Day1アドバンス編はこちら。
こんにちは、神結です。
前回に引き続きGPヒストリーになります。
今回は2025-1stのDay2です。この日は結構波乱の内容でした。
目次
DMGP2025-1st 基本情報
Day1の記事をご確認ください。
事前メタゲーム(オリジナル)
事前予想
Tier1:ファイアー・バード
Tier2:呼び声ボルシャック、ペテンシーフシギバース
Tier3:ドリームメイト、ジャイアント、火水闇ジャオウガ などなど……
さて、オリジナルもオリジナルで全国大会環境からの変化が見られます。
全国大会2024はどういった大会かと言えば、決勝がリノグレ–デデンネ(当時)の【水自然ジャイアント】のミラーマッチとなりました。大ジャイアントの時代が来るかとも思われました。
しかし4月に《真気楼と誠偽感の決断》が登場したことで、環境の雰囲気は変化します。
アドバンスではこの《真気楼と誠偽感の決断》が【光水ヘブンズ・ゲート】に採用されて猛威を奮ったのは前回お伝えした通りでしたが、オリジナルではまた別のデッキが考案されることになります。
それが【ペテンシーフシギバース】でした。



これは相手に先に動いて貰ったあとに《流星のガイアッシュ・カイザー》+《真気楼と誠偽感の決断》を見せて《逆転の影ガレック》を着地させ、その《逆転の影ガレック》を起点にフシギバースをして《大樹王 ギガンディダノス》や《ブラキオ龍樹》といったフィニッシャーを並べて制圧する……というリアクション型のコントロールデッキでした。
そして《真気楼と誠偽感の決断》は横展開を得意とする緑系のデッキに強いのはアドバンスでもオリジナルでも変わりません。
そんなわけで、全国覇者となった【水自然ジャイアント】でしたが、この時期はオリジナルでもまさかの後退を余儀なくされました。
またもう1つ、全国大会以降で活躍を見せたデッキとして【呼び声ボルシャック】が挙げられるでしょう。
その台頭の経緯については殿堂予想の記事にて書いたのでご覧いただくとして、このデッキは「ファイアーバード以外には強い」という大きな主張がありました。
特に先3で《魂の呼び声》を撃てばそのまま勝ててしまう相手も多く、そのわかりやすさやドラゴン自体が人気なこともあって流行していきます。
しかしオリジナルは環境の回りが恐ろしいほどに早く、対策もすぐに講じられます。
そして新たに台頭してきたデッキたちを止めるべく、あるデッキが立ち上がります。
……はい、【ファイアー・バード】です。
殿堂後に一瞬だけ下火となった彼らですが、結局すぐさま環境最上位に帰ってきました。
新しく登場したデッキにたちについては、【ペテンシーフシギバース】とは難しいゲームにはなるものの《凰翔竜機マーチ・ルピア》でデッキを掘り進めながら《雷炎翔鎧バルピアレスク》などに到達することで一定の勝率を残すことができました。
また【呼び声ボルシャック】には《ハッター・ルピア》が強力で有利。やはり時代は結局ファイアー・バードになってしまったわけです。
というわけで、事前のTierランクはざっくり上の感じ。
オリジナルは様々なデッキが存在していますが、「ファイアーバードかそれ以外か」といったことで悩んだプレイヤーも多かったことでしょう。
当日の結果
(以下、敬称略)
優勝:カルマ(水闇COMPLEX)
2位:てるふぇす(水単ハイパーエナジー)
3位:Rikky(火水闇ジャオウガ)
4位:えて.(呼び声ボルシャック)
ベスト8:
みんこ(ドリームメイト)
-タケ-(火水闇ジャオウガ)
琥珀さん(光水ライオネル.Star)
†カナタ†(光水闇アマテラスループ)
TOP8のトーナメント表は以下の通り(カバレージより引用)。
また、予選を突破したデッキは以下の通りです(メタゲームブレイクダウンより引用)。
火光闇ファイアー・バード 34
火光自然ボルシャック 15
アマテラスループ 9
ペテンシーフシギバース 9
光水ライオネル.Star 6
光自然ドリームメイト 6
フィオナアカシック 5
水闇自然バロム・ナイトメア 5
火水闇ジャオウガ 4
…(以下、母数3)
本戦は波乱の展開となりました。
予選突破最大は【ファイアー・バード】でしたが、ベスト8にはまさかの0。
そして【アマテラスループ】というGP直前で台頭してきたデッキを始め、【水闇COMPLEX】や【火水闇ジャオウガ】といった環境最上位ではないだろうと考えられていたデッキの他、完全に新しい【水単ハイパーエナジー】といったデッキたちまで活躍を見せました。
それでは各デッキたちについて、振り返っていきましょう。
ファイアー・バード
予選までは順調でした。
【ファイアー・バード】はこれまでのTier1デッキの中でも特に強い大型大会耐性を持っており、前年の超CSにDMGP2024-2ndと優勝しています。
そして今回も2位以下のデッキ2倍以上の差を付けて、全体の25%を超えることにも成功。本当にあとは優勝して「またファイアー・バードか」と言われるだけの筈でした。
ところがそこから4回戦ううちに、その全員が敗退してしまうことになります。
この要因については、公式カバレージのメタゲームブレイクダウンにて
「そもそもファイアー・バードが積極的に戦いたい相手は自身が予選で刈り尽くしたことで殆ど残らず、本戦には比較的ファイアー・バードと戦えるデッキが多く、更に同士討ちの数も増えて最終的に消えてしまったのではないか」
「勝負は水物ではあるので、少しマッチングが変わればファイアー・バードは優勝していたかもしれない」
といった内容をジャイロくんが記述しています。
実際これはTier1の宿命とも言える話で、例えばDMGP2023-1stのオリジナルでは、《絶望神サガ》を使用したデッキがベスト8に残らなかったケースがあります。
こうした現象についてあまり具体的に言及されることは少ないのですが、「強ければ強いほど使う人が増え、結果として比較的苦手なデッキを勝たせてしまう」というのはジレンマ的部分ではありますね。
【ファイアー・バード】が最強のデッキであったことは、大会後の環境での活躍を踏まえると間違いはなかった話でしょう。
ただこの日は、そういうわけではありませんでした。
GP、中々おもしれぇ奴です。
水闇COMPLEX & 火水闇ジャオウガ
まず【ファイアー・バード】たちを退けて優勝を果たしたのが、【水闇COMPLEX】でした。
まぁ《DARK MATERIAL COMPLEX》は殿堂で1枚となっていますので、「水闇メタコン」「青黒メタビ」とかの方がデッキの名前としては適当かもしれません。
このデッキはメタクリーチャー・ハンデスといったカードたちで相手を攻め手を奪いつつ、逆転されない盤面を築いた後に《奇天烈 シャッフ》などを絡めながら刻んでいくデッキです。
一方、火が入った【火水闇ジャオウガ】も基本構造としては似ているデッキです。
こちらは《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》という明確なフィニッシャーが存在していますが、メタクリで妨害して、ハンデスや除去でテンポ取って……といったようにとりうる戦術は非常に似ています。
水闇の方が取れるメタカードの枚数も増え、受けも取れて多色も少なく安定感があるのですが、火入りは《鬼ヶ覇覇覇 ジャオウガ》によって多少の動きの固さを覆す力があります。
実際今大会では両方とも実績を残しましたが、とはいえ、採用するメタカードを間違ってしまうと一気に危うくなってしまうのもこうした「メタビート」の宿命でしょう。
元々《DARK MATERIAL COMPLEX》の殿堂によって「強い動きを押し付ける」ことは出来なくなってしまっているので、環境読みもそうですし、より丁寧なプレイが大事になってきます。その点、関東・関西の強豪プレイヤーであるカルマ、Rikkyが優勝・3位と結果を残したのは納得感がありますね。
ちなみに両者が共通して採用していたのが《異端流し オニカマス》。対ファイアー・バードも勿論ですが、次に紹介するデッキに対して強く刺さるのが好結果の理由になったのではないでしょうか。
呼び声ボルシャック
GP前後で環境を大きく荒らし回ったのがこの【呼び声ボルシャック】です。
リストを弄らず自然と勝てる【ファイアー・バード】は別として、他のデッキでどう対抗するかで悩んだ人は多かったでしょう。
3ターン目の《魂の呼び声》は本当に理不尽な動きであり、黙っていればそのまま負けます。
かといって一般的なコンボ対策であるハンデスなども利かないため、メタるにはもう少し別のアプローチが必要です。
じゃあ小型のメタクリはとなると、今度は《ボルシャック・ドリーム・ドラゴン》で結構テンポよく処理にされるし、最悪の場合起点にされることもあります。
仮に月に何回も開催されるCSだったら「当たったら割り切る」という選択も取れそうですが、1回勝負のGPではそうもいかず。
そうしたわけなので、《異端流し オニカマス》や《カレイコの黒像》が色が合うデッキに多く採用されたのでしょう。
最高成績はえて.の4位。予選突破者数も2位です。あれだけのファイアー・バードがいた上でこの結果だったと考えると、参加者全体の使用数も非常に多かったのだろうと考えられるでしょう。
光水闇アマテラスループ
アマテラスループはGPの直前になってじわりと結果を残していました。ただし多くの参加者にとってはノーマークであった筈です。
元々あった「《クイーン・アマテラス》を《フォース・アゲイン》で使い回す」という部分を《真気楼と誠偽感の決断》によって強化したループデッキとなります。
昔は《龍素記号wD サイクルペディア》とかを使って回していたのですが、そこを《真気楼と誠偽感の決断》や《爆藍月 Drache der’Zen》などで済むようになったため、本当に《ブレイン・スラッシュ》1発から《クイーン・アマテラス》に繋いで勝てるようになっちゃったりしました。
基本的なデッキの動きとしては、3ターン目にルーターとなるクリーチャーを召喚して墓地にカードを落とし、次のターンに《超光喜 エルボロム》を召喚してハイパー化。そのままターンを終了時に《ブレイン・スラッシュ》なり《暴発秘宝ベンゾ / 星龍の暴発》なりで《クイーン・アマテラス》へと繋ぎ、山札から《フォース・アゲイン》を唱えてスタートです。
この時、かつては《フォース・アゲイン》をドローしてたりすると非常に面倒だったのですが、《真気楼と誠偽感の決断》のお陰で山札からこれを唱えてドロー+使うで《フォース・アゲイン》を撃てるんですよね。
その後墓地に《フォース・アゲイン》を落とせれば《真気楼と誠偽感の決断》で唱えられるので、あとはそこからチェインをしていって、《水晶の祈り / クリスタル・ドゥーム》でフィニッシュする、という流れになります。
受けが固く、更に《真気楼と誠偽感の決断》という引っ掛け要素もあるためGPとの相性は良かったことでしょう。【呼び声ボルシャック】に対しては《カレイコの黒像》を採用しています。
最高順位は8位でしたが、以降の環境に与えた影響は大きく、特に地方のCSではアマテラスループの優勝報告をよく聞きました。
そして最終的に《フォース・アゲイン》をプレ殿に押し上げたデッキとなりましたね。
その他
【ファイアー・バード】の敗退のみでも充分波乱のGPだと言えたでしょうが、大きなサプライズもありました。
それが【水単ハイパーエナジー】の準優勝です。
使用者はてるふぇす。右下の《斬隠テンサイ・ジャニット》は合っています。当時《裏斬隠 テンサイ・ハート》はまだ世に出ていません。
デッキとしては1コス・2コスと展開して3ターン目に《爆藍月 スケルハンター》と展開するのが一番の狙いでしょうか。
また2コスト→3ターン目に《~西方より来る激流の竜騎公~》というプランもあり、これをそのまま革命チェンジで《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》に出来るのも強みです。これが《真気楼と誠偽感の決断》に強く、環境には【アマテラスループ】や【フィオナアカシック】といった呪文デッキが一定数の存在したため、それで勝った試合もあったかもしれません。
水のメタクリーチャーも《洗打の妖精》、《飛ベル津バサ「曲通風」》と採用されています。《異端流し オニカマス》との差別化点でいいますと、こちらはジャストダイバーを生かして【ドリームメイト】などに1ターン維持しやすかったり、或いは《~西方より来る激流の竜騎公~》に即進化するとことでジャストダイバーの打点を用意できたりといった点になるでしょうか。
《洗打の妖精》が通れば次のターンに《爆藍月 スケルハンター》の着地で味方をマッハファイターから守れるようになるので、確実な1ターン生存というのがハイパーエナジー戦略と相性がいいですね。
その後の環境に定着こそしませんでしたが、だからこそGPという舞台での瞬間的なメタ読みが光った選択だったと思います。お見事でした。
また【ペテンシーフシギバース】は一定数の予選突破はしたものの、それこそ【アマテラスループ】や【フィオナアカシック】といったデッキ群も台頭していたことも影響したでしょう、最終的にはベスト8までは残らず。
それでもGP以降の環境では《DG-パルテノン〜龍の創り出される地〜》などを採用することでループデッキに対しても耐性を得た構築が流行し、デッキとしても《天災 デドダム》や《怪盗妖精カサブランカ》を使って受けるよりも積極的にマナを伸ばして戦う方向に変貌していきました。
少なくともGPの開催がもう少し早い例年パターンだったら、【ペテンシーフシギバース】はもっと好成績だったでしょうが、或いはもう少し遅かったとしても結果に繋がっていたかもしれません。この辺りは環境と研究のタイミングの妙かもしれません。
というわけで、GP振り返りの方は以上になります。
来月末にはDMGP2025-2ndが開催されます。参加希望で2次受付がまだの方、お早めに登録を。
それではまた。
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