こんにちは、神結です。
今回のアドバンスデッキ解説は、【光水ヘブンズ・ゲート】になります。
以前紹介した【光自然ヘブンズ・ゲート】とはまた全然違ったデッキとなっていますので、その辺りの差異にも注目していただければ。
(※これはテンプレの解説というよりも、実際に私が使ったリストの解説であり、私視点での環境認識について書いています)
目次
デッキリスト
別名:青白天門、青白ヘブンズ、青白天など
私は「青白天」派。
GPを経たのでいくつかの構築を紹介。まずは《氷牙君主ハイドロ・ビスマルク帝》入り。
もう1つは《闘門の精霊ウェルキウス》を削って、より速度を上げて《der’Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》に早期のフィニッシュを目指す形。
(※kaisora選手のリストは《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》と《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》がいずれも33で、《聖霊超王 H・アルカディアス》が《der’Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》の2枚目になっています)
(こっちはのすけ選手のリストそのものです)
上も下もGPで見た時は「うわ~~~そうきたか~~~やるなぁ~~~」と感心した。
特に後者の《闘門の精霊ウェルキウス》削りは、一歩踏み込まないと発見出来なかっただけに、悔しくもあったな~~~。
デッキ概要
元はと言えば、オリジナルで活躍している光水のヘブンズゲートを、アドバンス用にチューニングしたもの。
チューニングした結果、最終的に全然違う思想のデッキになった。
動かし方としては序盤はわかりやすく、基本的には序盤は手札を整えて《ヘブンズ・ゲート》からの展開・圧殺を目指すことになる。
チャージャーの枚数が少ないため、基本的には一旦《理想と平和の決断》を経由してからの展開となる。手札を整えるもの必要なので、巨大のような3→5の《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》から展開するパターンは、あまりないと言っていい。
- 革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンから手札に加えるこの呪文に「S・トリガー」を与える。
- 次の中から2回選ぶ。(同じものを選んでもよい)
▶自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中の光と水のカードをすべて手札に加え、残りを好きな順序で山札の下に置く。
▶自分の山札の上から1枚目をシールド化する。
▶コスト3以下のエレメントを1つ選び、シールド化する。
最終的な狙いは《der’Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を使った追加ターンの獲得とそのループ。そのためには山札を早期に削りたいため、《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》による楯追加で山札を削り、《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》のEXライフ追加で山札を削る。
- このクリーチャーが出た時、相手のエレメントを1つ選び、持ち主の手札に戻す。
- 残りのゲーム中、自分の山札にカードがなくなっても、自分はゲームに負けない。
- カードを5枚引く。その後、自分の山札にカードがなければ、このターンの後に自分のターンを追加する。
この過程で《der’Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》や楯落ちしたら元も子もないので(一応《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》→《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》による回収はあるが)、必殺を2枚採用するとわかりやすい。
オリジナルとの差異
最大の違いは《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》。
- EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
ブロッカー - W・ブレイカー
- このクリーチャーが出た時、コスト6以下のエレメントを1つ、自分の超次元ゾーンから出してもよい。そうしたら、自分の山札の上から5枚を裏向きのままこのクリーチャーの「EXライフ」シールドの下に置いてもよい。(それがウエポンであれば、このクリーチャーに装備して出す)
- 自分のマナゾーンにあるカードを、すべての文明のカードとして扱う。
《闘門の精霊ウェルキウス》+《邪帝斧 デッドアックス》との合わせ技で、初撃からゲームエンド級の展開も可能となっている。
そうでなくとも、除去の当たりにくい《天獄の正義 ヘブンズ・ヘブン》を設置することで、以降の展開を楽に出来る。例えば、後引きのドロソなどを直接盤面に変換しやすいのが強み。 オリジナルでも《星門の精霊アケルナル》で近しいことは可能だが、要求値や除去耐性がダンチガイファンキガイ過ぎる。
個人的には強さに多様性があるのがアドバンス青白天の魅力で、それこそ今回のGPのように《闘門の精霊ウェルキウス》を削ることが出来るのも、《der’Zen Mondo / ♪必殺で つわものどもが 夢の跡》に特化しやすいのも、ひとえに《頂上接続 ムザルミ=ブーゴ1st》が強いからに他ならない。
オリジナルはどうしても《∞龍 ゲンムエンペラー》を強く使う方向性以外で組めないと思う。まぁオリジナルの《∞龍 ゲンムエンペラー》は本当に殲滅兵器なんでそれで問題ないんだけど。
言ってしまえはオリジナルは《∞龍 ゲンムエンペラー》で制圧するためのデッキなのだ。いかにゲンムに繋ぐかが重要で、他のパーツはそのための飾りでしかないのだ。巨大より勝っている点については下に書いたのでそっちで追って欲しいのだ。
アドバンスでそういう訳にはいかないのには、やっぱり《禁断 ~封印されしX~》の存在が大きいのだ。ゲンムがいても禁断解放はケア出来ないのだ。禁断解放によって山札が削られるのも、残留したムザルミ楯が《熱き侵略 レッドゾーンZ》に破られないか怯えるのも馬鹿らしいのだ。だったら必殺でさっさと禁断ケアして殴るのだ。これなら負けないのだ。
《神聖龍 エモーショナル・ハードコア》でも禁断ケアは出来るけど、《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》が上手く使えるこのデッキだったら、必殺の方が相性いいと思うのだ。色配分的に青いカードが欲しいのだ。エモコアは《閃光の神官 ヴェルベット》がいないと《ヴィオラの黒像》からの破壊で負けることもあるのだ。
巨大型との違い
一方、これまでアドバンスの天門デッキと言えば《巨大設計図》を使った光自然の型が一般的であった。
たしかにこの型は一時期マジックと並んで世界を制覇したデッキではあるが、現在は環境から姿を消している。
というのも、巨大型はトリガーの枚数やディスペクターの枚数の不足、更に初動として充分なレベルの自然の枚数を求められていることもあり、結果として構築の縛りが大きく、この辺りを突かれると【ファイアー・バード】にボロ負けする。
一応速度に違いがあるため、先4の《星門の精霊アケルナル / スターゲイズ・ゲート》からの有無を言わさぬ圧殺があるが、受ける展開となると脆い。
よく言われているのは【光自然ヘブンズ・ゲート】はそもそもドラグナーデッキで、分類学上は【モルトNEXT】などに近く、【光水ヘブンズ・ゲート】はちゃんとした受けデッキであり、分類学上もちゃんとデュエマの伝統的な《ヘブンズ・ゲート》の系譜に連なるデッキである、という話。
その他ピックアップカード
《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》
- EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
ブロッカー - T・ブレイカー
- このクリーチャーが出た時、呪文を2枚まで、自分の墓地から手札に戻す。
- このクリーチャーが攻撃する時、またはこのクリーチャーの「EXライフ」シールドが自分のシールドゾーンを離れた時、コスト8以下の呪文を1枚、自分の手札からコストを支払わずに唱えてもよい。
EXライフ持ちで超次元カードへのアクセスもあるわけではないので、ファイアー・バードの《ハッター・ルピア》や《ポッピ・冠・ラッキー》に強い。
ただ現在は開拓によってそれだけには留まらなくなり、フィニッシャーとしての側面も持っている。
特に複数の《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》が絡むと《「真実を見極めよ、ジョニー!」》との組み合わせてで山札採掘やクリーチャーの出し直しも出来て最終的に自身が《♪必殺で つわものどもが 夢の跡》を撃てるので、このパッケージを揃えることが1つの明確な勝ち筋となった。
めっちゃ凄いけどいきつよ天門にも入っているのでお安い。嬉しい。
《ブルー・インパルス / 「真実を見極めよ、ジョニー!」》
- 相手のターンの終わりに、その相手のクリーチャーが自分より4体以上多く、自分の 《ブルー・インパルス》がなければ、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
- T・ブレイカー
- スマッシュ・バースト
- S・トリガー
- クリーチャーを3体まで選び、持ち主の手札に戻す。
めっちゃ強い受けになっているのは勿論だが、このデッキの場合は単なるトリガーや手札誘発に留まらず、上記の通り《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》との組み合わせで大変なことになっている。このデッキのインパルスは凄い。呪文面を1ターンに連射することも出来る。
これだけ言われたら、流石のジョニーもノイローゼになると思う。
また《地封龍 ギャイア》のような、ランプデッキのロックカードに対する回答にもなっている。
環境における立ち位置
一言で現すと「最優」。
《死神覇王 ブラックXENARCH》がいる限り決して最強とは言えないが、現在のアドバンスはバード・バイク・爆音奏といったビードダウンデッキが多数を占めており、このデッキの立ち位置はすこぶるいい。
受けの強さは勿論、ロングゲームにも強く、ターン経過が勝ちに繋がるデッキでもあるから、プレイで勝ちやすいのもメリット。
そのため、現在では多くのプレイヤーが使用するデッキとなっており、結果として同型を意識した構築が一般的となった。
《真邪連結 バウ・M・ロマイオン》をフル投入してループ勝ちを目指す構築もあれば、《氷牙君主ハイドロ・ビスマルク帝》によってランデスロックを掛ける構築もある。
自由度自体がそこまで高いデッキではないが、数枚分個性を出せるデッキではあるので、オリジナルで持っているというようなプレイヤーはぜひ触ってみて欲しい。
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