【デュエマ】歴代最強デッキ選手権 Sランク~オカルトアンダケイン~

こんにちは、神結です。

歴代最強デッキ選手権も残りわずかになりました。~~厄介オタクが多いデッキばかり残ったなと思っています。~~

Sランク以降は比較的最近のデッキが多いです。これには理由があります。

一応企画の最初の段階でも説明しましたが、今回のランキングについてはあくまで「当時の環境でいかに傑出していたか」を基準としています。

そして近年の傾向として、最強のデッキを長く使い続けるというトッププレイヤーたちが増えました。結果として、細かな問題点までプレイや構築などですり潰されることになり、デッキとして盤石になりすぎる傾向があるなと思います。特にSSSランク以降はそうでしょうね。

まぁランクについては色んな意見があると思います。それでいいと思っています。例えば、僕はジョバンニはサガと同じデッキなのでSSS派なんですよね。

というわけで今回はSランクから、【オカルトアンダケイン】の紹介です。

「オカルトアンダケイン」の発祥
タイムラグのあった大活躍
番外編
参考文献
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関連

「オカルトアンダケイン」の発祥

オカルトアンダケインの発祥は、《零龍》登場後に開発されていた墓地ソースにあるといっていいでしょう。

2020年の基盤を使って《暴走龍 5000GT》の早期着地や

そんな中、十王篇に突入すると歴史上最強のデビルマスクが登場します。

ご存じ、《不敵怪人アンダケイン》です。

W・ブレイカー（このクリーチャーはシールドを２つブレイクする）
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト４以下のクリーチャーを１体、自分の墓地からバトルゾーンに出す。
フシギバース [dd08]（自分のクリーチャーを１体タップしてマナゾーンに置き、 [dd08] からそのクリーチャーのコストを引いた数のコストを支払って、このクリーチャーを自分の墓地から召喚してもよい。ただし、コストは [dd01]より少なくならない）

このフシギバースというギミックが《百万超邪クロスファイア》などと相性がよく、更に墓地が多い方が《不敵怪人アンダケイン》自身も使いやすいわけですね。

そして《腐敗勇騎ドルマークス》という《不敵怪人アンダケイン》と相性のいいカードも発見されます。

こうして生まれたのが、アンダケイン墓地ソースと言われるデッキです。調べたところ、2020年の4月にはもう存在していたみたいですね。外出できない状況ではありましたが。

この墓地ソースは、従来のような「とにかく《暴走龍 5000GT》の早期着地を狙う」といった指向ではなく、「《不敵怪人アンダケイン》と《腐敗勇騎ドルマークス》によってランデスロックをかけ続けて、《大魔王ウラギリダムス》を出してLOを待つ」というデッキになっています。

このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分のクリーチャーを１体破壊し、カードを１枚自分のマナゾーンから墓地に置く。その後、相手は自身のクリーチャーを１体選んで破壊し、自身のマナゾーンからカードを１枚選んで墓地に置く。

これはつまり《不敵怪人アンダケイン》が2枚用意して、《不敵怪人アンダケイン》を元手に《不敵怪人アンダケイン》をフシギバースして、マナにいった《不敵怪人アンダケイン》を《腐敗勇騎ドルマークス》で墓地に置き直す（《腐敗勇騎ドルマークス》は自壊する）を繰り返すんですよ。

これで自分のマナも盤面も減らないのに、相手のマナと盤面を一方的に削り続けることができます。

なんか4マナあれば《破壊の儀》もしれっと達成しますね。

コロナが文字通りの直撃をした時期だっただけにどれくらい環境に影響を与えられたかは検証はできないのですが、少なくともタカラトミーはこのギミックを非常に重くみたようで、2020年6月の殿堂発表で《腐敗勇騎ドルマークス》が殿堂となりました（7月施行）。

《不敵怪人アンダケイン》1と《腐敗勇騎ドルマークス》2枚でも上と同じことができるので、これはもう仕方ないですね。

とはいえ、《不敵怪人アンダケイン》がかなりスゴイカードであることは、確認できたかと思います。

さて、《腐敗勇騎ドルマークス》の殿堂後の2020年8月、《不敵怪人アンダケイン》系譜の新たな墓地ソースが産声を上げます。

こちらはななおなおさんとその友人によって原型が作られ、彼らはそのデッキを【オカルトアンダケイン】と呼称しました。

というわけで、いよいよ今回の主役の登場です。

タイムラグのあった大活躍

というわけで、【オカルトアンダケイン】の原型はなんと2020年の8月、それも【ドラグナー】の登場前です。

あれ？と思った方もいるかもしれません。

【オカルトアンダケイン】の活躍といえば2020年末から2021年に入ってからで、つまりドラグナーの規制後の印象の方が強いかもしれません。

まぁこればかりはコロナ禍の特殊な環境が影響したと言っていいかもしれません。

この「コロナ禍の特殊な環境」というのは、より具体的に言うと2つのポイントがあります。

①コロナによって大会が開催されず、メタゲームが進まない、新しいデッキが広がらない
②全国大会が延期されている&いつ開催されるかも不明瞭なため、有力なプレイヤーたちがデッキを公開しない

とりわけ、【オカルトアンダケイン】はこの2つに大きく影響されたデッキだったとも言えます。結果として発見されるのが遅れましたし、殿堂を1回スルーされていますからね。

まぁ世間的に言えば、【オカルトアンダケイン】の登場は2020年末頃からになるでしょうか。

というわけで、こちらのリストで解説していきましょう。

【オカルトアンダケイン】は墓地と《零龍》を余すとこなく利用したロックデッキでありビートデッキでありコントロールデッキです。

デュエル・マスターズの最強のデッキは得てして「アグロミッドレンジコントロール」になりがちですが、【オカルトアンダケイン】もその類いでしょう。

動きは多すぎるのでざっくりと。

基本的には《戦略のＤ・Ｈアツト》などの2コストのルータークリーチャーから始動します。

上手く決まれば3ターン目に《暗黒鎧ダースシスK》からちょうど3マナで《不敵怪人アンダケイン》が着地します。この段階で《天災デドダム》とかを蘇生してリソースを広げて、以降の展開に繋ぐのがこのリストの理想。

墓地の枚数を主張するわけではないので少数に留めやすく、当時墓地メタとしてメジャーだった《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》をケアしやすいのはポイントですね。

その後、《追憶人形ラビリピト》＋《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》などで全ハンデスを通し、最終的に《フォール・クロウラー》でロックをして勝ちます。

このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手の手札を１枚見ないで選び、捨てさせる。
自分のターン中に、コスト８以上のクリーチャーを召喚した時またはコスト８以上の呪文を唱えた時、相手は自身の手札をすべて捨てる。

上記の《不敵怪人アンダケイン》＋《腐敗勇騎ドルマークス》が規制となってしまいましたが、《フォール・クロウラー》と《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》を使用することで、ほぼ同じ動きができます。

このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、カードを１枚、自分のマナゾーンから手札に戻す。その後、相手もカードを１枚、自分自身のマナゾーンから手札に戻す。
O・ドライブ闇x２ (このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンで闇のカードをさらに２枚タップしてもよい。そうした場合、次の能力を得る)
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、文明をひとつ選ぶ。その後、相手の手札を見て、その中から選んだ文明のカードを１枚選び、捨てさせる。

自分のクリーチャーを３体破壊して、コストを支払わずにこのクリーチャーを召喚してもよい。
このクリーチャーが攻撃する時、クリーチャーを１体、自分の墓地から手札に戻す。
W・ブレイカー（このクリーチャーはシールドを２枚ブレイクする）

オカルトと言えばプロモだよな。

というわけで、具体的な手順は以下の通り。

初期盤面：《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》、《零龍》、墓地に《不敵怪人アンダケイン》と《フォール・クロウラー》

闇マナを1枚使い、《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》をフシギバースして《不敵怪人アンダケイン》召喚
《不敵怪人アンダケイン》の効果で《フォール・クロウラー》を墓地から蘇生
《フォール・クロウラー》の効果でマナに行った《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》を回収。同時に相手のマナも1枚消える。
自分の《零龍》と《フォール・クロウラー》、《不敵怪人アンダケイン》を対象にとって《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》を召喚。
闇マナを1枚消費した状況で、何故か初期盤面に戻っている。

結果として、相手のマナが消えます。私の見間違えじゃなければ、《追憶人形ラビリピト》がいれば《煉獄の悪魔龍フォーエバー・オカルト》を出す度にその回収した手札も墓地に飛んでいきますからね。

なお、現在の裁定では4で自分の《零龍》を対象にとることはできないため、こちらは再現不可能な手順です。

《フォール・クロウラー》の部分は《シュトラ》でも代替可能ですが、闇のオーバー・ドライブを使ってハンデスをするケースが存在しているため、《シュトラ》を使っているやつは甘えとされていました。

まぁ当時泣く泣く《シュトラ》を使っていたプレイヤーは4年後に謎の恩恵を賜ることになるのですが……。

それは置いといて、基本的にはこの手順でロックを掛けて倒すんですが、相手のデッキや手札次第では、早期の零龍卍誕＋《百万超邪クロスファイア》などでビートプランに切り替えるという方法もあります。

この【オカルトアンダケイン】、《零龍》デッキの中では唯一といってもいいでしょう。《手札の儀》の対象を自分に取るか相手に取るかで選べるデッキでもあったんですよね。こうした戦いの幅の広さが、【オカルトアンダケイン】の強さでもあり、難しさでもありました。

特にミラーについては、互いの《手札の儀》と《破壊の儀》が連動して条件を達成するため、相手の《零龍》の挙動を頭に入れておかないと大変なことになります。

というふうに難易度も高いデッキではあった【オカルトアンダケイン】でしたが、とはいえその強力さゆえに認知されて以降は最強デッキとして定着することになりました。

2021年1月よりオリジナルとアドバンスが分離されると、【オカルトアンダケイン】はアドバンスを戦場に戦うことになります。

ただし1月過ぎから3月下旬までは「コロナ第3波」の影響でCSが再び中止に追い込まれます。【オカルトアンダケイン】はその最盛期をCS中止によって潰された格好になりました。

一応環境的に言えば、【ブレストドラグナー】といったドラグナーリペアデッキや【ゾンビパルテノン】というルールでしょっぴかれたデッキ、或いは裁定変更によって《竜魔神王バルカディア・NEX》を退化できるようになった【墓地退化】などを従えてトップだろうと目されてはいました。

2021年4月になると【ゾンビパルテノン】は消滅したものの、王来篇の発売によって《聖魔連結王ドルファディロム》などが登場した他、《零龍》の永遠のライバルである《とこしえの超人》が遂に登場。【オカルトアンダケイン】は依然アドバンスの王ではあったものの、面倒くさい相手が増えました。

最終的に2021年7月の殿堂によって、《暗黒鎧ダースシスK》と《不敵怪人アンダケイン》が殿堂入り。これによって、流石にデッキが消滅することになりました。

実は登場から1年ほどは存在していたデッキではあったのですが、デッキの認知が遅れたことと、コロナによるCS中止によって実際の活躍期間は大きく削がれているため、なんかすごい短命だった印象がありますね。

番外編

2019年の全国大会がようやく開催されたのが2022年の6月。

この後、あーくん（FTG）と「予告されていた通りの全国大会が開かれていたらどんなデッキを使っていた？」みたいな話をすることがありまして。

この予定されていたというのは2020年3月と、2020年12月とで2回あるのですが、そのうち後者であーくんたちが考えていたのがこの【オカルトアンダケイン】だったらしいんですよね。

某サイトがなくなったせいで当時の構築が思い出せませんが大体こんな感じだったはず
確かなのはモールス、ドルマークス、デドダムなしクロスファイア1だったこと
ザロスト3だったかも？
アツトノ…

(残り232文字｜画像:1)#mond_umbreon197_poke https://t.co/ZvLBD2dZ0T pic.twitter.com/0uj3ZoseIN

— むった (@umbreon197_poke) November 8, 2025

要するに《天災デドダム》などを抜いて《フォール・クロウラー》をガン投。上のリストでは《不敵怪人アンダケイン》から一旦リソースを広げるためにフシギバースを行っていましたが、スタートから《フォール・クロウラー》でOKということに気付いたらしくて、この動きに寄せきったリストを使っていたらしいです。2020年12月の時点で。

上にも書いたように2020年12月って世間的にはまだ「どうやらオカルトアンダケインってデッキがあるらしいぞ」って言われていた程度の時期だったので、その段階でこの完成度に仕上げているのはさすがにむったという感じがします。

というわけで、今回は【オカルトアンダケイン】の紹介でした。

これはSSSに上がるポテンシャルがあったんですけど、いかんせんコロナがなー。

デッキが広まるまでの過程はコロナの影響下で制限されて、それ以降の活躍を直接的にコロナに潰された悲しいデッキではあります。

次回は2020年もう1つの最強デッキである【ドラグナー】を紹介予定です。お楽しみに。

それでは、また。