GP7thはプレイヤーたちの物語。
こんにちは、神結です。
本シリーズも遂にGP7thまで来ました。
このGPですが、3rdと並ぶGP屈指の好大会だったと思っています。
あとこの大会って、個人的な思い出もあまりにも多いんですよね。
そんなわけで、さっそくこの大会を振り返っていきましょう。
GP6th振り返りはこちら。
GP7thの基本情報
開催日:2018年10月8日
会場:京都パルスプラザ
参加者:2360名
プロモ
TOP8:《龍世界 ドラゴ大王》
TOP64:《ウソと盗みのエンターテイナー》
参加賞:《サイバー・チューン》備考:GP史上初の2ブロック
さて、GP7thは再び関西へとやってきました。場所は京都です。
史上初の2ブロックでのGPとなりました。
2ブロックはカジュアル層よりも競技層のプレイヤーが好むレギュレーションということもあり、「ちゃんと人数集まるのかな?」といった心配も一部ではありました。しかしそこはやはりデュエマのGP。無事満員御礼での開催となりました。
ちなみにGPプロモは歴代屈指のレベルで不人気であり、《龍世界 ドラゴ大王》は直近でこそ値段もあがったり人気もやや盛り返していましたが、当時はせいぜい5cくらいにしか入れられそうなデッキがありませんでした。
ですがこれでもまだいい方で、予選抜けの《ウソと盗みのエンターテイナー》はほんっっっっっっとうにGPプロモ化したことが謎とも言えるレベルであり、CSプロモになった後も冗談抜きでマイケルくらいしか使っているの見たことないんですよね。
まあ《サイバー・チューン》はそれなりの汎用カードではありましたが、コンボデッキの補助パーツといった類いであり、さすがに《フェアリー・ライフ》や《霞み妖精ジャスミン》のような数多のデッキに使われるといったこともなく……。
というわけでプロモ自体はガッカリ要素はあったものの、それはそれ。これはこれ。
GPということもあって、各地方の強豪たちが集いました。
私自身も遂にGPでカバレージを書くことが叶ったため、大会の盛り上がりを間近で見ることができました。
事前メタゲーム予想
大きく四強だと見込まれていました。
《ガヨウ神》や《アイアン・マンハッタン》という主要パーツが健在で、殿堂環境でも最強の一角である【ジョラゴンジョーカーズ】。
GP6th後に《卍月 ガ・リュザーク 卍》を手にし、遂に完成形へと至った【黒単デスザーク】。
《“必駆”蛮触礼亞》との組み合わせが強力な【クラッシュ覇道】。
そして裁きの紋章の力によって高い防御力を発揮する【白ゼロサッヴァーク】。
また2ブロックというレギュレーションやGPの性質上、ここに【赤白轟轟轟】【赤単轟轟轟】のような速攻デッキも絡んでくるというのが、プレイヤーたちの見方でした。
一方で構築自体は「カードプールが限定されているからこそ」難しく、プレイヤーたちを悩ませることになります。
ある程度形が出来ている【ジョラゴンジョーカーズ】や【黒単デスザーク】はともかく、【白ゼロサッヴァーク】は従来のデュエマのデッキには無い動きをするためプレイも構築難度も高く、また【クラッシュ覇道】系統は《“必駆”蛮触礼亞》+《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》という軸こそ明確だったものの、その軸を生かす方法を各々が考える必要がありました。
そんな中、全国的に広く研究されていたのが赤緑青で組む【シータチェンジザ覇道】です。《龍装艦 チェンジザ》から《“必駆”蛮触礼亞》を撃つという強いに強いを掛け合わせたような構想で、長期戦になっても《龍装艦 チェンジザ》のお陰で戦えるというものでした。
とはいえこれも、実は東西で構築が異なっていたんですよね。
主に関東であーくんらが研究してたのは《異端流し オニカマス》を選ばれない打点として運用し、序盤からシールドを刻みながら《“必駆”蛮触礼亞》を撃つ際にはゲームを決めてしまおうというものでした。《龍罠 エスカルデン/マクスカルゴ・トラップ》なども採用されており、リソース戦でも戦うことができました。
対して関西ではdottoやけみぃといったプレイヤーが《龍装艦 チェンジザ》に《ドンジャングルS7》を組み合わせた構築を考案していました。こちらは単体のカードパワーがとにかく高く、GPでそれなりに存在すると思われた【赤白轟轟轟】などにも《ドンジャングルS7》のお陰でかなり強く出ることが出来ます。
一方で関東の天才ユーリは「《勝利龍装 クラッシュ“覇道”》に緑のブーストカードは不要である」と密かに結論付けていました。
当時のプレイヤーの多くは、手札を抱える動きと《“轟轟轟”ブランド》は相性が悪いと考えていたのですが、彼は「覇道または轟轟轟のプランを押し付けること」の強さに気付いていたのです。
こうして完成したのが、皆もよく知る【赤青覇道】です。
完成した覇道はナカジマらの手によって広まり、このアーキタイプは九州で同様のデッキを考案していた夢現が、GPの前哨戦とも言える前々日のCSで優勝を果たします。特にこのデッキを知らなかった関西周りのプレイヤーに大きな衝撃を与えることになるのです。
また【白ゼロサッヴァーク】は潜在能力を高く評価されていたものの、この時点では「強い構築」と呼べるものがよくわかっていませんでした。
このデッキには数多くの選択肢があり、その中からカードを厳選してデッキとするのが、あまりにも難解だったためです。
例えば軸を《サッヴァークDG》+《煌世主 サッヴァーク†》にするのか、《煌メク聖戦 絶十》+《煌龍 サッヴァーク》にするのかだけでも大きな問題です。
更にそこに多数の裁きの紋章が絡んで来ます。その中から強い弱いを必要不要を見極めなければいけません。加えてデッキに採用する裁キの紋章は何枚が適切なのか、そういった部分からも詰める必要がありました。
そしてこの難問にはtaisei、よざくら、ナツメといった全国各地のデッキビルダーたちが挑むことになります。
ジョラゴン、デスザーク、覇道、サッヴァーク。
四強たちが支配する環境で、抜け出すのは果たして……。
当日の結果
優勝
えんがわ(白ゼロサッヴァーク)2位
(白ゼロサッヴァーク)3位
Zweilance(黒単デスザーク)4位
dotto(シータクラッシュ覇道)
「実力が出る」と言われる2ブロ環境で、錚々たるプレイヤーたちが結果を残しました。その中でえんがわが決勝の同系同デッキ対決を制し、見事に優勝を果たします。GP1stの垣根以来の関東勢からの優勝となりました。
またメタゲームブレイクダウンによると、予選を抜けたアーキタイプは以下の通りです。
・クラッシュ“覇道”:26
(水火:7、水火自然:19)・サッヴァーク:24
(光ゼロ:23、光単:1)・“轟轟轟”ブランド:22
(火単:18、光火:4)・トリガーサッヴァーク:18
(光水:4、光闇:1、光水闇:5、光水火:5、光闇火:1、光水自然タッチゼロ:1、光水自然闇:1)・卍 デ・スザーク 卍:17
(闇単:15、闇タッチ水:2)・ジョーカーズ:12
(火ゼロジョラゴン:5、火自然ゼロジョラゴン:4、メラビート:2、ガンバトラーG7:1)・轟破天九十九語:3
(水自然:1、光水自然:1、光闇自然:1)・ムカデループ:2
(水闇:2)・自然タッチ水グランセクト:2
(チェインレックス:1、ゲイルヴェスパー:1)
やはり2ブロックということもあって、勝ち残ったアーキタイプはかなり限定的でした。
先にあげた四強に加えて、《“轟轟轟”ブランド》系のアグロデッキと《煌龍 サッヴァーク》を使ったトリガービートが加わったようです。
以下、いつも通り主要なアーキタイプについて見ていきましょう。
赤青覇道/シータ覇道
予選最多突破者を生み出したのは、覇道となりました。
前述した通り、全国各地で研究が進められていたデッキタイプであり、この大会はある種の「覇道発表会」のような節もありました。
4位となったdottoが使用したのが、シータの覇道。ベスト32だったユーリが使用したのが赤青の覇道です。
(GP7th4位 dotto)
(GP7thベスト32 ユーリ)
GP7thではシータが頑張り赤青はTOP4からは漏れたのですが、やがて日に日に赤青覇道の評価は高まっていきます。
そしてエリア予選ではこのデッキを中心とした「赤青覇道環境」が生まれることになるのです。
白ゼロサッヴァーク
覇道をの戦いを制し、決勝に辿り着いたのは2人のサッヴァークでした。
《煌メク聖戦 絶十》、《サッヴァークDG》、《煌世主 サッヴァーク†》、《煌龍 サッヴァーク》、そして各種裁キの紋章……様々な選択肢のある中で、最後まで勝ち残ったのは《煌世主 サッヴァーク†》を軸とした構築でした。
(GP7th優勝 えんがわ)
このタイプは《サッヴァークDG》のおかげで【黒単デスザーク】のハンデスにも対応でき、また《煌世主 サッヴァーク†》が《“必駆”蛮触礼亞》からの展開に強いというメリットがありました。
決勝に残ったえんがわとぎらさきのデッキの違いは僅か1枚です。そして当然、彼らのデッキの背景には共通の人物がいました。
デュエマの歴史に名が残るであろう天才デッキビルダー、taisei。
現在は既にデュエマからは離れてしまったものの、彼が考えるデッキは強力無比でした。ちなみに最初にレッドゾーンの《暴走龍 5000GT》に辿り着いたのも彼なんですよね。
taiseiがよざくら、ナツメらと協力して生み出したデッキはGP7thの決勝の椅子を独占することになりました。彼の作ったデッキは、GP5thに次いで2度目の優勝を果たしたことになります。
そしてその最強のデッキを手に準々決勝でGP3rd覇者W(ホワイト)、準決勝でdotto、決勝でぎらさきという名だたる強豪プレイヤーを打ち破ったえんがわが、見事GP7thの頂点に立ちました。ぎらさきより1枚多かった《煌龍 サッヴァーク》がえんがわに見事優勝をもたらしました。
また決勝で惜しくも敗れたぎらさきでしたが、全国大会2018にてそのリベンジを目指すこととなります。
黒単デスザーク
覇道の圧力が高く、《煌世主 サッヴァーク†》が厳しいという環境だったため、全体的には向かい風だったと思います。
特にコントロールデッキの性質上、対戦相手を熟知している必要があり、そういった意味では突如台頭してきた【赤青覇道】や型の読みにくい【白ゼロサッヴァーク】の相手をこなすのは難解だったはずです。
四強の中ではジョラゴンと並んで厳しい立場におり、どちらかと言えば負け組になると思っていたのですが……。
しかしデュエマというのは面白いもので、Zweilanceや鳶沢といった熟練のデスザーク使いがあまりに強かった。
(GP7th3位 Zweilance)
準決勝のZweilance対ぎらさきはまさに死闘とも言える内容であり、特に第一ゲームは互いに人事を尽くして天命を待った果たし合いになりました。この試合に惜しくも敗れたZweilanceは、対戦卓からしばらく動けなかったほど。悲願の優勝を果たすことは叶いませんでした。
しかしこれで終わらないのがZweilanceの強さでしょう。この経験を糧に、今度こそ【黒単デスザーク】でエリア予選で優勝を果たします。
彼もまた、全国大会2018の舞台へ挑むことになるのです。
ジョラゴンジョーカーズ
通常環境の覇者ではありましたが、覇道を始めサッヴァークに対しても苦しい戦いをせざるを得ず、成績は伸びませんでした。
(GP7thベスト32 ゴリえもん)
前者には速度で及ばないことが多く、また後者に対しては安易に《アイアン・マンハッタン》を投げると手痛いカウンターを食らうことになります。
通常では強いのに2ブロで劣勢なのですから、デュエマとはまあ面白いものです。
ジョラゴン側のプレイを詰めていけばもう少し対応できるようにはなるのですが、覇道やサッヴァークが出始めだったこの時期にそれを求めるのは酷であり……。
全体的に厳しい結果が残りました。
とはいえジョラゴン自体の強さに疑う余地はなく、この後も殿堂環境で存在感を発揮し続けます。
その他
その他一定の数があったのは【轟轟轟ブランド】【トリガービート】系統のデッキですね。
前者は環境上位のデッキに勝てず、後者もブランド系統には強かったものの、全体的なパワーにはやや心もとないものがありました。
結構惜しいところまでは行ったんですけどね。
(GP7thベスト8 オチャッピィ)
デッキの選択とプレイヤースキル。その両方が求められた環境だったと言えるでしょう。
まとめ
というわけでGP7thの振り返りでした。
先述した通り、私もこのGPにはカバレージとしてかなり深く関わることになりました。
正直このGPについては個人的な思い出も含めて書きたいことが多すぎるので、ちょっと番外編でもやろうかな~と思います。
それでは、また。
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