yk800の週刊! メタゲーム・ウォッチング Vol.26【20.10.14】

 どうも、レッドことyk800です。

 今月末発売の「四強集結→最強直結パック」のカードも徐々に出揃ってきましたね。皆さんはどのカードに注目していますか? 筆者は《冥界を統べる新月のハーデス》がかなりのお気に入りです。

 除去耐性を獲得しつつ、無月の大罪などと組み合わせて能動的にシールドを減らせる全体エスケープ付与は、<オシオキムーン>がもっとも必要としていたもの。コスト9とやや重めではありますが、《ヘブンズ・ゲート》で《月と破壊と魔王と天使》と一緒に投げつけて遊びたい……!

 そんなこんなでカードプール追加ももう間近に迫った10月第2週。メタゲーム・ウォッチング、スタートです!



先週の結果総まとめ

 まずは先週(20.10.10〜20.10.11)行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがある可能性がございますことをご了承ください)

【ドラグナー】、完全勝利!

 完膚なきまでの1位をかっさらったのは【ドラグナー】。内訳としては少しだけ【ハムカツ型ドラグナー】が多かったようですが、【ラッカドラグナー】も引き続き負けず劣らずの勢力を築いています。

 【ドラグナー】全体で見た場合、数の上では2番手に3倍近くの大差をつけていますが、比率のうえでは31%に止まりました。文句なしに支配的ではあるものの、数字の差だけを見ればもう少し高い割合を占めていてもおかしくない数値です。

 ここから、先週は「勝利数自体は多くないものの1〜2件は入賞している、いわゆるTier4以下に位置する雑多なデッキタイプが多く勝ち上がった」週であるということが伺えます。

 これを踏まえたうえで、あまり調子の上がらなかったデッキたちにも目を向けていきましょう。

 特に明確に入賞数を落とした【ギャラクシールド】と、引き続き5位以内には食い込んでいるもののイマイチ振るわない結果に収まっている【火自然光メタビート】。これらがこのポジションに甘んじた理由は、環境トップへのメタカードを中心に構築されたこれらのデッキは、雑多な環境では役割対象が絞れず、実力が発揮しきれなかったからではないかと推測されます。

 同じくメタクリーチャーを使ったビートダウンデッキでも、2〜3ターンで飛び出す《轟く侵略 レッドゾーン》により能動的なゲームプランを組みやすい【レッドゾーン】は先週と比べて少し順位を上げています

 今週2位へと大躍進を遂げた《バーンメアジョーカーズ》もまた、豊富なトリガーや盤面処理カードで高い対応力を持ちつつ、《グレープ・ダール》からの入れ替わりを起点とした打点形成により、自分の動きを押し付ける強力なゲームプランを主軸に据えたデッキです。

 以上をまとめると、先週は「上位デッキ陣を打ち倒そうと趣向を凝らした雑多なデッキがはびこる環境。デッキパワーの面でやや下がるこれらのデッキが互いに食いあう裏で、平均出力が高く、ある程度自分の都合を押し付けられるパワーの高いデッキタイプが成果を挙げた」週であったと言えるでしょう。

 ところで、【火水自然ミッツァイル】が君臨した2019年12月期にも、今週のものに類似した環境の動きが見られました。

 その時は、

【火水自然ミッツァイル】が勝つ

→【火水自然ミッツァイル】をメタったデッキが活躍してTier2〜3に参入する

→新規参入したデッキが存在を意識されるとTier2〜3の間で小競り合いが始まり、パワーの優れる【火水自然ミッツァイル】が勝つ

……というようなサイクルが数週に渡って発生していました。

 パッと見た限りでは類型に分類できそうな環境の動き方ですが、さて、今週以降も歴史をなぞるのでしょうか……? どのような趨勢に落ち着くのか、いち観測者として非常に楽しみな週になりそうです。

今週のトピックス

【火光自然メタビート】

 各地のCSやVault大会などで使用され徐々に認知が広まる中で、ついにけみくろ放送局さんにおいて情報が開示された【火光自然メタビート】。

 山札を見る・表向きにするアクションを軒並み禁止しつつ、相手のトリガーを無視できる殴り手になり、《洗脳センノー》と同じパワー4000により一定の場持ちが保証された《Q.Q.QX.》。現環境の多くのデッキが無視することのできないこのカードを全力で活用するために、このデッキは構築されていると言っても過言ではありません。

 たとえば【ドラグナー】であれば、《爆熱剣 バトライ刃》や《爆熱城守 バトライ閣》、《勇者の1号 ハムカツマン蒼》。

 たとえば【ギャラクシールド】であれば、《「絶対の楯騎士」》。

 たとえば【カリヤドネ】であれば、《ア・ストラ・センサー》や《ブラッディ・タイフーン》。

 多くのデッキが再現性との戦いに終始する現代デュエル・マスターズにおいて、デッキの中核や潤滑油をとことん狙い撃ちにできるこのカードは、着地のタイミング次第では1枚でゲームを破壊しかねないほどのメタ性能を秘めています。

 メタビート特有の打点の細さは、《生命と大地と轟破の決断》から《BUNBUN・ヴァイカー》を投げることによってカバー。

 《生命と大地と轟破の決断》の登場時から使われていたパッケージですが、特に《ヘブンズ・フォース》を活用するこのデッキはリソースの不足が大きな課題になるため、マナから全ての展開を賄える《生命と大地と轟破の決断》の存在は非常に心強いものです。

 基本的に対応する側へと回りがちなメタビートの性質上、雑多なデッキが揃い立つ環境では真価を発揮しづらく、今週の成績はほどほどのところに落ち着きました。

 ですが、メタビートの強みは構築を柔軟に変えられるところにもあります。プレイの習熟が難しいデッキであることも加味すると、今週の結果をもって「イマイチなデッキだった」と評するのは早計といえましょう。

【バーンメアジョーカーズ】

 既存のデッキタイプではありますが、今週2位に浮上したということでピックアップ。特に【旅路バーンメア】と呼ばれる火と自然の2色のバリエーションについて、初期から変化した部分を中心に触れていきます。

 このデッキタイプが登場した7月当初は《タイク・タイソンズ》+《熊四駆 ベアシガラ》のパッケージを起点とした構築が主流でしたが、この1ヶ月ほどで出回って大会で結果を残している型は、それらとは設計理念が大きく異なっています

 枚数は構築によりけりですが、《タイソンズ》+《ベアシガラ》型と大きく異なっている点として以下のようなカード群が採用されます。

 初動:《ジョラゴン・オーバーロード》、《オラオラ・ジョーカーズ》、《超GRチャージャー》:計8〜9枚

 5マナ域:《ホアートサケビーJr.》、《轟壊!切札MAX》:計3〜5枚

 トリガー:《バイナラドア》、《ニルバーナー》、《轟壊!切札MAX》:計4〜6枚

 ここから読み取れる現環境の【旅路バーンメア】の理念は、「3ターン目までのブースト→4ターン目の5マナ域プレイを絶対的に安定させ、それ以上の速度で仕掛けてくるデッキに対してはシールド・トリガーで受けて勝負する」というもの。

 トリガーを踏みかねず、序盤の除去でプランを崩しやすい《タイク・タイソンズ》・《ヤッタレマン》と、盤面依存度の高いキリフダッシュを排除し、カードパワーが大幅に向上する5マナ域へと安全に繋げることに構築のほとんどを費やしています。

 9月期には爆発力に期待をかけ《ジョットガン・ジョラゴン》を採用する構築も多々見受けられましたが、より安定性を求める向きが強まったためか、10月期現在では減少傾向にあります。

 受けと攻めのバランスの良さは環境でも屈指であり、役割の近いカードがきっちりと複数種採用されているため安定性も◎。

 「クリーチャーを使わない(=マッハファイターの通らない)デッキに対して仕掛ける手段が限られる」という弱点は抱えるものの、デッキパワーの高さから環境の一角で存在感を主張しつづけるデッキとなっています。

今週のメタゲーム予想

 歴史に学ぶのであれば、今週は【ドラグナー】の弱点を付こうと目論むデッキタイプが活躍する週になるはずです

 先週勝率の高かった【ドラグナー】は、単純に考えるのであれば今週末も使用者が増えるはず。そこに上手くハマることができれば、新たなデッキにも活躍の芽は十分に残されています。

 既存のデッキ、たとえば【火光自然メタビート】などが活躍するのか、あるいは新たなデッキが名乗りを挙げるのかは未知数ですが、彼らのようなデッキが一気に勢力を拡大しても何らおかしなことはありません。

 個人的に注目度が高いのは【火光レッドゾーン】。リソースや再現性に不安を抱えますが、メタクリーチャーの質は高く、さらにそれらのバックアップとしては環境でも屈指である《GOOOSOKU・ザボンバ》を最も強く活用できるデッキタイプです。

 これらの煽りを受けて【カリヤドネ】はやや下火。受けるデッキが活躍しやすい環境が整うので、【ギャラクシールド】は今週と比べれば少し上向くのではないかと予想しています。

 とはいえ、母数で勝り、デッキパワーも文句なしの【ドラグナー】が1位から陥落するとも考えづらいのは事実。筆者個人の予想としては、「引き続き【ドラグナー】が1位に陣取りつつも、先週のようなダントツの結果にはならず、20〜25%程度の範囲におさまるだろう」と踏んでいます。

 もっとも、予想はあくまで予想でしかありません。教科書通りにいくとは限らないのがメタゲームというものです。今週末はプール追加前最後の週末。「幻龍×凶襲 ゲンムエンペラー!!!」期の総決算です。デュエマの女神が最後に微笑むのは【ドラグナー】か、それとも。

 今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それでは、また来週!

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