こんにちは、神結です。
今回はデュエマのデッキの中でも比較的長い歴史を持つ【墓地退化】の特集になります。
flat-くんはこのデッキがかなり好き?なようで、動画にもしたいという要望があり、今回はちょっと特別に記事を書いております。
ランクに関してはちょっと一旦置いといて、私も墓地退化自体に結構思い出がありますし、折角ですので墓地退化の歴史や強みを知ってもらう上ではいい機会かなと思って書いております。
是非、お楽しみください。
※今回登場する殿堂カード
・《竜魔神王バルカディア・NEX》
・(《ダンディ・ナスオ》)
・(《生命と大地と轟破の決断》)
目次
“墓地退化”というギミック
まず“墓地退化”のギミックから紹介しましょう。
墓地退化は、コンボの名前がデッキ名になったものです。
まず《エマージェンシー・タイフーン》などで闇の大型クリーチャーを墓地に置き、それを進化元にして《死神術士デスマーチ》を召喚。
そして《龍脈術 落城の計》で《死神術士デスマーチ》のみを手札に戻すことで、なんと嬉しい、闇の大型クリーチャーの進化元が場に留まるよ、というコンボになります。これによって《世紀末ヘヴィ・デス・メタル》のような巨大わからせクリーチャーで、相手を粉砕します。
そしてこのコンボのキーである「進化クリーチャーを引っぺがして進化元を出す」という行為が退化と呼ばれるようになった訳です。
(更に時代を遡ると《邪神R・ロマノフ》+《ロイヤル・ドリアン》のコンボがあったりしましたが、今回は割愛)
ちなみに、当時の一般的な呼称は「退化」または「落城退化」。「墓地退化」派は割と少数だったかも?(なお僕はコンボそのものを「退化」、デッキ名を「落城退化」と呼んでいました)
現在では退化を軸としたデッキとして【JO退化】や【マナ退化】なども登場しているため、《死神術士デスマーチ》を使った墓地経由の退化は【墓地退化】と表記されることが主流になりました。
墓地退化はまぁまぁ歴史の長いデッキです。歴史を大元から紐解くとかなり長い時を遡ることになってしまうので、今回は《龍脈術 落城の計》が登場して以降のリストを元にした話をしていきます。
さて、この墓地退化ギミックは一手間は必要であるものの、わずか1+3マナで成立するものです。そしてその手軽さの割に、決まればかなり高確率で勝てます。
また更に墓地を作るというデッキの性質上《地獄門デス・ゲート》+《終末の時計 ザ・クロック》のような受け札を搭載しやすいこともあり、殴るデッキに対してはかなり強いという要素がありました。
反面《龍脈術 落城の計》を撃たないとギミックが成立しないこともあり、《タイム3 シド》のような呪文メタは天敵。【青白サザン】など、コイツらにはどうやっても勝てんだろというデッキも多かったです。
つまりこのデッキは、有利不利がかなりハッキリしているタイプなんですね。
そのため環境トップと言えないまでも、一種のメタデッキとしての地位を築いていました。
個人的に特に印象的なのは2017年で、当時最強デッキの1つで大人気でもあった【モルトNEXT】に有利なデッキとして、刺客のような活躍をみせてくれました。
デッキの構造自体はシンプルで、手札交換+墓地を作れる《エマージェンシー・タイフーン》や《サイバー・チューン》といったルーター、退化のパーツとして必須となる《死神術士デスマーチ》に《龍脈術 落城の計》、退化先となる闇の大型クリーチャー、受け札、そしてフィニッシャーにもなる《異端流し オニカマス》、といったところです。
上振れたときは2ターン目に《異端流し オニカマス》を召喚し、3ターン目の《サイバー・チューン》から4ターン目に退化を決め、《世紀末ヘヴィ・デス・メタル》+《異端流し オニカマス》でそのまま勝ちます。
ま、そんなに決まるわけないんですけどね。4ターン退化を毎回決められたら、このデッキは最強です。
なおこの時の退化先の選択肢としては、《世紀末ヘヴィ・デス・メタル》という5点パンチマンと、ターン終了時に互いに全ハンデスするという《奈落の葬儀人デス・シュテロン》の主に2つ。
- マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
- このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、召喚せずに出していれば、自分の山札に加えてシャッフルする。
- スピードアタッカー(このクリーチャーは召喚酔いしない)
- ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
- 各ターンの終わりに、プレイヤーは自身の手札をすべて捨てる。
- T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
- このクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、クリーチャーをすべて破壊する。
あとは《血塗られた奈落 スクリーム》というアグロ絶対倒すマンみたいなカードが採用されているのもちょくちょく見掛けました。
- 相手のクリーチャーが自分を攻撃してブロックされなかった時、自分の山札の上から3枚を墓地に置き、そのクリーチャーを破壊する。
- T・ブレイカー(このクリーチャーはシールドを3枚ブレイクする)
その後は目立った大きな活躍こそ少なかったものの、やはり時に環境と上手く噛み合った際には結果を残すこともありました。
しかしそもそものコンボの要求値が高いことに加えて、時代が進むにつれて《闘争類拳嘩目 ステゴロ・カイザー / お清めシャラップ》などの墓地メタカードが増えていきます。加えて《魔導管理室 カリヤドネ》などの活躍もあったことから、墓地メタ自体が大抵のデッキに採用されていく環境になってしまってたのです。
要するに「別に意識はされていないけど、ついでにメタられている」という、メタる側のデッキとして最悪な立ち位置にありました。
十王篇で《∞龍 ゲンムエンペラー》という最強クラスの闇の大型クリーチャーを手にはしましたが、かといって目立った活躍もなく、皆の心にある「思い出のデッキ」として忘れさられていくかと思われましたが……。
《竜魔神王バルカディア・NEX》、参戦!
2021年3月に突如転機が訪れます。
というのも、進化クリーチャーに関する裁定が変更されたんですよね。
(以下内容を軽く触れますが、そこまで興味のない人は少し下の太字の部分まで読み飛ばしてください)
すごく端的に説明しますが、これまでは進化クリーチャーの下に進化クリーチャーを置くこと自体に問題はなかったんですが、《龍脈術 落城の計》で《死神術士デスマーチ》を剥がすときに、下が進化クリーチャーの場合は「適切な進化元がいない場合」墓地に置かれることになっていました。これは進化の再構成、なんて言われていましたね。
具体的には、この後出てくる《竜魔神王バルカディア・NEX》で話すと、退化を決めた際に《竜魔神王バルカディア・NEX》が場に留まるには、バルカの正しい進化元である「エンジェル・コマンド、デーモン・コマンド、アーマード・ドラゴンのいずれか3体」が必要だったんです。
ところがこの時の裁定変更は、スター進化等の兼ね合いもあって、正しい進化元がなくても進化クリーチャーが場に留まれるようになったんです。
つまり、《死神術士デスマーチ》から《竜魔神王バルカディア・NEX》への退化が可能になったんです。
- 進化GV:エンジェル・コマンド、デーモン・コマンド、アーマード・ドラゴンのいずれか3体を重ねた上に置く。
- ワールド・ブレイカー(このクリーチャーは相手のシールドをすべてブレイクする)
- 相手は呪文を唱えることができない。
- このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体破壊し、自分の山札を見る。その中からドラゴンまたはコマンドを1体選び、出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
《竜魔神王バルカディア・NEX》、バカネク。或いは単にバカ。まぁ、バカなカードなんだよな。
退化コンボさえ決まっちゃえば、呪文を封じつつ攻撃時に破壊を飛ばし、更に山札からドラゴンorコマンドを直接リクルート出来るようになったしまったんですよ。4ターン目に。バカです。
ある日突然、「え、そんなことしていいの……?」と、むしろこっちがドン引きするようなコンボが成立するようになりました。
ですので、めちゃめちゃインパクトはありました。
……が、とはいえ、当時の私はかなり退化デッキに懐疑的であり、しかもなまじ相応に回したことがある分、退化に対する知識にも自信があったため、かなり冷めた目で見ていた記憶があります。
当時の記事を引っ張ってきましたが、裁定変更後の【墓地退化】というデッキに対して、私はこんな感じの予想を書いています。
また裁定変更により《竜魔神王バルカディア・NEX》をアタッカーとして使えるようになった【墓地退化】も台頭の可能性がある。もっともギミックに強化が入った訳ではないため、相変わらず各種メタカードには弱い。ただ殴ってくるデッキには強いだけに、環境次第では上位に食い込んでくることになるだろうか。
要するに「めちゃめちゃ強くなったから流石にワンチャンあるけど、そもそものデッキ構造が弱いのでコンボ自体は相変わらず決まりづらく、だったらフィニッシャーが強くなろうがデッキとしては別に変わらん」と言ってるわけです。
このデッキの弱点はコンボが決まらないことにあったので、コンボが決まるなら別にバカネクだろうがゲンムだろうが勝ってるじゃん、と言ってる訳ですね。
この指摘自体は、特にいま見ても恥ずかしくないくらい的を射たものだと思っています。
実際この年の記録を見返すと、2021年3月に新裁定が適用されたものの、特に【墓地退化】の活躍は見られていません(もちろん、これに関しては当時《竜魔神王バルカディア・NEX》の入手難易度が極めて高かったことや、更にコロナによるCS参加の制限も大きかった、という事情も含まれています)。
その後、《竜魔神王バルカディア・NEX》が再録されたのが2021年10月頃。お馴染み《流星のガイアッシュ・カイザー》や《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》が収録されたデュエキングMAX2021での再登場となりました。またこのタイミングで《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》のツインパクトも獲得しています。
入手難易度が大幅に緩和された影響もあってか、11月頃になるとようやくそこそこの活躍を見せるようになりました。
ただその活躍を受けて書いた2021年末の「殿堂しないカード予想」記事ではこんな記述をしています。
【落城退化】は制限されないと思っています。
新制限後のメタゲームでは上位に食い込んで一部から「なんで殿堂しなかったんだ」って言葉も聞こえる可能性はありますが、それも一時的なものになると思っています。
昔からそうなのですが、退化はいけるデッキといけないデッキがはっきりとしています。このデッキは殴るデッキには基本強く、そうでないデッキには結構な要求値が求められます。ハマる環境にはハマるから、強い時期が殿堂と被ると規制の声は上がるのはわかります。
たしかに《竜魔神王バルカディア・NEX》のお陰でフィニッシュ性能自体は明らかに向上しています。そこは間違いないでしょう。
ただ結局このデッキはどこまで言っても《龍脈術 落城の計》を撃たねばならず、そこが最大のネックになります。踏み倒しメタには刺さりませんが、シンプルに呪文封殺がキツいです。
そしてそれを乗り越えるサブプランもデッキにはありません。環境のメタカードの採用状況で簡単に止まるデッキなんですよ。
もしめちゃくちゃ優秀なサブプランを持ったときは……何かしら規制されるでしょう。
結局書いてることは変わらんくて「退化が強いのは一過性。構造が弱いんだからメタに弱すぎるし、そのメタに刺さらないサブプランとかも存在していない」みたいなことを書いてます。
この時の軸は当然青黒の墓地退化です。ちょっとアップデートはされているもの、2017年の時のリストと、デッキ構造自体に大きな違いはないんですよ。そりゃ、そんなに強くなくてもしょうがないよね、という。だから開発側も《竜魔神王バルカディア・NEX》を世に放って問題ないと判断したのだと思います。再録もしていますし、想定通りの遊び方だったわけです。
というわけで、やはりこの意見自体も、今見ても何も恥ずかしいところはないんですが……。
いや、まさかね。
まさかサブプランでもなんでもなく、デッキ構造自体が変わる日が来るとはね……。
新時代の墓地退化 ~アナ退化とドロマー退化~
誕生! アナ退化
年も変わって2022年の始め。この墓地退化デッキに、大きな変革が生じます。
それは《天災 デドダム》等を使用した、アナカラーの墓地退化デッキが完成したのです。
当初は《戯具 ヴァイモデル》+《終末の時計 ザ・クロック》などを採用していた構築だったのですが、徐々にこうしたカードは外されていき、寒さも和らいできた3月頃になると、以下のような構築になっていきました。
正直、当初は懐疑的でした。
なんというか、そもそも最速退化を狙った構築でないのは、誰が見ても明らかです。
2ルーターは《氷牙レオポル・ディーネ公 / エマージェンシー・タイフーン》だけ。《天災 デドダム》で《竜魔神王バルカディア・NEX》を墓地に落とすなんて、そんなことやろうものなら、対面からもの凄い剣幕で悪口を言われても、まぁまぁ文句は言えません。
しかしこのデッキの狙いは最速退化ではなく、「メタカードや墓地リセットをプレイされることを前提とし、最初から長いレンジでのゲームを指向して、何処かで隙を見付けて《竜魔神王バルカディア・NEX》退化を決めればOK」という思想に基づいたデッキだったのです。だからこその《天災 デドダム》だったり、《絶望と反魂と滅殺の決断》なんですよね。リストによっては《蒼狼の大王 イザナギテラス》なんかも入ってたと思います。
要するに、このデッキは「アナカラーデッキの中で一番強いフィニッシュ方法がバルカ退化だった」という発想から生まれたデッキだったと、私は解釈しています。
いまの殿堂制限でも、このデッキを回したいと思うなら、割と簡単です。要はバルガや退化絡みのギミックを《CRYMAX ジャオウガ》に変えればリペア出来てます。
ちなみに個人的にこのデッキの一番好きな動きは《天災 デドダム》→《天災 デドダム》→《魔龍バベルギヌス》からの《禁断竜王 Vol-Val-8》蘇生。決まった時は大笑いしてました。
またこのデッキの《ロイヤル・ドリアン》は退化パーツでありながらも、対JO退化などではワンチャン受けとして機能することもありました。
- S・トリガー(このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい)
- このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるすべての進化クリーチャーの一番上のカードを、持ち主のマナゾーンに置く。
更にマナを伸ばすギミックを組み込んだことで、6マナから《死神術士デスマーチ》+《ロイヤル・ドリアン》で退化も可能になりましたね。最初はサブプラン的な採用だったのですが、徐々に環境的にも強いということがわかり、枚数も増えました。割と高騰してた記憶があります。
またこのデッキは皆さんお馴染みアーチー選手が本当によく使用しており、構築の進化にも大きく関わっています。そして実際に結果も残していたため「アーチーさん=アナ退化」みたいな風潮はありました。実際ファンの中でも、「アー様と言えばアナ退化でしょ」という人は多いんじゃないでしょうか。
さて、このデッキの最盛期は2022年3~4月頃でしょう。この時点では、入賞数で見ると環境トップと言って良かったかもしれません。
当時の世の中は、なんとなーくコロナが終息しつつあり、延期してた全国大会もやっと決定し、遂に冬の時代を抜けたか、といった風潮でした。
そしてこの後に競技シーンが帰ってきたところで、どんどんメタゲームの開拓が進み、結果【アナ退化】は上位のデッキに対して不利を被ることが多くなり、駆逐されていってしまいます。
しかも特に新弾とかそういう影響ではなく、純粋なデッキパワーの押し相撲に負けての後退だったんですね。やや息を潜めてた【赤単我我我】や【JO退化】がCSで本気を出していき、更にそこに【グルメ墓地】まで参戦してしまったのが、致命的だったと思ってます。
当時の相性関係で言うと、基本的に【アナ退化】は【グルメ墓地】の下位互換になってしまいました。唯一、対【青魔導具】に関してはアナ退化はグルメに勝るところだったと思いますが、マジでそこくらいだったと思います。
まーよりによって、という感じですよね。歴代でもトップレベルに強いデッキたちがこぞって参戦しています。別にそこまで虐めなくてもいいよな。
ちなみに王来篇辺りは青黒のデッキに《天災 デドダム》を突っ込んでアナカラーにするのが流行っており(例:ゼーロベン、ジョー星ゼロルピア)、その風潮が生んだ最後のデッキがコイツだったかもな、とも思っています。
立ち位置良しのドロマー退化
【アナ退化】がまずまずの活躍を見せている頃、王来MAX篇第1弾で《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》が登場します。
- {GS} G・ストライク(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、相手に見せ、相手のクリーチャーを1体選んでもよい。このターン、そのクリーチャーは攻撃できない)
- このクリーチャーが出た時、バトルゾーンにある他の、コスト3以下のカードを1枚選び、シールド化してもよい。
これまで散々呪文メタに苦しめられていた退化でしたが、ここで3コストのクリーチャーによる退化手段を手に入れます。しかもG・S。しかもしかもコマンド。
というわけでカードが公開された時点からもう話題になりましたが、退化の新たな形として【ドロマー退化】が考案されることになりました。
色々リストの変遷はありましたが、最終的にはこんな感じでした。退化札も2種8枚に増えたことで、コンボの成功率が上がりました。
こちらは青黒退化時代の受けの強さを継承出来ただけでなく、なんとコンボパーツである《白騎士の精霊HEAVEN・キッド》が防御札としても大活躍。G・Sはもちろん、一度トリガーして場に出てきた《終末の時計 ザ・クロック》を埋め直して【赤単我我我】や【JO退化】を受ける、なんてことも出来るようになっています。
また《影世界のシクミ》も中々出来る奴なんですよ。
- S・トリガー(この呪文をシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい)
- 自分の山札の上から3枚を墓地に置く。
- コスト3以下のクリーチャーを1体、自分の墓地または手札からバトルゾーンに出してもよい。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーに「ブロッカー」を与える。(「ブロッカー」を持つクリーチャーをタップして、相手クリーチャーの攻撃先をそのクリーチャーに変更してもよい)
受けとして《終末の時計 ザ・クロック》を蘇生したり、上から《死神術士デスマーチ》の進化元を落としたり、便利です。素のクロック踏みならまだいいけど、シクミから受けられたときは結構悲惨。
個人的には詰める際に《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》か《時の法皇 ミラダンテXII》のどちらか片方だけであれば受けられるかも、というのが結構厄介に感じていました。
ただデッキとしては当然【アナ退化】よりポンコツです。《天災 デドダム》でリソースを広げる択とかはないので。超CSではJO退化との伝説の試合(互いに何もプレイ出来るカードを引けずに5ターン目を迎えた)がフィーチャーされたこともありました。
しかしその分、相性のいいデッキに対しては非常に強い。
そういった意味では、良くも悪くも【青黒退化】の正当後継者だったな、と解釈しています。
墓地退化の個人的な評価
上にも書いた通り、【アナ退化】環境トップと言えても良かった時期は3~4月くらいだったでしょうか。流石にBランクは無理がありますが、インパクトの最大値はかなりありましたね。
今回の記事は結構ボリューム感のあるものになりましたが、ぜひ動画の方もお楽しみにお待ちください。
ちなみに個人的には【アナ退化】よりも【ドロマー退化】の方が評価高いです。
デッキの強さとしては【アナ退化】の方が上だとは思ってるんですけど、【ドロマー退化】はちゃんと受けが強くてアグロに強いことと、この手の受けデッキでは珍しく【青魔導具】に対してもいけたというのがポイントですね。
つまりこういう相性関係の都合で、「ちゃんと環境上で役割のあるデッキ」になれていた、というのが個人的な評価のポイントですね。逆に【アナ退化】は、それ使うならグルメで良くね? ってなっちゃうしなぁ……。
あと【ドロマー退化】は、何を隠そう、本っ当に使い勝手がいいですよ。まぁ何って、特殊なプレイを要求される対面もありますが(対JOとか)、歴代環境デッキの中でも目指すものがとにかくわかりやすく、それでいってあまり裏目がなく、仮にちょっとミスっても強すぎる受けがカバーしてくれるという、初心者に優しいデッキだったと思ってます。
ちなみにドロマー退化に関しては、現在でも《伊達人形ナスロスチャ》を使ったリペアがちょくちょく使用されています。
- このクリーチャーが出た時、自分の山札を見て、その中からカードを1枚自分の墓地に置く。その後、自分の山札をシャッフルする。
これで《竜魔神王バルカディア・NEX》を墓地に置いての退化を目指すわけですね。ちなみにコイツもニッコリ族です。
環境を張れるほどの強さはないけども相性のいいデッキに対しては滅法強いという、長い退化デッキの歴史そのものみたいな立ち位置に落ち着いています。
というわけで、今回はここまで。
それではまた次回、次のデッキでお会いしましょう。
あと、十王篇シリーズもよろしくね。
それでは、また。
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