【デュエマ】殿堂解除選手権 TierS(そのn 《次元の嵐 スコーラー》

(※編集部注:本当に世界線が変わってしまいましたので、本記事はご自身の世界線に合わせてお楽しみください)



Tier表について

Tier表はS~Eの6段階ですが、C~Aまでは+-を追加したので全9段階あります。

各ランクの内訳はざっとこんな感じです。

S……ピン投であってもデッキの核であり、プレイした試合はほぼゲームが決まると言っていい。プレ殿有力候補たち。
A……明らかにおかしな動きをするカードであり、引いた試合は勝ちゲームにかなり近付く。
B……かなり強力なカード。プレイ出来るとゲームが優勢になったり、不利対面を捲れることもある。
C……解除出来るか微妙なライン、環境で使っても充分強力で殿堂カードとしてデッキに投入されることもしばしばある。”切り札”として程よいレベル
D……それなりに力のあるカードだが、環境的にいえば標準的なラインなので解除してもよさそう。
E……解除されても使われなさそうだが、それはともかくしてあげてほしい。

なお零龍等の外部カードについて殿堂カード扱いですが、対象外としています。

またあくまでこのTier表は「各カードを均等に見た場合のTier表」になるので、「このカードは直近で殿堂したから」とか「ランデスカードは重くみるから」みたいな外的な要素は一切考慮しないものとします。

今日のTierSの殿堂カード

  • G・ゼロ:このターン中に自分の呪文を5枚以上唱えていれば、このクリーチャーをコストを支払わずに召喚してもよい。
  • W・ブレイカー
  • このクリーチャーが召喚によってバトルゾーンに出た時、それがこのゲーム中にバトルゾーンに出した最初の《次元の嵐 スコーラー》なら、このターンの後で自分のターンをもう一度行う。

罪状:デュエマのルールに勝利条件を追加

呪文を5回撃てばゲームに勝てるらしい。

 

ということで今回は《次元の嵐 スコーラー》です。

初出は双極篇の第3弾で、《煌世主 サッヴァーク†》と同期で、同弾では《ドンジャングルS7》と並ぶトップレアの1枚です。

その効果は「同一ターンに呪文を5回唱えればG0になって追加ターンを得る」という極めて凶悪なもの。

まぁもう少しわかりやすく読み変えると「同一ターンに呪文を5回唱えれば勝ち」と書いてある訳です。

とはいえ、同一ターンのうちに呪文を5回唱えるのは並大抵のことでは……と思ったら、別に全然そんなことはありませんでした。

発売から約一ヶ月後、軽量及び実質タダの呪文を連打して最速3ターン目には追加ターンを得てしまう【青単スコーラー】(青単ムートピア、という呼ばれ方がメジャーだったと記憶しています)が大ブレイクします。

このデッキ、先攻であれば3ターン目にドロソを撃ったり、呪文を撃つと1ドロー出来る《歩く賄賂 コバンザ》を立てておき、4ターン目にはチェインをスタート。また《海底鬼面城》が絡んで《セイレーン・コンチェルト》を複数引いている場合などには3ターン目でもスタート出来ます。あとは3回撃ったらマノミ、4回撃ったらコーラリアン、そして5回撃ったらスコーラーを出して追加ターンと打点を確保。

フィニッシュは《「本日のラッキーナンバー!」》、あとは《音精 ラフルル》を積んでる人もいましたね。

このデッキは最速3キルということもあって基本的には4ターン目以降に走ることになる【ジョラゴンジョーカーズ】に有利が付く数少ないデッキでした。その分、轟轟轟ブランドにはまぁまぁ何をしてもダメなレベルで不利だったと記憶しています。

その後は環境の一角として長らくメタデッキだったり地雷デッキだったり正当環境デッキの間を反復横飛びしていましたが、年が変わって超天篇になると《音奏 プーンギ》などを順当に積んでくる【赤白轟轟轟ミッツァイル】には流石に厳しく環境デッキとしての地位は流石に失いましたね。ただ向かい風ではありましたがそのポテンシャルは十二分に高かったこともあり、《セイレーン・コンチェルト》が殿堂入り。これによって、このタイプの青単は一旦環境を去ります。

個人的には《次元の嵐 スコーラー》はヤバいカードだと思っていたのでこの辺りで殿堂にしてくれてもよかったのですが、まぁ発売から1年も経っていないので時期尚早と判断されたのでしょう。

そんなわけで青単こそ消えたものの、《♪銀河の裁きに勝てるもの無し》のような呪文同士を連鎖出来るカード、そして《「本日のラッキーナンバー!」》は健在だったことから【青白スコーラー】のようなデッキはまだ一定レベルの強さを保っていました。

ちなみに個人的には《BAKUOOON・ミッツァイル》と《「本日のラッキーナンバー!」》殿堂後に作られた青白に少し緑を足したスコーラーはかなり好きでしたね。制作者はGP8thの優勝デッキを組み上げた、天才こっちゃー。僕もちょっと使わせていただきました。

さて、少し時間は前後しますが、【青単スコーラー】が去ったあとも【青白スコーラー】や【ラッカスコーラー】はしぶとく環境には残り、一定レベルの戦果は上げていました。

ただコイツは、そんな「謙虚に余生を田舎暮らし」みたいなので済むタマではありません。オーシャンズ的な世界観でいくと、たぶん服役中に獄中で完全犯罪の計画を立ててるタイプの奴です。

そして超天篇も後半を迎えたGP9thで、《次元の嵐 スコーラー》は再び最強を証明します。

お馴染みの《魔導管理室 カリヤドネ》と手を組んだ【青黒カリヤドネ】が登場します。

このデッキ、《「大当たり!もう一本!!」》+《次元の嵐 スコーラー》で追加2ターンとかいう老後まで安心の保険に加入したのちに、その後にきっちり《魔導管理室 カリヤドネ》でループして倒す、とかいうカーナベルもびっくりの二重三重にも及ぶ手厚いサポートの上で殺戮していただけるというデッキでした。

なんというか西の邪なる力を持つカリヤドネと東の邪なる力を持つスコーラーが1000年の時を経て一つに合わせた、極めて崇高で完成度が高い邪悪みたいなデッキでした。スマブラで言うところのスティーブ・カズヤ使いみたいなもんですよ。まさかそんなキャラの持ち方してる人なんてよっぽどいないと思いますけどね。

そんな訳でこのカリヤドネでひとしりき暴れ散らかしていた後は、流石に、流石に次の殿堂では消えるだろうと思っていたのですが、なんならカリヤドネ諸共生き残るというよくわからないことが起きました。その後も約1年間に渡ってカリヤドネは環境トップのデッキであり続けましたが、《魔導管理室 カリヤドネ》本体が消えても何故か同罪といっていいスコーラーには殿堂が及びませんでした。

そこからも【ネバーループ】とかなんだかんだでちょくちょく使われる程度で二度目の余生を過ごしていましたが、およそ半年前、新殿堂発表のちょっと前に新たなるスコーラーが台頭してきます。帰ってきてしまいました、【青単スコーラー】が。

《セイレーン・コンチェルト》は殿堂しているものの、今度は《月下旋壊 ド・リュミーズ》の登場により魔導具軸の力と、なんか殿堂している旧友のカリヤドネくんの力を得て何故か帰還してしまいました。

半年前にスコーラーの殿堂予想を書いたときに「青単スコーラーは最近出てきたばかりだから」みたいな感想も幾つかいただいたのですが、違うんですよ。コイツは青単スコーラーが出てくる前から、というか双極篇で【青単ムートピア】が出てきた頃から、少なくともカリヤドネと一緒に暴れてたときからずっっっっっっっっっっっっと殿堂しろって言い続けてるんですよね。

まあ実際この二代目【青単スコーラー】はそこまで強力なデッキではなく、自身の脆さに加えてアグロに本当に弱いということもあって赤単環境では決してTier1にはなれません。ただ3キルデッキが環境から消えたときは、コイツはループする4キルデッキなので、コイツの天下がやってくる可能性は普通にあり得ました。

コイツがダメだった理由は最初にも書いたし、なんならこれもずっと言ってるんですけど、デュエルマスターズのルールを書き変えたことです。コイツが存在する以上、デュエルマスターズというゲームは同一ターン中に5回呪文を撃ったらEXWINするゲームになってしまったんです。

そんなわけで2022年7月、これまで数々の悪行を重ねたきた《次元の嵐 スコーラー》くんも遂に殿堂となりました。

いやー、流石に長かったですね。相棒だった《セイレーン・コンチェルト》も温泉送りになりましたし、ムートピアの世界も嵐の脅威から逃れて平和な毎日を過ごすことが出来るでしょう。

ちなみに将来的にはプレ殿に上がることも全然あり得るな、というのが自分の印象ですね。

そんなわけなので、まぁ当然殿堂解除はないです。当たり前です。殿堂解除された時には、flat-くんが冬の黒部ダムでソーラン節を踊ってTikTokに投稿します。

 

というわけで今回は《次元の嵐 スコーラー》でした。

次回はまた殿堂予想選手権に戻って、5cの切札である《ナウ・オア・ネバー》を取り上げようと思います。お楽しみに。

それでは、また!

 

個人的な殿堂予想:SSS

C:殿堂は免れそう
B:五分五分くらい
A:殿堂濃厚
S:はよ〇ね

使用されているデッキの強さ:B

 


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