こんにちは、神結です。
恐らくあるだろうと予想されていた新殿堂発表を6/24に放送するとのことです。
殿堂予想については触れるのが礼儀みたいなところがあるので、取り上げる予定です。乞うご期待ください。
さて、本日もプレ殿の話をしていこうかと思います。
今回の対象は闇文明になります。今回も……8枚ありますね……。
※他のシリーズはこちらから
プレミアム殿堂に指定されている理由については、以下のいずれかに該当する場合だと考えています。
- そのカードの持つ効果が、概念上極めて大きな影響をゲームに与える(大多数がこれ)
- デュエル・マスターズが目指すゲームの方向性と合致しない(例:《ヘル・スラッシュ》など)
- 特定のカードと組み合わせることで、宇宙(例:プレミアム殿堂コンビ など)
この点については初回の記事に詳細を記載していますので、気になるからはそちらを参照してください。
目次
《スケルトン・バイス》
スケルトン・バイス R 闇文明 (4)
呪文
相手の手札を2枚見ないで選び、捨てさせる。
・プレ殿理由:1 に該当
・個人的見解:ダメでは?
1枚で2ハンデスを飛ばず、極めてシンプルに強力なカードです。
登場は闘魂編第3弾で、《超竜バジュラ》や《予言者マリエル》などと同期になります。
《アストラル・リーフ》や《アクアン》などのインチキドローソースが現役のうちは影が薄かったのですが、それらが消えると当然のように大活躍。汎用性も高いので、様々なデッキで使用されました。
2005年夏に殿堂入りとなりますが、1枚となった後も「序盤に撃てれば勝てる」カードだったのでコントロールだけでなくミットレンジなどにも採用されています。
最終的に2008年にこのカードはプレミアム殿堂行きとなりました。ヘイトも高いカードですし、プレ殿は妥当な判断だと思います。
現代に於いても、ちょっと解除するのは難しいカードだと思います。
ドロソはいいのに何故? と思う方もいるかもしれませんが、メインデッキのドロソが重視されなくなったのは「初手だけで勝てるため追加のリソースを必要としない」「カードの単体パワーがあがっているためリソースの勝負ではなく強いカードの押し付け合いになる」「《天啓 CX-20》」といった事情です。
「ドロソが相対的に弱くなった=ドロソを解禁していい=ハンデスも解禁していい」とはならなそうなんですよね。
特に不意に飛んでくる序盤の2ハンデスは極めて危険です。実質追加ターンくらいの破壊力があります。
「将来的にも希望がない」というわけではなさそうですが、しばらく解禁がなさそうな1枚です。
《ロスト・チャージャー》他2種
ロスト・チャージャー R 闇文明 (3)
呪文
自分または相手の山札を見る。その中からカードを1枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。その後、そのカードの持ち主は山札をシャッフルする。
チャージャー
フューチャー・スラッシュ P 闇文明 (7)
呪文
相手の山札を見る。その中から2枚まで選び、墓地に置かせる。その後、相手は自分自身の山札をシャッフルする。
ヘル・スラッシュ UC 闇文明 (8)
呪文
相手の山札を見る。その中から3枚選び、持ち主の墓地に置いてもよい。その後、相手は自分自身の山札をシャッフルする
・プレ殿理由:2 に該当(《ロスト・チャージャー》は1も該当)
・個人的見解:デュエマの責任者がスーパー超絶ガチモン陰キャに代わればあるかもしれない
これらのカードは、相手の山札を目にも止まらぬ速さで鷲掴みにし、精強で精巧なるデッキの中から相手が祖父母の形見より大事にしている大地を割り天を焦がすようなカードを選び、黒より更に昏き闇が蠢く墓地に置くカードたちです。
《ヘル・スラッシュ》が登場したのはデュエマ史に燦然と輝く闘魂編第一弾です。同期には燃え盛る劫火の炎でシールドを焼き尽くす《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》や、わずか2ターン目に撃てて人によっては人生を語ることすら許されてしまう《フェアリー・ライフ》などがあります。また《ロスト・チャージャー》は闘魂編のラグナロクにあたる第4弾で姿を現し、選んだ種族のクリーチャーのパワーを53164798520上げる《光器ペトローバ》などがいます。
《ヘル・スラッシュ》は発売後、宇宙で1,2を争うほどの陰湿デッキである【4cライブラリアウト】のフィニッシャーとして、真木孝一郎氏の両目を飛び出させるほどの活躍を披露します。
このカードはやがて世界には許されぬ理として殿堂になるのですが、相手の山札のカードを深淵のその先にある墓地に置くという効果そのものが、国会で取り上げられるほどの大問題となります。
例えば悠久の時が過ぎたのでないかと錯覚するほどの遅延行為を助長したり、相手のカードを腐った生ゴミのように粗雑に扱うプレイヤーが発生したりといった問題ですね。
また《ロスト・チャージャー》に至っては、自身の富士山札からもカードを墓地という名の石碑に刻み付けることが出来ます。
それを生かして、一度出せば永劫の勝利を約束される《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》などと落として、コスト制限の存在しない《インフェルノ・ゲート》で釣るという、懲役10000000年級の犯罪デッキ【茄子サファイア】の超人間国宝重要文化財世界遺産級カードとして、大坂の陣の真田幸村くらい大活躍します。
こうしてやってはいけないことをゴールドエクスペリエンスレクイエムくらい繰り返した上記のカードたちは、2007年(ゴミでお馴染みの不死鳥編時代)に水温3000度の源泉が湧く温泉へと送られることになりました。
上記のカードたちはデュエマの娯楽という部分を原子レベルまで崩壊させる恐れがあるため、解除されることはデュエマ責任者が超絶スーパーウルトラ陰キャにでもならない限りはなさそうです。
《インフェルノ・ゲート》
インフェルノ・ゲート R 闇文明 (5)
呪文
進化ではないクリーチャーを1体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
・プレ殿理由:1 に該当
・個人的見解:フシギバースがあるので、ちょっとダメでは?
上記でも少し触れましたが、コスト制限が存在しません。
登場は不死鳥編第1弾。同期は《超神星プルート・デスブリンガー》や《超神星マーキュリー・ギガブリザード》などのフェニックスや、《霊騎ラグマール》といった不死鳥編特有のハイブリット種族(複数文明に渡って存在する種族のこと。アーク・セラフィムやドリームメイトなど)のカードですね。ちなみに画像はスーパーデッキ「エンドレス・オール・デリート」で収録されたものになります。
登場時は既に《ダンディ・ナスオ》や《ロスト・チャージャー》が存在していたため、墓地に落とした《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》をこのカードで釣り上げる【茄子サファイア】が登場します。
やがてその凶悪性のためにサファイアはプレ殿となりますが、墓地からカードを釣るというリアニメイトと呼ばれる戦術がデュエマでも一般的になります。
つまり当然、このカードが存在すると大型の強力クリーチャーは中々刷れなくなります。そういう理由もあってか、登場から2年ほど経った2008年に殿堂入り、そしてその1年半後にはプレミアム殿堂となりました。当時の処置としては、妥当でしょう。
さて、このカードなんですが、実は少し前までは「まあ解除してもいいカードなのでは?」と思っていました。というのも、《インフェルノ・サイン》や《魔龍バベルギヌス》は殿堂しており、リアニメイト戦術を軸にデッキを組むのが難しかったんですよね。ゲートを1枚積んでも、それを生かせる構築にならないんじゃないかという。
ですが、色々事情も変わりました。
特に大きいのはフシギバースの登場でしょう。この効果によって、疑似リアニメイト戦術を取れるようになり《インフェルノ・ゲート》をすんなりデッキに組み入れうるデッキが増えました。《襲来、鬼札王国》なんてカードも出てきました。
そもそもフシギバースという効果を刷っておいて、ゲートのような“インチキ”が出来るカードを許すわけにはいかない筈なんですよ。
ということで、今後も暫く解除されないカードになると思います。
《ソウル・アドバンテージ》
ソウル・アドバンテージ R 闇文明 (6)
呪文
自分のシールド1枚につき相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
・プレ殿理由:1 に該当
・個人的見解:ダメそう
私このカード結構思い入れがあるんですよ。
デュエマに復帰した2009年末に、仙台のとあるカードショップのトレードをしてたんですね。で、とある方のコレクションファイルにこの《ソウル・アドバンテージ》があったんですよ。
当時カードはまだよく知らなかったんですが、誰が見たってめちゃ強カードじゃないですか。
ぼく「このカードめっちゃ強くないですか?」
お相手「交換してあげるよ」
ぼく「え、いいんですか!?」
というわけで私は当時持っていた貴重なカードと《ソウル・アドバンテージ》を交換しました。
《ソウル・アドバンテージ》がプレ殿カードであると知ったのはその2日後だったんですね。現在ではトレードを禁止している店舗が多いですが、こうした背景を踏まえた上での判断なんですね。
というわけで書いた通り、1コスト軽い《ロスト・ソウル》といった性能なのがこのカードです。登場したのは戦国編の第一弾。同期は豪華で、《不滅の精霊パーフェクト・ギャラクシー》や《邪眼皇ロマノフI世》、《密林の総督ハックル・キリンソーヤ》に《魔光王機デ・バウラ伯》、《バキューム・クロウラー》といった一線級のカードたちです。
当時は大半がシールドを攻撃しないデッキでした(速攻デッキと言えば、マナ進化を手にした赤緑速攻くらい)ので、このカードが強い環境でもありました。コントロールはもちろん、ミッドレンジでも採用されるカードとなります。
早々にロストが飛ぶ環境はマズイと考えたのか、登場からわずか1年後には殿堂、そしてその半年後には敢えなくプレ殿となります。
もしかしたらこのカードを刷ることで「アグロが活躍する環境にしたい」という意図があった可能性もありますが、ハブ対策にマングースを放っても失敗するように、そういう調整ってだいたい上手くいかないんですよ。
そしてこのカードは、令和に於いても有力なカードでしょう。未だに6コスト以下の有力なハンデスカードって少ないんですよね。
我々は6マナで《“魔神轟怒”万軍投》を撃つと勝てることを知っているのでハンデスなどという回りくどい方法には疑問を覚えるかもしれませんが、流石にライフデドダムからこれが飛んで来たら、相手の膝を蹴っているような気がします。
《超次元バイス・ホール》
超次元バイス・ホール UC 闇文明 (6)
呪文
相手の手札を見てその中から呪文を1枚選び、捨てさせる。
次のうちいずれかひとつを選ぶ。
►自分の超次元ゾーンにあるサイキック・クリーチャーを2体まで、コストの合計が6以下になるように選び、バトルゾーンに出す。
►コスト10以下の闇のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンからバトルゾーンに出す。
・プレ殿理由:1 に該当
・個人的見解:解除してOK(4枚無制限)
超次元カードの中でも他には出来ないテクニックを有しているだけに、早めの解除を求めたいところです。
登場は覚醒編第2弾で、《時空の封殺ディアス Z》とセットで使ってねという性質のカードです。同期は他に《アクア・メルゲ》とかになります。
このカードは覚醒編が生み出した傑物である【ドロマー超次元】の主翼を担うカードでした。特に《時空の支配者ディアボロス Z》との相性は抜群です。ディアボロスは呪文でしか選ばれない効果を持っていましたが、このカードは呪文を引っこ抜くことが出来るからです。
結果的にこれは当時としては破格の組み合わせであったため、《時空の支配者ディアボロス Z》は発売からわずか4ヶ月程度でバイスホールとのコンビ殿堂に指定されてしまいました。
それでもバイスホールはディアスを投げられることに加え、6コスト以下で2体撒けるというのが便利でした。《時空の喧嘩屋キル》+《時空の戦猫ヤヌスグレンオー》の組み合わせて横に展開しながらSA打点が作れるというのは、他のホールには出来ない芸当ですね。
というわけで有力カードとして使われていたバイスホールですが、2014年に突如殿堂を経由することなく一発プレ殿となります。
背景にあったのは、スーパーデッキにてディアボロスとほぼ同じ能力を持つ《時空の悪魔龍 ディアボロスZZ》の登場が予定されていたからではないか、と言われています。プレミアム殿堂コンビを2種設定するのは嫌だったんでしょうね。
しかし別に似たようなカードがある《時空の悪魔龍 ディアボロスZZ》よりは、オンリーワンの《超次元バイス・ホール》の方を残して欲しいというのが率直な感想でもあり、【ドロマー超次元】や【黒緑超次元】といったデッキは、何も悪いことをしていないのに突然被害を被ることになりました。
また従来より呼び出し元が少なかった《時空の封殺ディアス Z》くんも、完全にとばっちりで相棒を失うことになりました。
令和においては《超次元バイス・ホール》から《時空の支配者ディアボロス Z》を投げる行為が禁止に指定せねばならないほどの悪行かというとそんなことはなく、バイスホールのプレ殿を続ける理由もないと思っています。
早く解除しちゃいましょう。ギャンパレ+アンタッチャブルとか撒けたら楽しそうですよね。
《ヴォルグ・サンダー》
ヴォルグ・サンダー VIC 闇文明 (6)
サイキック・クリーチャー:デーモン・コマンド/ハンター 7000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを一人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の山札の上から、クリーチャーが2体出るまでカードを墓地に置く。
・プレ殿理由:2 に該当
・個人的見解:存在をなかったことにされそう
2019年もっとも可哀想なカードを決めるとしたら、この子ではないでしょうか。
初出はE1の第2弾です。《永遠のリュウセイ・カイザー》や《超次元ホワイトグリーン・ホール》、《DNA・スパーク》などの優秀な同期がいます。
その中でも《ヴォルグ・サンダー》は、異質なカードでした。山札に直接働きかけるカードは《ヘル・スラッシュ》系統はとっくにプレ殿しており、あとは《猛菌魚雷ヤサカノフカ》くらいだったんですよね。
この「クリーチャーが出るまで」というのは、「超次元呪文ばかりで固めたデッキ」を開発側から咎める意味があったと思います。
しかし殴らず勝てるカードが出たら、使い倒すのがデュエマプレイヤーです。このカードは《復活の祈祷師ザビ・ミラ》や【紅蓮ゾルゲ】などで過労死するレベルで使い倒され、また青黒系のコントロールデッキでもゲームを終わらせるフィニッシャーとして使われ続けることになります。
そのため、このカードに対抗できる《悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス》が刷られたほど。
とはいえこのカードはデュエマにおいてはある種の「インフラ」として存在を認められ続けるカードだと思われていたのですが……。
2019年3月に、《蒼き団長 ドギラゴン剣》や《時の法皇 ミラダンテXII》などと並んで、突如殿堂指定されることになりました。
これはハッキリ言ってしまえば新ギミックである「オレガ・オーラ」を売り出すためという側面が強く、環境というよりは商業的な理由での殿堂だったと思います。
そして同年夏にはプレミアム殿堂へと指定されることになります。
私としてはあまり納得しておらず「ある日突然、ソシャゲの周回で有力だった組み合わせをナーフされた」みたいな理不尽感(=ユーザー側に有利な安定を行動を潰される)を覚えるんですよね。
その後の青黒系のデッキが《「本日のラッキーナンバー!」》を複数回唱えながら殴ったり、それが間に合わずにゲームが終わらなかったりといったシーンを見掛けると、このカードはデュエマに必要なカードだったなと痛感しています。
して、そこまでして売りたかったオレガ・オーラもといGRクリーチャーは、公式から失敗だったと言われたわけです。
なんなんでしょうかね、この虚しさは。ヴォルグくんが不憫で仕方ないんですよ。ヴォルグ側としては、自らの命を犠牲に守ったデュエマの未来がこの有様なんですよ?
そういうわけで、個人的には直ぐにでもヴォルグくんにごめんなさいして解除してあげるべきだと思っているんですが……。
なーんかなかったことにされそうなんですよね……。
終わりに
というわけで、闇のプレ殿を8枚紹介しました。
うん、やっぱり闇も多かったですね。しかも一筋縄ではいかないようなカードがいっぱい……。
次回は白なんですが、白+赤で4種しかない(プレミアム殿堂コンビを含む)のでまとめて紹介しちゃおうと思います。
それではまた、次回をお楽しみに。