【デュエマ】歴代最強デッキ選手権 Aランク ~闇自然アビス篇~

皆さんお久しぶりです。のすけです!

だいぶ間が空いてしまいましたが、歴代最強デッキ選手権ついに更新です!

今回はリペアが現役バリバリで活躍している【闇自然アビス】の解説です。読者の皆様も1度はお世話になった事がある馴染み深いデッキでしょう。

そんなこのデッキが殿堂入りになるまでの間、どのような活躍をしてきたのかを解説していきます!

※今回の殿堂カード 《邪幽 ジャガイスト》

闇自然アビスってどんなデッキ?

 

概要と歴史

【闇自然アビス】とは、”大感謝祭 ビクトリーBEST”にて収録された《邪幽 ジャガイスト》

  • ブロッカー
  • W・ブレイカー
  • このクリーチャーが出た時、自分の手札を2枚捨ててもよい。そうしたら、アビス・メクレイド5する。
  • 各ターンに一度、自分の山札からクリーチャーが出た時、そのクリーチャーのコスト以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。そのターン、そのアビスは相手プレイヤーを攻撃でき、そのターン中に攻撃したら、ターンの終わりに山札の下に置く。

そしてこの企画でも度々登場している”魔覇革命”にて収録された《アビスベル=覇=ロード》のリリースによって誕生したミッドレンジデッキです。

  • 革命チェンジ:コスト5以上のアビス
  • 自分のアビスすべてに「マッハファイター」を与える。
  • W・ブレイカー
  • 自分のターンの終わりに、コスト6以下のアビス・クリーチャーを1体、自分の墓地またはマナゾーンから出してもよい。
  • 各ターン、相手のクリーチャーがはじめて攻撃する時、可能ならこのクリーチャーを攻撃する。

リリース当初のリストは上記のような具合。

基本的な動き

《邪幽 ジャガイスト》のメクレイド及び《「力が欲しいか?」》からの《謀遠 テレスコ=テレス》《ア:エヌ:マクア》のような強力な中型アビスを早期展開し盤面を形成し、ハンデスと除去で制圧します。

理論値3キルが可能な打点形成力、展開力を有しており非常に強力です。

 

ここからリスト及びカードプールがほぼ変わらない状態でDMGP2023‐2nd超csⅥを超え、全国大会2023でも大きな活躍を見せました。

プールがほぼ変わらない状態ではあったものの、大型大会で入賞を果たしたリストはどちらも火をタッチした【火闇自然アビス】だったのです。

 

どちらもチームSAGAの現役DTLリーガーである”マイケル”選手が組み上げ、同じくチームSAGAの”にわか”選手が使用し結果を残したものです。

後述しますが、どちらもその環境に合わせたチューンであり、公式大会で結果を残した唯一の《邪幽 ジャガイスト》系列のデッキでした。

【闇自然アビス】が目覚ましい活躍を見せるようになり、環境トップの座に座るきっかけになったのは王道篇第1弾”デーモン・オブ・ハイパームーン”に収録された《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》のリリースが非常に大きな要因でしょう。


  • このクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。その後、こうして選んだクリーチャーのコストと同じ枚数、自分の山札の上から墓地に置いてもよい。
  • ハイパー化:自分の他のクリーチャーを1体タップする。

ーーーーーーハイパー化ーーーーーー

  • W・ブレイカー
  • このクリーチャーが攻撃する時、コスト8以下のクリーチャーを1体、自分の墓地から出してもよい。このターン、そのクリーチャーは相手プレイヤーを攻撃できる。

オリジナルで大流行したリスト

この《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》を採用した基盤は【闇自然アビス】に革命をもたらしました。

これまでの【闇自然アビス】では《ヨービリン=リリン/「・・・誰を呼びたい?」》のー6000及び《アビスベル=覇=ロード》で踏めるパワー11000未満、最大値はこれらを併せた17000未満のラインまでしか綺麗に触る事ができませんでした。

しかし、《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》登場以降の【闇自然アビス】は《邪幽 ジャガイスト》の展開から確定除去を飛ばせるようになり、その上ハイパー化による踏み倒しにより即時で打点を組むことや《アビスベル=覇=ロード》の踏み倒しを行うことが可能となりデッキパワーが格段に上昇したのです。

アドバンスに於いても《復活の祈祷師 ザビミラ》と《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》の存在でこの《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》を更に強く使用でき、アドバンスの【闇自然アビス】はループデッキとしてその役割を全うする事となります。

  • W・ブレイカー
  • このクリーチャーが出た時、自分の他のクリーチャーを好きな数破壊する。こうして破壊したクリーチャー1体につき、コスト6以下のサイキック・クリーチャーを1体、自分の超次元ゾーンから出してもよい。
    (ゲーム開始時、サイキック・クリーチャーは山札には含めず、自身の超次元ゾーンに置き、バトルゾーン以外のゾーンに行った場合、そこに戻す)

  • T・ブレイカー
  • このクリーチャーが攻撃する時、クリーチャーを合計3体まで、自分の手札、マナゾーン、または墓地から出す。
  • 自分の他のクリーチャーに「ブロッカー」、「ジャストダイバー」、「スレイヤー」、「スピードアタッカー」、「マッハファイター」を与える。

《復活の祈祷師 ザビ・ミラ》2枚で《勝利の頂上 ヴォルグ・イソレイト6th》、《深淵の壊炉 マーダン=ロウ》のハンデスと《ア:エヌ:マクア》の墓地リセットを任意の回数行える為、リソースを刈り切って蓋をして《死海竜 ガロウズ・デビルドラゴン》の安着でフィニッシュができるようになっています。

両フォーマットにおいて非常に強力なデッキとなった【闇自然アビス】は”デーモン・オブ・ハイパームーン”発売以降環境トップをひた走る事となりました。

この時期に行われた”DMGP2024‐1stではアドバンス、オリジナル両日ともに優勝を果たし、その実力を十二分に見せつける事となったのです。

《アビスベル=覇=ロード》を不採用にすることで《邪幽 ジャガイスト》の出力を安定させつつ《復活の祈禱師 ザビミラ》へのアクセス率を高めたリスト

現役DTL選手のりっきー選手のリスト。《とこしえの超人》採用で各種不利マッチへの蓋ができるようになり、相性自体を逆転させることができるようになっています。

《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》登場以降、大型大会でも非常に多くの結果を残した本デッキはその後の環境でもほとんどリストを変えることなく8月の殿堂発表を迎えました。

取り巻いた環境

針のむしろ生まれ

【闇自然アビス】が誕生した”魔覇革命”環境は過酷を極めました。

環境の3大トップである【水闇ヴォゲンム】【水闇自然ジャオウガ】【火自然アポロヌス】がどれもかなり厳しいマッチアップであり、母数自体も非常に多く常に厳しいマッチを強いられる事となります。

VS【水闇ヴォゲンム】は1度《「無月」の頂 $スザーク》が安着してしまうと、【闇自然アビス】側のハンデスが一切追いつかないままリソースを抱えられてしまい、盤面が揃い切る前に負ける。といった展開が捲れません。

VS【水闇自然ジャオウガ】は《キユリのASMラジオ》から《ボン・キゴマイム》を筆頭にしたメタカード+《天災 デドダム》のようなリソースがくっ付くパターンが厳しく、加えてハンデスをしてもマナにある《Dis ジルコン》から《母なる星域》をいつか引かれて負ける。

VS【火自然アポロ】は《超神羅星 アポロヌス・ドラゲリオン》に走られた時点で負けが確定してしまう。

と言った具合です。

 

とは言えその他のデッキには滅法強かった為、CSでは常に一定の結果を残している状態でした。

上記の不利デッキにも3t《「力が欲しいか?」》からのブン回りで勝つゲームが多々ありこの時点でも相当の存在感を放つデッキだったと言えるでしょう。

しかし厳しい事には変わりなく、この”魔覇革命”から”龍皇神爆輝”の環境では

「デッキは強いよね、○○に勝たないけど」

という何とも言えない評価で過ごす事となったのです。

殿堂発表で変わる世界

2024年3月11日に施行された殿堂発表で、先程述べた目の上のたんこぶが全て解消される事となります。

この余りにも【闇自然アビス】贔屓と言える殿堂により、【火水マジック】と並び完全な環境トップとして君臨します。

ハイパー新人登場

【闇自然アビス】における《超霊淵 ヤバーダン=ロウ》は前述した「盤面を処理できるラインが一定」という【闇自然アビス】特有の弱点を解消しつつ展開効果によって自身の動きの強化にもなるというトンデモカードでした。

例えばVS【巨大天門】の《∞龍 ゲンムエンペラー》絡み以外の展開は全て拾えるようになるなど非常受けた恩恵は多いです。

これらの前提を踏まえて環境構図は【火水マジック】と【闇自然アビス】の2強。

そこに【巨大天門】や【水闇COMPLEX】が続くといった馴染み深いものになります。

強さの理由

これは主に理由が2つあります。

・展開のターンが3~4tと非常に速い。

・展開=即制圧になり、その質も非常に高い。

展開のターンが早い点、これは3t《「力が欲しいか?」》or《フェアリー・ギフト》からの出力先の豊富さに他なりません。

・アビス・メクレイド5する。(アビス・メクレイド5:自分の山札の上から3枚を見る。その中から、コスト5以下のアビスを1枚、コストを支払わずに使ってもよい。残りを好きな順序で山札の下に置く)

この《「力が欲しいか?」》からの主な出力先は《邪幽 ジャガイスト》《ア:エヌ:マクア》《謀遠 テレスコ=テレス》の3種がメインになります。

  • マッハファイター
  • W・ブレイカー
  • このクリーチャーが出た時、次のうちいずれか1つを選ぶ。
    ▶自分の山札の上から2枚を、タップしてマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。
    ▶プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは、自身の墓地をシャッフルし、山札の下に置く。
    ▶相手は、自身のコスト5以下の、クリーチャーではないエレメントをすべてマナゾーンに置く。

  • ブロッカー
  • パワード・ブレイカー
  • 相手のターンのはじめに、相手の手札を1枚見ないで選び、捨てさせる。
  • 相手が自身の手札を1枚捨てた時、自分はカードを1枚引いてもよい。
  • 手札が1枚もないプレイヤー1人につき、このクリーチャーのパワーを+5000する。

展開即制圧、にはこの2匹のアビスが大きな役割を担っています。

《謀遠テレスコ=テレス》はハンデス及びドローのシステムクリーチャーである為、バトルゾーンに長く居座れば居座るほど強いカードの典型な為、早期着地がゲームセットになり得るパワーがあります。

早期の《ア:エヌ:マクア》はマナ回収効果とマッハファイターで《アビスベル=覇=ロード》の着地を補佐し、後半は墓地リセット効果で蓋をするなど単体での役割が非常に多く、いつ出てきても当たりになり得ると言えるでしょう。

3ターン目の《アビスベル=覇=ロード》及び《邪幽 ジャガイスト》の着地が現実的な確率で出来る上、上手く行けば《謀遠 テレスコ=テレス》を2体並べる事が可能な最強クラスのドブンを搭載されている事は大きくデッキの強さに貢献しています。

なぜAランクなのか

環境における相対的なデッキの最大出力こそSに匹敵するアーキタイプではあります。

しかしどこまで行っても2023年時点での《フェアリー・ライフ》基盤は非常に重たく、ハンデス1枚で苦しい展開を強いられる事もしばしばありました。

出力面では申し分なく、足回りの部分が細いといった【火自然モルトNEXT】に近しい性質を持っているアーキタイプです。

こういった面も含めた評価で、今回はAランクに据える事となったのです。

 

まとめ

今回は2024年度前期で猛威を奮った【闇自然アビス】を紹介しました。

詰めに向かうまでの難易度も低い上に非常に強く、かなりとっつき易いデッキだった事も作用し非常に人気が高かったデッキタイプでしたね。

2023秋に生まれ、暫くは厳しい環境だったものの殿堂改定に恵まれ一気に環境トップに登り詰めた【闇自然アビス】は歴代最強デッキの1つに数えるには充分だったと言えるでしょう。

あとがき

2024年前期当時、僕は【火水マジック】を主に使っていたのですが互いに抗う余地無く負ける棋譜が多くかなり苦手なマッチアップでした。

逆に【闇自然アビス】ミラーはここから捲れるの!?みたいな事も多く、勝率を出しやすいアーキタイプだった事もあってもっと向き合うべきデッキの1つだったなぁと書きながら反省しています。

この反省はこれ以降のデッキ選択に良い影響を与えており、その甲斐もあって無事全国大会の権利を獲得する事が出来ました。

そう言った面では【闇自然アビス】には大きな感謝をしています。

デッキ自体の強度に目を向けるだけでなく、楽をする事は非常にデッキ選択において大事なポイントだったと言えるでしょう。

それではここまで読んでいただきありがとうございました!また次回お会いしましょう。

 

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