【デュエマ】キーワード能力解説 No.2 “ドロン・ゴー”

こんにちは、神結です。

キーワード能力解説、今回は告知通りドロン・ゴーになります。



能力

ドロン・ゴーはエピソード3にて登場した能力です。

「エクザイル・クリーチャー」という少し特殊なクリーチャーがこの能力を持っています。

というわけで一例を挙げるとこんな感じ。

  • ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《神豚》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
  • 自分の他の、名前に《神》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない

ドロン・ゴーの大きな特徴が2個セットのこの効果です。

1つは破壊されたときに同名・同系統のエクザイルクリーチャーを場に出す効果。これがこの効果のメインとなります。

で、もう一つは他の同名・同系統のエクザイルクリーチャーを場に出せないという効果。上記の例で言えば《神豚 ブータンPOP》が場にいるとき、2体目の《神豚 ブータンPOP》や《神豚槍 ブリティッシュROCK》は場に出せないという話ですね。これは明確なデメリットとして設定されています。

こうしたデザインをされている所以は恐らく、エクザイル・クリーチャーたちを“成長”を表現する、というのが大きいかもしれません。またドロン・ゴーの性質上起こりうる「盤面の全てのクリーチャーが実質除去耐性を持っている」現象を避ける意味合いはあったでしょう。2体除去したのにドロン・ゴーのせいで減らなかった、なんてことが起きかねないですからね。

あとはシンプルに強力な効果を持たせたかった、という理由もあると思います。

実際、エクザイルクリーチャーたちは単体で強力な効果を持つカードが結構います。

  • このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手のパワー8000以下のクリーチャーを1体破壊する。
  • 自分のターン中、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから召喚してもよい。
  • W・ブレイカー
  • ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《無》(ルビ:アウト)とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
  • 自分の他の、名前に《無敵》(ルビ:アウト ロー)とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

 

  • このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から3枚を見る。その中から1枚を裏向きにして、新しいシールドとして自分のシールドゾーンに加え、残りを手札に加える。
  • W・ブレイカー
  • ドロン・ゴー:このクリーチャーが破壊された時、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーを1体、自分の手札からバトルゾーンに出してもよい。
  • 自分の他の、名前に《宇宙》とあるエグザイル・クリーチャーをバトルゾーンに出すことはできない。

この辺りは単体でのカードパワーも強く、5cなんかでも採用されたカードでしたね。

 

これまでの活躍

はい、ここからが本題です。

 

「単体でのカードパワーは」みたいな文言でなんとなく察した方もいるかもしれませんが、このドロン・ゴーという効果はデッキに組み込むのが大変難しい能力でありました。

もっと率直にいうと、環境デッキとしては正直使えん、って話なんですよね。

確かにそれなりにパワーもあって踏み倒せるとなったら強いように見えますが、そもそも使えなきゃ意味なんですよ。

だって仮に「この自転車は最高速で100㌔出せます」って言われたとしても「ただしペダルに両手と両足を乗せ、頭を左右にしながら片目を半開きにしつつケチャのリズムで左足だけで操作しないと動きません」とか言われたら普通に使わんってなるでしょ。

 

というわけでこの能力のダメな点について話していこうと思います。

まずドロン・ゴーの大きな欠点として「そもそも自壊することが出来ない」という点が上げられます。

まぁタダで自壊出来たらそれは不味いんですが、かといって自主退場ギミックが一切ないというのも問題で「破壊して次の上位ドロン・ゴー持ちを出す」というデッキの根幹とも言えるギミックの達成を相手依存しないといけないんですよ。

もちろん自分のクリーチャーを破壊するカードは一定数ありますが基本的には黒や赤に寄っており、この時点で構築が非常に制限されてしまいます。

また「自壊させるカード」「次のエクザイルクリーチャー」の両方を持っていなければいけないので、手札の要求値も高いです。

ちなみに余談ですが、《ブータン転生》はこの問題をある程度解決してくれますが、ドロン・ゴーが転生元ではなく転生先(《灼熱の斬撃 テスタ・ロッサ》など)に付いている場合は出せない裁定になっているので注意しましょう。

 

そしてこの「自壊出来ない」ことで場にエクザイルクリーチャーがもたついていると、もう一つの効果が追い打ちのように滅茶苦茶不利益をもたらしやがります。

「同系統のエクザイルクリーチャーは場に2体出せませんよ~」って奴ですね。なんでやね~ん。

お前ただでさえこっちが事故ってるのに「このターンは動けないけど、しょうがないからもう一体横に並べて様子見るか」みたいなことが許されないんですよ。ここからでも入れる保険はありません。

デッキ構築する際、「引いたときに使えない場面が多いカード」は極力減らしたいと思っている人が多いと思いますが、このエクザイルクリーチャーとかいうやつは状況によっては鼻をかむティッシュ以下の有用性になるカードを大量を積まざるを得なくなります。能力云々以前に、その性質のお陰でデッキの出力がそもそも落ちるという問題が発生します。

なお《超法無敵宇宙合金武闘鼓笛魔槍絶頂百仙閻魔神拳銃極太陽友情暴剣R・M・G チーム・エグザイル ーカツドンと仲間たちー》があるとこのデメリットは無視出来るので、これからドロン・ゴーのデッキを組みたい方は《超法無敵宇宙合金武闘鼓笛魔槍絶頂百仙閻魔神拳銃極太陽友情暴剣R・M・G チーム・エグザイル ーカツドンと仲間たちー》の採用もご検討ください。

 

……とここまで散々書いた後でアレですが。

何もかもがダメだったかというと、私はそうではないと思っていて、後の世代に繋がる確かな礎は築いたのではないかと思うんですよ。

「クリーチャーが入れ替わる」というギミック、どっかで聞いたことありませんか?

そう、ご存じ革命チェンジですね。

これは私の勝手な想像なのですが、革命チェンジはメインのオマージュ元が侵略ではあるのは明言されていますけど、ドロン・ゴーも融合素材として取り入れられていると思っているんですよ。特定のクリーチャーから別のクリーチャーに変化するといったギミックは、明らかにドロン・ゴーを参考にしていると思います。

また新シリーズで登場するS進化MAXも、「ドロン・ゴー、再チャレンジさせてください……!」みたいなテキストになってますね。

ちょっとテスタロッサが活躍したり、

ギミックとしては決して花開いたものではなかったかもしれませんが、決して無意味なものではなかったと考えています。

 

評価

というわけでドロン・ゴーの最終的な評価ですが、10点中3点くらいでいかがでしょうか。

試みとしては面白いギミックでしたが(どうもマジックの“伝説の○○”をモチーフにした能力という噂も聞いたことがありますが、事実かどうかはわからないです)、如何せんデュエマとは相性が悪かったということでしょうか。

とはいえこの能力が出たE3は背景ストーリーがかなり個人的に推せるので、ショップのストレージなどでエクザイルクリーチャーを見掛けた場合は是非とも想いを馳せていただければ嬉しいですね。

 

 


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