皆さんこんにちは!のすけです。
今回の歴代最強デッキ選手権では時代を塗り替えた最恐のソリティアデッキ、【火水ミッツァイル】を紹介していきます。
《BAKUOOON・ミッツァイル》登場から約8か月で殿堂に至る最後の要因となったこの【火水ミッツァイル】、それがどのように強く活躍したのか、環境最強たる所以がどこにあったのかを本記事で解説していきます!
※今回の殿堂カード
・《BAKUOOON・ミッツァイル》
目次
火水ミッツァイルってどんなデッキ?
【火水ミッツァイル】は「デュエル・マスターズTCG 必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」に収録された《”魔神轟怒”万軍投》のリリースによって誕生したアーキタイプです。
- マスターG・O・D・S(ルビ:ゴッドオーバーダイナマイトスペル)(この呪文を、自分の手札を1枚捨てて、唱えてもよい。そうしたら、このターン中に捨てた自分の手札1枚につき、この呪文を唱えるコストを2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない)
- GR召喚を3回する。
GR召喚とは
まずはこのGR召喚というギミックについて軽く説明します。
GR召喚とは、2019年度のシリーズ、「超天篇」にてフィーチャーされた能力です。
GR召喚で登場するGRクリーチャーを《アクア・ハルカス》や《青銅の鎧》にような基礎カードに見立てたカードや、S・トリガーに受け効果と別に取り敢えずGR召喚が付いたカード。
そしてGR召喚というギミック自体を利用したフィニッシャー等、どのようなカードにもこのGR召喚というテキストは登場しました。



遠くから見たら《アクア・ハルカス》だし《閃光の守護者ホーリー》…?
別にこれだけならほかのカードと互換になるだけでは?と思われるかもしれません。
所がどっこい、このGR召喚で登場する「GRクリーチャー」がかなりの曲者ぞろいだったんですね。



曲者の方々
こんなスペックの化け物が何かのついでに出てくる、というのがGR召喚というギミックの楽しいところであると同時に恐ろしい点でした。
今回紹介する【火水ミッツァイル】はそんな最高にイかしたGR召喚を最大限に、そして最凶に上手く使ったデッキだったのです。
基本的な動き
《”魔神轟怒”万軍投》固有の能力である「マスターG・O・D・S」と《ザババン・ジョーカーズ》、《メラメラ・ジョーカーズ》の相性がすこぶる良く、ジョーカーズクリーチャーがいる際に《ザババン・ジョーカーズ》or《メラメラ・ジョーカーズ》→《”魔神轟怒”万軍投》で3回GR召喚という動きを3マナで行い、4体ジョーカーズが並んだところで《夢のジョー星》を無料詠唱して火マナを作って寝かせたクリーチャーをコストに《BAKUOOON・ミッツァイル》を出す、というのが基本的な動きとなります。
- コストを支払うかわりに、自分のジョーカーズを4体タップして、この呪文を唱えてもよい。
- 自分の山札の上から4枚を見る。その中から1枚ずつ、自分の手札、山札の一番下、マナゾーンに置き、もう1枚を山札の一番上に戻す。
GRクリーチャーは全てジョーカーズ且つ、採用できるリソースカードは全てMAXになっていることから一回《BAKUOOON・ミッツァイル》を射出するごと毎回莫大なアドバンテージを獲得できるようになっているのです。
これに《”魔神轟怒”万軍投》を追加で組み合わせていくことで打点とリソースを伸ばしてフィニッシュするのがこの【火水ミッツァイル】というデッキです。
そして、これらの動きがかなりの確率で3ターン目に決まるというのがこの【火水ミッツァイル】の最も恐ろしい点だと言えるでしょう。
実際の動きはこちらから
取り巻いた環境と歴史
【火水ミッツァイル】は登場してから殿堂までの2ヶ月、常に最強であった事から全ての時期が今回の歴代最強デッキ選手権に該当します。
”魔神轟怒”万軍投誕生
DMGP9thから2週間後の2019年10月21日発売、「必殺!!マキシマム・ザ・マスターパック」に収録された《”魔神轟怒”万軍投》はまさしく環境を塗り替える強さを誇りました。
他にも今回のデッキに採用されている《全能ゼンノー》、そして5年後に突如脚光を浴びる事となった《卍夜の降凰祭》等もここで収録されましたね。
発表されたその瞬間から界隈は騒然とし、《”魔神轟怒”万軍投》を採用した【シータミッツァイル】が最強という世論がそのまま定着した状態でリリース当日を迎えます。
ですが、当日に実際暴れたのは最速3キルを誇る新デッキ【火水ミッツァイル】だったのです。
そして、この【火水ミッツァイル】の恐ろしいところは何処か1つの調整グループが持ってきたわけでは無く、その当時存在した強豪調整グループ全てがたどり着き、そのまま持ち込むに至っていたのです。
勿論、デッキリストまで完全一致していたわけでは無く細部が異なる様々な型が見られました。
基盤をジョーカーズに寄せ、《トムのゼリー》+《スッポンジトム》のリソースコンボを採用した4キル特化のタイプ
《*/零幻ルタチノ/*》+《一なる部隊 イワシン》の《”魔神轟怒”万軍投》軽減ギミックを採用した3キルに寄せたタイプ。
このリストは本当に理論値が高く、以下のような無茶苦茶もできました。
《*/零幻ルタチノ/*》から《パッパラパーリ騎士》が捲れて且つ《一なる部隊 イワシン》込で墓地に火文明のジョーカーズを用意できた場合、《パッパラパーリ騎士》で使える火マナを作って「マスターG・O・D・S」で《”魔神轟怒”万軍投》、4体のジョーカーズがいるので《夢のジョー星》詠唱、《BAKUOOON・ミッツァイル》着地の2キル。
なんとこれは実戦で発生したらしく、低いとはいえ再現性まああるのも強さの理由だと思っています。
今振り返るとこちらの型がこの時点での最強だったように思いますね。
どちらも本質的な部分に差は余りなく、あくまで4ターン目までに受け札をほぼケアしたワンショットを行う点を高く評価したデッキでした。
相性面に関して、この当時環境に存在していたデッキタイプで言うと
【シータミッツァイル】 有利
【水闇自然ダムド】有利
【火単ミッツァイル】有利
【水闇カリヤドネ】5分
といった具合です。
まあその、最強具合は伝わったでしょうか。
※【水闇カリヤドネ】は《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》連打が本当に強く、地力も圧倒的だった為ほぼ5割マッチだったと思っています。(ちょい微有利くらい)
そんな最強が登場から2週間が経った頃、あるカードの発見で【火水ミッツァイル】はまた1つステージを上げる事となりました。
Wave All ウェイボール発見
《Wave All ウェイボール》の発見は【火水ミッツァイル】にとって革命そのものでした。
- このクリーチャーは攻撃できない。
- 各ターン、自分がはじめて呪文を唱えた時、GR召喚する。
- クリーチャーの能力によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。
この《Wave All ウェイボール》は特に2ターン目に設置出来た際の強さが凄まじく、後続全ての呪文アクションにGR召喚が引っ付くことでリソースを拡充しながら《BAKUOOON・ミッツァイル》の頭数が増える為、《”魔神轟怒”万軍投》が無くとも《オケ狭間 寛兵衛》等がくっつくだけで簡単に《BAKUOOON・ミッツァイル》の着地条件が整ってしまったのです。
例:《Wave All ウェイボール》下の3ターン目に《ザババン・ジョーカーズ》で手札を減らさずにGR召喚、続く4tに追加の《ザババン・ジョーカーズ》を使ってGR召喚しつつ《トムのゼリー》を召喚して《BAKUOOON・ミッツァイル》の頭数が揃う。
このように《Wave All ウェイボール》がもたらした恩恵は本当に大きく、【火水ミッツァイル】というデッキ全体の引きムラがだいぶなくなり、高い安定感を獲得するに至りました。
この最初の進化を遂げた更に2週間後、【火水ミッツァイル】は新規カードの登場でついに最終形態へと相成るのです。
ダンダルダBB登場
このクリーチャーが攻撃する時、Jトルネードを最大2回する。そのようにして手札に戻したジョーカーズのコストの合計以下のコストを持つ呪文を1枚、自分の手札または墓地から選び、コストを支払わずに唱えてもよい。その呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに山札の一番下に置く。(Jトルネード:自分の他のジョーカーズを1体、手札に戻す)
「ガチヤバ4!無限改造デッキセットDX!! ジョーのビッグバンGR」にて収録されたこの《無限合体 ダンダルダBB》はまさしくこの【火水ミッツァイル】のラストピースでした。
《無限合体 ダンダルダBB》の登場によりフィニッシュを《ジョジョジョ・マキシマム》や《次元の嵐 スコーラー》といった大振りなカードではなく《「本日のラッキーナンバー!」》を複数回唱えて《ジェイーSHOCKER》と共にロックをかけて攻撃するという、プレイアブル且つ強力なフィニッシュカードにシフトできたのです。


この《「本日のラッキーナンバー!」》にフィニッシュがシフトしたメリットはその精度の高さだけではありません。
《Wave All ウェイボール》と組み合わせて《「本日のラッキーナンバー!」》で1ターンを稼ぎながらGR召喚でリソースを拡充するという、《「本日のラッキーナンバー!」》の※最も強い使い方を【火水ミッツァイル】でも実現したのです。
※《「本日のラッキーナンバー!」》はただプレイするだけだとただテンポ悪くリソースを削ってしまうだけだが、《海底鬼面城》や《Wave All ウェイボール》のような置きリソースカードと組み合わせることで《「本日のラッキーナンバー!」》をテンポを損なうことなく使えるというプレイ。
【火水ミッツァイル】が活躍した超天篇当時はもちろんGR召喚全盛期で、GR召喚というギミックには《時の法皇 ミラダンテⅫ》や《暴走龍5000GT》のような専用カードでしかメタが成立しませんでした。
そんな中、GR召喚を呪文で唯一直接止める事が出来た《「本日のラッキーナンバー!」》の絶頂期でもあり、カード単位の強さもやはり折り紙付きだったのです。
元々最強だったこのデッキの強度面を《「本日のラッキーナンバー!」》は更に底上げし、【火水ミッツァイル】は完全体且つ最強のデッキと成りました。
その後、【火水ミッツァイル】は勢力を伸ばし続け、2ブロックでも完全体で使用できるこのデッキはエリア戦の環境を席巻したのです。
全地域を通してその優勝数は圧巻の5。
※ 関東2 九州1 東海1 中四国1
殿堂環境最強は環境の変化などものともせず、2ブロック最強の座を手にしたのです。
こうして両フォーマットを制した【火水ミッツァイル】は《BAKUOOON・ミッツァイル》殿堂のその日まで最強の座に座り続けたのです。
・新殿堂入りカード
BAKUOOON・ミッツァイル
機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」
禁断機関 VV-8
侵革目 パラスラプト
バロン・ゴーヤマ
Dの牢閣 メメント守神宮2020年1月1日より施工
— デュエル・マスターズ公式アカウント (@t2duema) December 17, 2019
強さの理由
安全な3キルが可能
【火水ミッツァイル】は各種ルーター+《”魔神轟怒”万軍投》のコンボが3ターン目から始動できる都合、非常に要求の低い2枚コンボを前提に見切り発車が可能でした。
ここに2ターン目までに何かしらのクリーチャーが出せていれば《夢のジョー星》の発動条件を満たし、高い確率で《BAKUOOON・ミッツァイル》を出すことが可能になるのです。
詳しい確率はこちらの動画にある通りですが、【火水ミッツァイル】はコンボの致死率が高い上で最速のコンボ成功率が高いアーキタイプです。
これらのキルパターンに《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》や《ジェイーSHOCKER》を複数回絡めながら《全能ゼンノー》で蓋をしつつ殴れる為、基本的にこれを切り返せるアーキタイプは存在し得ませんでした。
フィニッシュが非常に安全であるからして、コンボの最速成功率がそのまま勝率につながるというループデッキに近い性質を持つことも【火水ミッツァイル】を最強たらしめたのです。
ロングゲームが可能
先ほど【火水ミッツァイル】の強みは致死率の高い3キル率、という話をしましたが無論それだけではここまでの圧倒的な最強に上り詰める事は難しいでしょう。
【火水ミッツァイル】の第2の強み、それは高い継戦能力にあります。
これには《Wave All ウェイボール》が大きく貢献していました。
前述の通り、《Wave All ウェイボール》がいる限り全ての呪文アクションにGR召喚が発生するため、《ザババン・ジョーカーズ》や《メラメラ・ジョーカーズ》といった手札の減らない呪文を使用してGR召喚の試行回数を積んで盤面を組み立てながら《ゴッド・ガヨンダム》や《パッパラパーリ騎士》でロングゲームの耐性を整える動きが非常に強力だったのです。
《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》も同様に強力で、相手の《機術士ディール/「本日のラッキーナンバー!」》を3宣言で牽制しつつGR召喚をすることで《BAKUOOON・ミッツァイル》のお膳立てをすることが可能になります。
これらの動きを重ねて見切り発車ですらない確実なソリティアに突入するのも【火水ミッツァイル】特有の強さだと言えるでしょう。
なぜSランクなのか
【火水ミッツァイル】は歴代最強デッキ選手権のみならず、歴代全てのアーキタイプと比較しても10本指に入るスペックのデッキでした。
安定した4キルに加えてそこそこの確率で発生する3キル、そしてデッキ内がルーターで多く構成されている事による安定感の高さ、採用カードが全て単色、どれをとっても最強と呼ぶに相応しいデッキです。
この勝ちに向かうスペックだけを見ると、今後紹介するSSSランクの面々とも充分すぎる程に肩を並べられる強さがありました。
ただ1点、どうしてもSSSランク届かない要因を出すとすると、それは
受けカードが一切搭載されていない
ここに尽きるでしょう。
《トムのゼリー》や《オケ狭間 寛兵衛》のような優秀なブロッカーこそ採用できたものの、動きの過程で必要ない無料の受けである「S・トリガー」や「G・ストライク」が採用できない点は大きなデメリットだったのです。
テンプレートには基本受け札が採用できない事も相まって、対戦相手視点でもリーサルさえ作ってしまえば勝ちなのが透けるのが非常にネックでした。
こうした受けの弱さが足を引っ張り、今回の歴代最強デッキ選手権ではSランクに据える事となったのです。
とはいえ、Sランクの面々の中では最もSSSランクに近い存在だったと考えます。
終わりに
超天篇最強のデッキは1年間を通して間違いなく【火水ミッツァイル】だったと断言できるでしょう。
【火光ミッツァイル】から始まり、【火自然ミッツァイル】、【火水自然ミッツァイル】そして最後の【火水ミッツァイル】と、超天篇は《BAKUOOON・ミッツァイル》と向き合い続ける1年間でしたね。
そして、今回紹介した【火水ミッツァイル】は《BAKUOOON・ミッツァイル》の歴史に幕に下ろすに相応しいデッキであったと考えています。
登場した2019年10月19日から、殿堂入りを迎えた2019年12月31日までの74日間の短い間で何回も進化を遂げ、最初から最後まで最強であり続けたのがこの【火水ミッツァイル】だという事をぜひ今回の歴代最強デッキ選手権で覚えていってください。
それではここまでお付き合い頂きありがとうございました!
また次回の歴代最強デッキ選手権でお会いしましょう。
以上、のすけでした!
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