こんにちは！のすけです。
今回は2018年に登場した歴史上最速のアグロデッキ、【赤単轟轟轟】を紹介します。
元祖攻めの王道ともいえるこのデッキが如何に強く、どう成り立ったのかをぜひチェックしてみてください。
※今回の殿堂カード
《ドリル・スコール》
（《“轟轟轟”ブランド》）
赤単ゴゴゴってどんなデッキ？
概要
【赤単轟轟轟】は2018年夏、双極篇第2弾【逆襲のギャラクシー 卍・獄・殺!!!】のMAS、《轟轟轟ブランド》の登場とともに環境に現れました。
- マスターG・G・G：自分の手札がこのカードだけなら、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
- スピードアタッカー（このクリーチャーは召喚酔いしない）
- W・ブレイカー（このクリーチャーはシールドを２つブレイクする）
- このクリーチャーが出た時、自分のマナゾーンに火文明があれば、カードを１枚引く。その後、自分の手札を好きな枚数捨ててもよい。こうして捨てた手札１枚につき、相手のパワー6000以下のクリーチャーを１体選び、破壊する。
後述しますが、最速1tに着地します。自身が自身とのシナジーがあり、最大4体並ぶこともありました。（筆者のCSでの最高記録は3体、フリーなら4体）
このおまけのような1ドローと除去が本当に強く、デッキによっては7マナを捻って出すような物も存在しましたね。
今では想像もできないですが、《轟轟轟ブランド》の事前評価は比較的低いものでした。1t着地ができることは周知されていましたが、あくまで机上論だと思われていたんですよね。しかし、その評価は発売日当日に覆ることとなります。
先行であれば、1コスト獣召喚→それと手札1枚をコストに《ニクジール・ブッシャー》を召喚→残った《轟轟轟ブランド》を召喚。
という超強力な2～3キルムーブを主軸に構築されている。
前述したルート以外にも多くの3キルルートを有しており、環境最速として名を馳せました。
たとえ《轟轟轟ブランド》がなかったとしても、《罰怒ブランド》が、それも無ければ各種軽量SAや《ドリル・スコール》を用いてリーサルを狙いに行くことができます。
ここまで貫通力が高いアグロは当時から見て数年単位で存在せず、環境に大きな影響を与えました。
取り巻いた環境
【赤単轟轟轟】は6月末から12月ごろまで環境に存在しました。
2弾環境初期はすべてのデッキの開拓が進んでいないこともあり、デザイナーズデッキであった【赤単轟轟轟】はその純粋なデッキパワーで他を薙ぎ倒して環境トップに上り詰めました。
前環境のデッキには【赤青ドギラゴン剣】以外軒並み有利をつける事が出来ました。8月の超CSに向けて開拓が進んでからはまた事情は変わっていきます。
8月から9月当時は【ジョラゴンジョーカーズ】【チェンジザダンテ】【黒単デスザーク】【赤青ドギラゴン剣】【赤白轟轟轟】など強力な環境デッキが多く存在し【赤単轟轟轟】もその中の一員として揉まれていく事になりました。
当時の環境は雑多環境ともまた違い、強度の高い複数のデッキが混在するという特殊な環境でした。
その中でも別の記事で紹介する【ジョラゴンジョーカーズ】は格段に強く異質でした。
そしてその【ジョラゴンジョーカーズ】に唯一圧倒的に有利をつける事が出来たのがこの【赤単轟轟轟】その人だったわけです。
そして他のデッキに対しても決して遅れを取るわけではなく、持ち前のデッキパワーで破壊することができました。
しかし【赤青ドギラゴン剣】【赤白轟轟轟】のようなレンジが近いデッキ、【チェンジザダンテ】のような受けが非常に硬いデッキには性質上どうしても不利がついてしまいました。
こういった点が響き、非常に高いデッキパワーとは裏腹に環境上では苦戦を強いられることも多かったのです。
強さの理由
後手すら先手に早変わり
【赤単轟轟轟】には《轟轟轟ブランド》ともう1枚、非常に強力な影の主役が存在しました。それが《ドリル・スコール》です。
- カードを1枚、自分のマナゾーンから自分の墓地に置く。その後、相手はカードを1枚、自分自身のマナゾーンから選び、持ち主の墓地に置く。
【ジョバンニスコール】でも活躍した《ドリル・スコール》ですが、この【赤単轟轟轟】においてはフィニッシャーではなく（事実上の）EXターン獲得や打点倍加、手札枚数調整として使用します。
デュエルマスターズの定石として、多色は1t目にマナセットするというものがあります。
基本的に《ドリル・スコール》は後手で使うことが多いのですが、これが上記の定石に対してアンチテーゼとなっていました。
先攻の手札が少ない状態で《ドリル・スコール》が直撃すると立て直しが効きにくいみたいな話ですね。
（例：初手1ターン目に《怒流牙 サイゾウミスト》を埋めてここに《ドリル・スコール》が直撃すると3色を失うため《フェアリー・シャワー》などのプレイが難しくなる。一方で、これをキープしていると多色を逃がすターンがなくなって手札がダブつく）
《轟轟轟ブランド》自体との相性も良く、後手の1tで撃つこと自体が手札を減らし《轟轟轟ブランド》着地の促進になります。
更には生き物で刻んでいる間に《ドリル・スコール》を挟むことで1tを獲得して盤面の打点を倍加させることが可能です。
この事実上のEXターンが実質2キルや3キルを実現し、【赤単轟轟轟】を史上最速たらしめています。
実質1キル、実質2キル。
前述のようにこのデッキの速度は過去そして今に至るまで最速といっていいでしょう。
《轟轟轟ブランド》チェインによる2キル、《轟轟轟ブランド》＋《ドリル・スコール》の組み合わせによる4点増加。1コス×２＋《罰怒ブランド》＋《轟轟轟ブランド》による6打点形成。
これらの再現性は非常に高く、よほどのことが無い限りはどれかを遂行可能だったのです。
横面展開、重量級クリーチャーを2面での分割リーサルなど様々なプランを採ることが可能で対面毎に使い分けて戦います。
この見た目以上の対応力の高さがデッキの強さを担保するに至っています。
ドリル・スコール殿堂
このカードの強さは前項にて多くを説明しましたが、実際《ドリル・スコール》の殿堂は【赤単轟轟轟】が90％ほどの原因であると言えるでしょう。
残りの10％はソリティアデッキでの強度UPやフィニッシャー運用など様々なズルができるカードではあるので、将来性を加味しての殿堂であったと思います。
実際今日に至るまで、【ラッカゴスペル】【赤青逆悪襲】などソリティアやアグロを問わず使われています。
なぜBランクなのか
【赤単轟轟轟】はとても強いデッキでした。しかし、2018年夏～秋は《奇石ミクセル》が横行していた事、最強デッキである【ジョラゴンジョーカーズ】の母数が伸び切らないといった要因で常に微妙な立ち位置を任されていました。
その微妙な立ち位置は《ドリル・スコール》殿堂まで続き、ひっそりと《ニクジール・ブッシャー》型は消えてしまいました。
こういった不遇だった部分を重く見て、今回のランキングにおいてはBランクといたしました。
まとめ
今回は歴代最速のアグロ、【赤単轟轟轟】を紹介しました。当時は【ジョラゴンジョーカーズ】を愛用していたこともあり親の仇のように思っていたデッキでしたが、立ち位置の悪さを腕っぷし一本で戦ってきたことを思うとカッコよさを感じます。
それではここまで読んでいただきありがとうございました！また次回お会いしましょう。
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