブ・ユニバース》によるフィニッシュを狙うという最強デッキ特有の勝ち方が可能でした。
取り巻いた環境
当時の環境は前項で述べたように【火自然モルトNEXT】【火水レッドゾーン】【火水ドギラゴン剣】(こちらは被っていた期間は一瞬)といった高火力且つ速いデッキを中心とした環境でした。
2017年当時のカードプールではメタカードに対しての良い処理がなく《無双竜鬼 ミツルギブースト》や《龍脈術 落城の計》でやりくりをしていた中で一方的に《絶対の畏れ 防鎧》や《デスマッチ・ビートル》を押し付け、残っているメタカードたちに《ジャスト・ラビリンス》を当てる事でリソースに変換する事ができるというのは非常に強力でした。
この強みを活かし、環境上では傑出したデッキとして君臨しました。
強さの理由
コンボプランとビートプランの使い分け
《無限銀河 ジ・エンド・オブ・ユニバース》の登場はこのデッキの安定感に大きな貢献をしました。《赤攻銀 マルハヴァン》と《気高き魂 不動》によるフィニッシュと違い100%確実な勝利をもたらしてくれるというのは非常に大きな差がありました。
取り巻いていた環境デッキたちが殴るデッキだらけなことも追い風となりEXWINは非常に重宝されたのです。
その一方で殴る事においてもこの【光自然メタリカ】は一流でした。
《赤攻銀 マルハヴァン》と《絶対の畏れ 防鎧》《ベイBジャック》などを用いる事で一定ラインの受け札は貫通できる打点を用意でき、《赤攻銀 マルハヴァン》のアンタップ効果を用いて除去トリガー突破が可能でした。
豊富なメタカードとリソース
《ジャスト・ラビリンス》はこれまでのメタカードを積んだデッキのゲーム観に革命を起こしました。
メタを出すごとにリソースが削れていき、リソースが無くなるという事象を1枚で解決したのがこの《ジャスト・ラビリンス》だったのです。
- S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
- 自分のクリーチャーを好きな数、タップしてもよい。
- 自分のタップしているクリーチャー1体につき1枚、カードを引く。
これにより盤面をリソースとして計上する事ができるようになり、メタカードを敢えて分割で出すという現代らしいメタの張り方を遂行可能でした。
2017年当時基準ではメタカードを貼ってリソースを回収するという動きがそもそも非常に強く、その流れでEXWINに向かえるというのも破格だったのです。
なぜSランクなのか
これは【光自然メタリカ】がある程度の盤面デッキであることに由来しています。《一番隊 クリスタ》や《龍装者 バーナイン》にエンジンを委ねている都合、細かい除去に弱くなりがちでした。
正直なところ、2017年頃の除去はあまり強くなく盤面エンジンでも問題ありませんでしたが、他の最強デッキと比較した際や環境の傑出度を加味した際に若干劣るなと考え、SSランクからは1つ下がったSランクであると考えました。
まとめ
今回は2017年度最強のデッキ、【光自然メタリカ】を紹介しました。筆者自身は当時NEXTにお熱だったこともあり実際に使った回数は多くありませんでした。
今思い返すと非常に勿体ないことをしていたなと強く思います。最強デッキとの出会いは一期一会、がっつり使える間にいっぱい使っておきましょう。
それではここまで読んでいただきありがとうございました!また次回お会いしましょう。
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