こんにちは、神結です。
十王篇のキーワード能力解説、もう少し続きます。あと4回かな?
冷静に考えると十王篇って凄いですよね。「新しい記事の企画10個考えて」って言われたらたぶん逃げ出すもん。相当な時間を掛けて準備したんだと思います。
開発的にも自信を持って送り込んだシリーズだったと思うんですが……どうやら運は無かったみたいなんですよねぇ……。コロナがなぁ……本当になぁ……。絶対2ブロック盛り上がっただろうし、シールド戦とかもねぇ……?
まー自信満々で書いた記事が鳴かず飛ばずで、ちょっと思い付きで書いたものが伸びたりするんで、この辺りのタイミングって本当に大事だと思っています。
というわけで、今回は「ビビッドロー」の解説になります。
目次
キーワード能力説明
- ビビッドロー [ww02](自分のターン中、攻撃の前にこの呪文をドローした時、表向きにしてもよい。そうしたら、このターンこの呪文を [ww02]支払って唱えてもよい)
- カードを2枚引く。
ビビッドローは「ビビッドローn」(nは数字)みたいな表記になっています。「自分のターン中の攻撃フェイズ前にそのカードを引いた場合、それを相手に見せてコストnで使える」というものです。
もっとわかりやすく言うと、引いた時にドヤ顔で相手に見せ付けることで、コストを軽く使える、という能力です。
ちなみにドローである必要があるので、《サイバー・ブレイン》などでドローしたビビッドローは使えますが、《ドンドン吸い込むナウ》などで手札に加えるカードではビビッドローは反応しません。
ビビッドローを持っているのは、美孔麗王国(”びっくりおうこく”と読みます)のカードとなっています。
赤青の演劇をモチーフにしたテーマであり、カード名も台詞にちなんだものが多いですが、ビビッドローもちゃんと演出的な効果になっていますね。十王篇は効果とテーマ性が上手く繋がっていて、個人的にはかなり好みです。
とはいっても普通に使うとランダム性の高い能力ではありますので、《ロスト・ウォーターゲイト》とか《ブレイン・ストーム》といったデッキトップを固定するカードと併せて使い、ビビッドローを確定させるような使い方がメインとなります。
- S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
- 自分の山札を見る。その中から多色カードを1枚選び、相手に見せてもよい。その後、自分の山札をシャッフルし、そのカードを山札の上に置く。
- カードを3枚まで引く。その後、自分の手札を2枚、好きな順序で山札の上に置く。
美孔麗王国は中速のミッドレンジカードが多く、ビビッドローを使って質の高いクリーチャーを送り込み、4ターン目くらいからのビートダウンを目指していくというのが基本方針となっています。
「ビビッドロー」持ちのよく使われるカード
現環境では中々見掛けませんが、十王篇時代には比較的ビビッドローのカードは使われていました。
《「祝え!この物語の終幕を!」》
- ビビッドロー [wf04](自分のターン中、攻撃の前にこの呪文をドローした時、表向きにしてもよい。そうしたら、このターンこの呪文を [wf04]支払って唱えてもよい)
- カードを1枚引く。その後、水または火のコスト7以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出す。そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。このターンの終わりに、そのクリーチャーを山札の上に置く。
ビビッドローの代表的なカードであり、手札交換とデッキのトップ固定から7コストのクリーチャーを踏み倒します。候補としては、《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》の他、《DOOOPPLER・マクーレ》など。開発部セレクションの7軸ガチロボデッキに入っているカードとは相性がいいですね。
ターンの終了時に出したクリーチャーをデッキトップに置けるので、ビビッドローであれば更に追撃が可能となっております。要するに《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》とのデザイナーズコンボというわけなんですが、実際かなり強力です。
《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》
- ビビッドロー [wf05](自分のターン中、攻撃の前にこのクリーチャーをドローした時、表向きにしてもよい。そうしたら、このターンこのクリーチャーを[wf05]支払って召喚してもよい)
- スピードアタッカー
- T・ブレイカー
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを3枚引く。
- このクリーチャーは、ブロックされない。
- このクリーチャーの攻撃中、自分の手札の枚数以下のコストを持つクリーチャーを、相手はバトルゾーンに出せない。
美孔麗王国の顔です、文字通り。
スピードアタッカーかつドローも可能な3点で、シノビやトリガークリーチャーのケアも出来て、かなり強力なアタッカーになっています。
じゃあもう少し使われてもよさそうなんですが、その辺りの考察については、また後ほど。
《「時空さえも突き抜けろ!」》
- ビビッドロー [ff03](自分のターン中、攻撃の前にこの呪文をドローした時、表向きにしてもよい。そうしたら、このターンこの呪文を[ff03]支払って唱えてもよい)
- コスト4以下のクリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。このターン、そのクリーチャーに「スピードアタッカー」を与える。(「スピードアタッカー」を持つクリーチャーは召喚酔いしない)
こちらは美孔麗王国というよりも、【ブレストドラグナー】で使われたカードでした。
2ターン目の《ブレイン・ストーム》から3ターン目にこれをビビッドローで唱えて、《爆龍覇 ヒビキ》や《龍覇 ラブエース》からゲームを作る、というようなデッキですね。《とこしえの超人》が出る直前くらいのデッキで、自分も使っていました。
《傾国美女 ファムファタァル》
- ビビッドロー [ff04](自分のターン中、攻撃の前にこのクリーチャーをドローした時、表向きにしてもよい。そうしたら、このターンこのクリーチャーを[ff04]支払って召喚してもよい)
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、このターン、自分のクリーチャーすべてのパワーを+6000し、「スピードアタッカー」「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
- このクリーチャーが破壊された時、相手のクリーチャーをパワーの合計が6000以下になるように2体まで選び、破壊する。
個人的にはビビッドロー最強のカードだと思っています。登場時に打点増強プラスSA付与をするバケモノ美女。確かにこれは、国が傾く。
《永遠のリュウセイ・カイザー》のような常在能力ではないので後から出てきたクリーチャーをサポートは出来ませんが、その代わりコイツが除去されてもSAは消えません。あとなんか知らないけど、破壊されるとスクラッパー撃ちます。
特に2ブロやシールド戦では最強クラスのフィニッシャーでした。
余談だけど「傾国美女」って割と「腹痛が痛い」説があります。
「ビビッドロー」の強みと弱みについて
「ビビッドロー」は決して悪い能力ではありません。極論、全く構築を寄せなくともトップから引ければそれだけで効果を使えます。
ですので、「ビビッドロー持ちのカードが、ビビッドローを前提としなくても充分活躍出来る環境」においては、メリットしかありません。これがビビッドローの強みでしょう。
例えばシールド戦構築などでは、《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》はかなり優秀なアタッカー兼フィニッシャーとして重宝します。シールド戦においては、7コストで使っても全然強いです。これがたまたま5コストのタイミングでトップドロー出来たら、恐らくそのまま勝ちに直結します。
《傾国美女 ファムファタァル》もそうで、「普通に出して当たり前に強い、ビビッドローで使えたらラッキー」みたいなニュアンスで使っていました。
ただしあくまで、通常の殿堂構築戦ではビビッドローはそれを前提としたカードパワーの設計がされています。7マナと言えば《超戦龍覇 モルトNEXT》とかもいますし、今なら《CRYMAX ジャオウガ》とかもいるので、《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》ではややパワー不足は否めません。
で、じゃあビビッドローを前提とした場合、前述した通り《ロスト・ウォーターゲイト》とか《ブレイン・ストーム》といったトップを固定するカードをデッキに搭載することになります。
ただこういったカードを搭載すると、大きな問題が2つほど発生します。
まず第1に、単純にこれらのカードはそんなに強くないことです。【ブレストドラグナー】のような「1回《爆熱天守 バトライ閣》が出来ちゃえばあとはどうとでもなる」みたいなデッキはまた話が別ですが、大抵の場合はそうではないんです。
ビビッドローというか美孔麗王国は赤青でビートしか出来ないカラーリングなんですが、ビートデッキって基本的に「何を引けていても勝てる」ような構築にしたいんですよね。あんまり弱いカードでデッキを固めると、ムラの激しいデッキになります。
ですがこれはまだ構築で頑張れる範囲だとしても、もう一つの大きな問題が存在します。
それは「上記のようなカードを使ったとき、そのターンに他のクリーチャーを展開出来ない」という問題です。どういうことかというと、美孔麗王国のコンセプトはビートダウンであるにも関わらず、本来クリーチャーを出して面に圧力を掛けたい状況で山札操作をしているのです。
例えば3ターン目に《ブレイン・ストーム》から《「祝え!この物語の終幕を!」》を仕込んで、4ターン目5ターン目と《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》で走ったときに、これだと倒しきれてないんですよね。5ターン目にシールド0にしてターン返して勝てるゲームかというとそんなに都合よくないというのは、多くの皆さんがご存じかと思います。
これはデッキがどうこうというより、デュエマのルールとの問題なんですよね。
この問題への一つの回答になりうる《結晶龍 プロタゴニスト》ですが、これは4コスト。
- 相手がクリーチャーを選ぶ時、自分の他のクリーチャーがバトルゾーンにあれば、このクリーチャーは選べない。
- 自分のターン中、1枚目のカードを引く時、かわりに自分の手札をシャッフルして山札の下に置き、その後、その手札の枚数より1枚多くカードを引く。
- 自分の「ビビッドロー」能力のコストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
コスト帯が祝えと被っちゃうんですよね。いや、惜しい。これが3コストだったら絶対使ってました。
でも先3でコイツをポン置きされたら、それはそれで多分ヤバいんだろうなぁ。
この1コスト差で「強い」「微妙」が入れ替わるのもデュエマの可能性というか魅力ではあるんですが、十王篇は基本的にデフレ弾ということもあって「微妙」側に振れたカードが多いんですよね。
そう考えると、十王篇って本当に「いやぁ、シールド戦や2ブロックで真価を発揮出来たプールなんだろうなぁ」と感じます。つくづくコロナが残念です(まぁ十王篇のシールド戦は、あれはあれで『中身確定の最強の5枚パック』が存在するんですが、とはいえ初心者が勝ちにくいレギュレーションなので、それくらいのボーナスはあってもいいですよね)。
というわけで個人的なビビッドローの評価は6。全然悪くない能力だとは思っています。
ただコンセプト上どうしても殿堂構築では使いづらい要素があり、そこが残念だったな、という印象が残っています。
と、今回はここまで。
次回は「バズレンダ」になります。お楽しみに。
それではまた!
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