「紙シャドバの先行体験会一緒に行かん? レポート書いて欲しい」
flat-くんからそんな連絡があったのは2月末のこと。
紙シャドバ、正式名称をShadowverse EVOLVE。
いまではすっかり競技シーンもお馴染みとなったShadowverseがTCGになって登場し、その販売をブシロードが手掛けるとのことでした。
これまでβテスト体験会みたいなのはあったようですが、今回はなんと実際のカードを使っての先行体験会をブシロの本社でやらせてくれる、という話でした。
私としても個人でそういう連絡を受ける機会は流石になさそうなので、それはもう願ったり叶ったりな話な訳です。日程の調整はしましたが、二つ返事で行くことを決めました。
※Shadowverse EVOLVEの公式サイトはこちら
目次
前日まで
「ごめんなんか行けんくなったわ」
「おい」
開催数日前にflat-くんから再度連絡があって結局私一人で行くことになったわけですが、それとは別にふと頭に疑問が浮かびます。
「ところで先行体験会って一体どんな内容になるんだろう……?」
ブシロードは新規カードゲームをリリースする際に各地のショップなどで体験会などを開催していることは聞きますが(直近だとRe:バースなんかはかなり大規模にそういった催しを展開していましたね)、その手の体験会に参加したことは特にありません。なので、詳細は不明。
1つ考えられるのは、flat-くんに連絡が来たと言うことは各種TCG関連YouTuberにも連絡は飛んでるのでしょう。ということは、この体験会にもいろんなカードゲーム関連の人が来るのでしょう。
ブシロード本社に着いて、
「君たち、カードゲーマーだよね? じゃあいまからここにいるメンバーで大会始めまーす」
とか言われる可能性も決してゼロではありません(割と冗談抜きでその可能性を考えていました)。
覚えなきゃゲームルールを……カードを……!
というわけでホームページにあった各種スターターデッキのガン見しつつ、ルールの確認をしていきます。
幸い私は一応シャドバも第1弾の頃は真面目にやっていたのでカードくらいは知っt
「アクトってなんだ……?」
「ネクロにヴァンパイア……?」
「アンタップクリーチャーに殴れないシャドバってどういうゲームになるんだ……?」
何もわかりませんでした。
思ってたよりルールが違うんですよね。
とりあえず第1弾の記憶が正しければ冥府エルフに超越、ロイヤルが強かった記憶があるのですが、そもそもスターターデッキに冥府はないし超越もないしということで、もし明日突然闇のデュエル大会が始まったらロイヤルを使う事に決めていました。
当日 感想
そして、当日――。
ブシロードの優しそうなお兄さん
「今回は最初に皆さんにルールのティーチングをさせていただき、そのあとはご自由に遊んでいただこうかと思います」
良かった~~~~~~闇のデュエル大会なんてなかった~~~~~~
そしてリアルのチュートリアルを受けたあとに、1時間ほどゲームを遊ばせていただきました。
そこまで数はこなせなかったのですが、個人的に感じたのはこの辺りでしょうか。
①アンタップクリーチャー(実際には別の用語を使っていますが、このブログを読んでる方に一番わかりやすい用語を使っています)を殴れないルールなので、使ったカードは何かしらの動きはしてくれそう
②進化権を切れる対象が限定的になっていることで、相手の盤面を崩しにくいバランスになっている
③ドロソが少なく、自身のカードと相手の手札をどうトレード出来たかのリソースを競うゲームになっている
④疑似的なドローソースになることも多いトークンは結構重要
⑤守護というシステムが強めにデザインされている(デュエマのブロッカーに比べて、という話だけど)
⑥相手ターン中に使えるカードが登場しており、残PPを巡る駆け引きが発生
結論:現段階ではめっちゃ硬派なカードゲーム
せっかくなので、少し解説しておきましょう。
①アンタップクリーチャーを殴れない
DCGからの一番大きな変更となるのはここではないでしょうか。
名目上、先手側が動いて後手側が進化権を使いながらこの盤面を返すゲームという感じだと思っており、リーダーに対しても殴り得なゲームではあった筈なのですが、この変更によって少し盤面の維持とトレードの損得を意識せざるを得ません。殴らずエンド、っていうシーンも多かったので単純にゲームが長引くケースも多かったです。
これはスターターデッキという部分もあるでしょうが、他人をバカにしたようなカードが実装されていなかったのも大きかったと思います。
なんかドラゴンには凄いバカがいた気もしますが……。
②進化権の話
進化権は特定のフォロワーしか所持しておらず、また進化条件もバラバラでした(後手はタダで進化出来る権利が3回ある)。ちなみに、進化出来る回数は進化デッキの枚数=10枚が上限となっています。DCGからの変更点としてはここも大きいですね。
もちろん、進化したフォロワーが直後から盤面に干渉出来るのはDCGと同じです。しかしここでアンタップを殴れないみたいな話もまた出てきます。相手の盤面が全員起きてる状況での進化は、少し威力が落ちます。
地道に1対1交換をしていく中でのゲームとなるので、この進化カードに2~3枚のカードを持っていかれないようにするのは序盤の大きなプレイポイントかもしれません。
直前に書いたようにこのゲームは進化権を使ってボードのやり取りをするゲームだと思っていたので、この進化権を使えるカードを引けているかどうかというのはゲーム序盤の有利不利にはkなり関わってくると思います。
逆に相手の進化カードを不要なところで吐かせられればそれだけで大きいかも。
③④リソース確保手段とトークン
さっきから地道なトレードの話をしている要因として、ドローカードが渋いという事情があります。まあデュエマがアホみたいに手札を使うゲームだからそういった印象を受けるのかもしれませんが、カードを無駄に使わず大事に扱うことが重要だなぁ、と感じました。
そしてカードを温存したいが戦線も維持したいときに便利なのがトークンですね。
スタッツは低いながらも強化出来たり数を出しやすい種族(フェアリーやナイトメア)、元々スタッツが高い種族(ドラゴンやビショップ)など様々ではありますが、これらを上手く使うことはかなり重要な気がしています。
ちなみにトークンは直接手札に入ることはなく、直接場に出るかEXゾーンというトークン専用の手札にいくということになります。
しかしその上で盤面上限やEXゾーンの上限もあるため管理コストもそれなりにあるなぁ、という印象です。
⑤守護について
アンタップされてるフォロワーが殴られないという性質上、とりあえず殴り得なゲームではないという話をしましたが、例外もあります。
それは守護持ちのフォロワーです。
守護はブロッカーと置き換えて貰えればわかりやすいとは思いますが、守護の効果自体が「相手からの攻撃を防ぐ」ものではなく「相手の攻撃を守護に誘引する」というものです。
しかし、守護はアンタップ状態だとその役割を果たしません。「アンタップクリーチャーは攻撃を受けない」システムだからです。
つまり守護はタップしないといけないため、守護という効果に「このフォロワーをターン終了時にタップしてもよい」というものを含んでいます。タップすることによって、ようやく攻撃誘引効果を持つわけです。この辺はデュエマやマジックと大きく違う点です。
……というわけで、守護だけは基本殴り得になります。
まあ厳密には守護持ちでも破壊されたくないフォロワーは殴らないという選択もあるだろうし、そもそも相手にも守護がいたら話がややこしくなってくるのですが。
⑥相手ターン中に使えるカードが登場
マジックでいうインスタント呪文が登場しています。このゲームではクイック、という名称になっています。
相手のバトルフェーズとターンエンド時に使えるものですが、例えばエンジェルバレッジは全体1点を与えます。
これで攻撃しているフェアリーなどをまとめて破壊できます。
要するに相手のターン中にPPを使い切らないプレイも重要になっているわけで、これは今後クイックのカードが増えていく中で攻守両方のプレイヤーが頭を悩ませることになるでしょう。
というわけで1時間くらいプレイした中での、ざっとの感想はこんな感じですかね。
総合的に見て、かなり硬派なゲームに仕上がっていると思いますし、現時点では“メンコゲー”みたいな印象は一切受けなかったですね。一番近いのはマジックです。
まぁ「わざわざ紙でシャドウバースをやろうとしている層がどんな層なのか」というのを考えたときに、硬派なゲームにした方が需要に応えている、というマーケティング戦略があったのかもしれません。あとはサイゲのMTG大好き部隊がかなり開発に関与しているのかも。あんまりブシロード寄りのゲームだという印象は持たなかったですね。
ただカードデザイン自体はわかりやすくブシロード感があって、好みのカードをコレクション目的で買うのは「めっちゃアリ」だと思っています。
こういう全体絵はブシロードのカードゲームデザインって感じがしていいですよね。
ただ第1弾でクッソ硬派なDCGだったデュエプレもお祭り要素が増えてきているので、未来的にはまた賑やかなゲームになってくると思います。
ただリリースするにあたってのスタートデッキでこうしたゲーム体験を提供するのは一種の自己紹介だと思っているので、路線変更がない限りしばらくは「私たち、硬派でやらせていただいております」というメッセージだと受け取ってもいいんじゃないでしょうか。
ゲームの要素としては割と好みな部分はありました。
自分は第1弾のビショップのカード群を見て遊ぶかどうか決める気がしています。
というわけで、体験会レポートでした。
今回遊ばせていただいた商品などについてはこちらから見られます。
ちなみに様々なゲームメディアの皆さん、もし先行体験会がありましたらぜひご連絡ください。
ぜひ喜んで参加して、レポ―トの方も書かせていただこうかと思います。
それでは、また。
オマケ
UI的な話
結構管理しなきゃいけない数値が多いのはネックかな、という気はしていますね。
まず最大コストと使用可能コストの2つの数字を管理しなきゃいけません。これは体験会では専用プレイマットを使って管理していましたが、実際の大会になると10面サイコロなどを複数用意して管理することになるでしょうか。
また盤面のフォロワーの体力等は永続します。マジックだとエンドに回復するので、そこは違いがありますね。
こうなると、ダメカンみたいなのがフォロワーに乗り続けます。ちなみに攻撃力上昇なども管理しなきゃいけないため、フォロワーに2つのサイコロが乗っているなんてこともザラにあります。全体バフ懸けてるときは割と盤面がグチャグチャしました。
その上で後手には専用の進化権もあるため、必要なものは結構増えるなーと感じています。
逆を言えばDCGだとその辺りの数値の管理がシンプルで楽、間違いもないのでこの辺りをややこしく作れるのは特権だよなぁ、という感想も持ちました。
「紙のカードをやっている方は……」
これはティーチングの時の一幕なのですが。
ブシロードのティーチング担当の方がターンのやり取りを説明しながら「ではここでターンを終了してください」と言うんですよ。
そうするとそれを聞いていた参加者の一部が自分のフォロワーたちをすっとアンタップさせるじゃないですか。私もやります。
その光景を見ていた担当の方が、
「これ、面白いんですよね。紙のTCG出身の方は特に何も言わなくてもカード戻してくれるんです」
と、楽しそうに言っていたんですね。
逆にDCG出身の方にはそうした習慣はないわけですが、TCG→DCGとういう導線はあっても、DCG→TCGという導線については考えたことがなかったのでなんか新鮮な話だなぁ、と思って聞いていました。
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