【2ブロック】ジャッジエリア大会の準備と結果についての報告

こんにちは、神結です。

最近のフィギュアは作りの凄いものが多いですよね。Amazonでウィンドウショッピングをしていたら、あらゆる広告から新作フィギュアのテロを喰らっています。やめて、財布がしんじゃう。

さて今回の記事ですが、1/12に行われたジャッジエリア大会に向けた準備と、その結果についての報告になります。

如何せんこれを理由に更新が滞っていたこともありまして、ご迷惑をお掛けしたところもあり、しっかりと報告はしておこうかと。


また今回の準備段階に於いては、関東を拠点に活動するチームであるヘルペンタゴン(デュエマ部)の皆様には多大なご協力を頂きました。本当にありがとうございました。

それでは、内容の方に移っていきたいと思います。

ジャッジ大会の参加者について

私が今回参加するのは、ジャッジ大会です。この大会はやや特殊なので、先にこの点について触れていきたいと思います。

ジャッジ大会に参加できるのは、大型公式大会でジャッジ・ライター・(そして今年は)解説をやったメンバーのみとなっております。私は春のGP、超CS、エリア予選とライターで参加していたため、今回ジャッジ大会の資格を得ています。同様にヘルペタからは畳くん、ねっしゅー、東條が参加しました。

そんなジャッジ大会ですが、例年ですと参加者の総数は64名程度。等倍CSくらいです。他のエリアに比べれば参加者はやや少なめでしょう。

ですが、この大会は非常に過酷なものだと私は認識しています。

始めに、ジャッジ大会に参加する層を確認していきましょう。

  1. プレイヤーとして日頃からCSに参加し、加えてジャッジ活動も行っている人
  2. ジャッジや主催としての活動がメインだが、その分環境への理解も深くジャッジ大会には選手として参加する人
  3. 昔は第一線で活躍していたが、いまは年一回のジャッジ大会に向けて照準を合わせてくる人

と、いうように参加者全員がほぼほぼ歴戦の猛者です。

加えて今年はばんぱくしゃくれ副店長さんといった2018年全国大会プレイヤーが複数並び、昨シーズンはワンツーフィニッシュを果たした北九州のくわけんの皆様、2ブロック環境最強のしたい会からは2名、西からは25くんあばさんが、更にはフェアリーさんや僕の大好き004先生まで参戦しています。

そしてもう一つ大事なのは、彼らのデッキ選択です。

昨シーズンの例を出しましょう。昨シーズンは関東大会の翌日にジャッジ大会が開催されており、ジャッジ大会の分布もこの関東大会を踏襲すると考えられました。そして関東大会ではダントツに『赤青覇道』が多く、覇道同型戦が多発すると考えていました。そのために私もギリギリまで悩んで、『白ゼロサッヴァーク』を使うか悩み、そして覇道を使うと決断した後も同型のオニカマスを対処すべく、対コントロールに絶望的に弱い《ゼンメツー・スクラッパー》を採用したくらいです。この判断は、特に間違っていたとは思っていません。

ところが、蓋を開けたら覇道はトップシェアではありませんでした。

一番多かったのは、『青単ムートピア』だったのです。

昨年の環境を覚えている方は頭の片隅にあるかと思いますが、『青単ムートピア』はその動きを《海底鬼面城》に大きく依存します。2ブロックに於ける『青単ムートピア』は非常に「引き」に左右されます。これは、少し触れば分かることです。ジャッジ大会に参加する面子は歴戦の猛者ですから、その辺りは重々承知の上だったでしょう。

では彼らは何故『青単ムートピア』を選択したのか?

私が思うに、その答えは「彼らが謙虚だから」だと推測しています。

どういうことかというと、先のグループ分けを思い出してください。1のようにバリバリの現役プレイヤーは少なく、総合的に見たときに2と3の方が多数です。そして彼らはこう考える訳です。

「『赤青覇道』や『白ゼロ』を使って、いまの自分が現役プレイヤーに挑むのは難しい。だけど『青単ムートピア』なら、引きが噛み合えば現役プレイヤーの覇道に勝ちうる」と。

こうした経緯のあって、昨シーズンは『青単ムートピア』が跳梁跋扈しました。ぶっちゃけこれはやられました。結果的に『赤青覇道』に決して有利とは言えない『赤単』が勝ち上がり、ワンツーフィニッシュをしたのです。

そして繰り返しにはなりますが、彼らは歴戦の猛者です。それはつまりどういうことかというと、「現環境への理解度は現役プレイヤーより低くても、カードゲームはめっちゃ上手い」ということです。

想像してみてください。めっちゃ上手いプレイヤーたちが、環境分布とはちょっと外れたデッキを持ち込んでくる。メタを読み切ることは、かなり困難です。

そして彼らに勝たねば全国大会への道はありません。

もちろん、全国大会への道はたった一つ。

過酷といった意味を、理解いただけたかと思います。

2ブロックの環境について

次に2ブロックの環境について、書いていきたいと思います。

私の想定では、ハマチたちと練り上げた『2ブロデイヤーループ』をジャッジ大会まで隠しきる方針(というか、隠しきれると思っていた)でした。

ところが時代は圧倒的な情報供給の時代。殿堂でお披露目した『デイヤーループ』は瞬く間に拡散し、そして同時に2ブロック用に転換されてCS上位を独占しました。

ちなみに「なんで殿堂でお披露目したの?」となるかもしれませんが、それはharu.k白梟選手の全国ランキングのためです。彼らは2倍CSを勝ちさえすれば、全国の道は大きく開けてくる位置にいます。

というわけで1月第1週末、ヘルペタ内で緊急会議が行われ『デイヤーループ』が世に出た前提でのデッキ選択をする旨を決定しました。

そして直近CSの結果も鑑みつつ、2ブロックの主な環境デッキをリストアップしました。

  • 4cデイヤーループ
  • シータバーンメア
  • 赤単バルガ
  • 赤青覇道
  • 青魔導具
  • 黒緑ドラガンザーク

それぞれの詳細は、以下の「デッキ選択と構築について」で説明します。



デッキ選択と構築について

まず、先に挙げたデッキの相性表をまとめます。

相性表

※冷やし中華とあるのは、こっちゃースペシャル(スコーラー)です
※表は使用デッキの選択のために作成したものであり、実情とは異なる場合があります

『4cデイヤーループ』は最も“強い”デッキだと思います。序盤・中盤・終盤、隙がないよね。単純なデッキパワー、安定度といった点では他の追随を許しません。そういった点を踏まえて、我々はこのデッキをガブリアスと定義しました。(※ヘルペンタゴン内の平均年齢は23↑くらいなので、BW世代の思想が色濃く反映されています)

そのデイヤーに追随出来そうな力を持っているのが『シータバーンメア』になります。デイヤーとはほぼ互角、盤面の取り合いに於いては最強。バーンメアからの連鎖のことを“ぷよぷよ”と呼んでいますが、このぷよぷよがフィーバー状態になると、デイヤーでも手が出せません。但しアグロへの耐性という部分ではかなり不安が残ります。また、《ゴゴゴ・Cho絶・ラッシュ》をケア出来ないのもマイナスです。

『赤単バルガ』や『赤青覇道』は、2ブロ環境のアグロでは一番のデッキですが、「シールドを5枚割った後にダイレクトアタックを決める」というフィニッシュ方法が致命的に弱いため、自分が使用するかというとかなり疑問が残ります。

『冷やし中華』は恐らく本戦で戦うことはないでしょうが、自分の選択肢となりうるかの検討のため記載しています。『デイヤーループ』には好相性で、私も直近の2ブロCSで3位になっています。しかしデイヤーの次に多いと思われる『シータバーンメア』にかなり厳しいため、CSはともかくジャッジ大会で使うのはかなり無理があるでしょう。

『黒緑ドラガン』は速度だけで言えばデイヤーより早く、環境最大数のデイヤーには明確に有利が付いていると考えています。しかしこちらもアグロへの耐性はかなり低く、加えて基盤のカードパワーを考えても、それを補う構築を作るのは難しいと感じました。

『青魔導具』はデイヤーと同速でデイヤーと違って盾をブレイクするので、こちらを使うならデイヤーでいいと考えています。

というわけで、最終候補になりうるのがデイヤー、バーンメア、ドラガンです。しかしアグロ耐性の低い後者二つを選択するのは、かなり厳しいものがありました。

というのも、赤単バルガは絶対にいるからです。具体的には、ジャッジ大会には赤単バルガを環境に押し上げた男であるくにさんが絶対に参加します。だからここは絶対に切ってはいけない対面です。「くにさんにさえ当たらなければ……」と考えた時、たいてい当たってしまうものなのです。このように、参加者のある程度わかるジャッジ大会では個人メタも発生します。

じゃあどうするのか。結論は一つしかありません。それは即ち、

ガブリアスが板。

なんなら不一致めざ氷くらいなら、耐えられますし。

また個人的な話にはなりますが、昨年からの一貫したテーマの一つに「同型戦を逃げない」というものがありました。デイヤーループを使うことで発生する同型戦は想定出来ますが、理解度で差を付けようという心構えです。

使用リスト

『ガブリアス』
4 x フェアリー・ライフ
4 x 霞み妖精ジャスミン
2 x 零星アンバラン
1 x ラルド・ワースピーダ/H.D.2.
4 x kβバライフ
1 x ガチャマリン・チャージャー
4 x スゴ腕プロジューサー/りんご娘はさんにんっ娘
4 x MEGATOON・ドッカンデイヤー
2 x 解罪 ジェ霊ニー
4 x “魔神轟怒”万軍投
3 x */弐幻キューギョドリ/*
4 x テック団の波壊Go!
2 x イチゴッチ・タンク/レッツ・ゴイチゴ
1 x BAKUOOON・ミッツァイル

2 x クリスマⅢ
2 x サザン・エー
1 x アカカゲ・レッドシャドウ
1 x ポクタマたま
2 x マリゴルドⅢ
2 x ヨミジ 丁‐二式
2 x 天啓 CX-20

GRゾーンに《ポクタマたま》を採用することで僅かながら『黒緑ドラガン』の不利を緩和し、《解罪 ジェ霊ニー》で初見の相手にも一定の対抗をしようというリストになります。ラルドのボトム落ちケアとかも含めて、細かな記事は畳くんが出してくれるような電波を受信した気がします。

初動の2ブーストの枚数は10枚。これは同型戦で絶対にブースト+ブーストを決めたいのと、シータバーンメアに対して盤面を作らないブーストは重宝するという前提での採用枚数です。

また不利である『黒緑ドラガン』には多数のループパターンがあり、一朝一夕での習得は困難。上記のジャッジ大会の参加者の傾向を考えても、大人数で使ってくるとは考えにくいわけです。(デイヤーのループ自体はそんなに難しくないため、多数の人が覚えて使ってくると予想)

ちなみにですが、準備段階では各陣営の使用デッキは以下のようなものだと考えていました。ただしこれには根拠はなく、ほぼ勘です。

  • したい会:黒緑ドラガンザーク
  • フェアリーさん:デイヤーループ
  • 25くん:黒緑ドラガンザーク
  • 004さん:デイヤーループ
  • 北九州勢:シータバーンメア

というわけで、準備出来るところはここまでです。あとはフィニッシャーがボトム落ちした際の各対面への詰め方をリストアップしつつ、当日を迎えます。

大会当日

結論から書くと、私は初戦で覇道に、2回戦でバーンメアに負けて大会が終わりました。ゲームの中で敗北を覆せるようなプレイの選択が訪れる場面は殆ど無く、ゲーム中では為す術もない敗北といったような形でした。

最終的な戦績は2-4と、勝ち越すことすらできませんでした。

ちなみに環境全体の読み自体はそれほど大きく外してはいませんでした。先に挙げた個人メタ的な部分には多くの違いがありましたが、全体から見れば些事でしょう。

また参加人数も昨年の1.5倍くらい多く、結果的に回戦数も1回増えています。これはつまり、多くのジャッジ・ライターメンバーがこの大会を非常に楽しみにしており、そういった意味で非常に意義の大きな大会になっているんだな、と感じています。今回も改めて、多くの方々と交流させていただきました。ご挨拶させていただいた皆様、ありがとうございました。

さて、今年の全国にはヘルペタのメンバーからTIGHTが確定で、のすけもほぼ内定状態。盟友であるあーくんもほぼ確定で、そしてライターメンバーからはイヌ科が全国大会への参加を決めています。「私も続きたい」という気持ちはなかったんですが、それ以上に「こんな機会は、もう今後はないかもしれない」という想いがあり、このジャッジ大会に懸ける意気込みは個人的に非常に大きかったです。その分練習もしましたし、準備もしましたが、それでも勝てませんでした。

しかし52枚構築を共有し、そして当日誕生日で、更にライター仲間でもある畳くんが優勝して全国を決めてくれたのは、本当に嬉しかったです。本当におめでとう、そして勝ってくれてありがとう、畳くん。

そういえば全国大会でのライターの不足を懸念するツイートを見掛けましたが、たぶん25くんとプレインさんと私が頑張るので大丈夫でしょう。たぶん。

終わりに

大会後、打ち上げ兼新年会に参加してきました。主催のスガさん、ありがとうございます。

一次会では基本的に交流がメインでしたが、二次会では本大会でのデッキ選択や環境読み、構築について(お酒の力も手伝って)結構細かな部分まで話をしました。

そんな中で、とある選手がふと私に零した一言が、強く印象に残っています。

「みんな負けても楽しそうに交流してたけど……やっぱり悔しかったんだね……」

聞くと彼も私と同じように非常に強い意気込みを持ってこの大会に挑み、新デッキを作り上げ、そして予選で散りました。

戦いの裏には、個々にドラマがあります。

この時期に行われるエリア予選というのは、そのドラマの集大成です。数多くのドラマが、ここに集います。

だからこそエリア予選は、美しく輝いて見えるのでしょうね。