こんにちは、まぐろです。
今回は歴代最強デッキ選手権【ジョラゴンジョーカーズ】について紹介します。
ぜひ最後までご覧ください!
※今回の殿堂カード
・《ガヨウ神》
・《ジョット・ガン・ジョラゴン》
目次
ジョラゴン、爆誕
【ジョラゴンジョーカーズ】の切札、《ジョット・ガン・ジョラゴン》その初登場は双極編第一弾「豪快!ジョラゴンGo Fight!」でした。現代デュエマでも大活躍の「ツインパクトカード」が初収録されたことや、ボックスに一枚封入されているUGC(ウルトラゴールデンカード)に当時高額だった《ニコル・ボーラス》が収録されるなど、その名の通り豪快な弾だったと記憶しています。
- このクリーチャーを召喚する時、ジョーカーズを好きな数バトルゾーンから自分の手札に戻し、その数だけ、召喚コストを1少なくしてもよい。
- スピードアタッカー
- W・ブレイカー
- このクリーチャーが攻撃する時、カードを1枚引き、その後、手札を1枚捨てる。
- ジョラゴン・ビッグ1:ジョーカーズを自分の手札から捨てた時、その「このクリーチャーがバトルゾーンに出た時」で始まる能力を1つ使ってもよい。
《ジョラゴン》は召喚する際に自分のジョーカーズを手札に戻して軽減できます。また、《ジョラゴン》だけがもつ固有能力、「ジョラゴン・ビッグ1」はターン制限なしで手札から捨てたジョーカーズの出たとき能力を使うことができます。
それまでのジョーカーズが《超特Q ダンガンオー》《ガンバトラーG7》《ジョジョジョマキシマム》など、数で攻めていたのに対し、この《ジョラゴン》は単体で攻めることができました。
《ジョラゴン》を2体出すことで1枚捨てただけで2回の登場時能力を発動することができるのも強力でした。のちにそれが災いし、凶悪なデッキが生まれることになります…
《ジョラゴン》の能力で捨てたいカードとして、同弾に収録された《ガヨウ神》《アイアン・マンハッタン》がとても優秀でした。
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが合計5枚以上あれば、カードを2枚引く。その後、ジョーカーズを1枚、自分の手札から捨ててもよい。そうしたら、カードを2枚引く。
- J・O・E 2 (このクリーチャーを、コストを2少なくして召喚してもよい。そうしたら、このターンの終わりに、これを自分の山札の一番下に置く。下に置いたら、カードを1枚引く)
- スピードアタッカー
- W・ブレイカー
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のシールドを2つ選ぶ。このクリーチャーは、相手のそれ以外のシールドをすべてブレイクする。その後、自分の手札を1枚捨ててもよい。そうしたら、次のターン、相手は2体以上クリーチャーをバトルゾーンに出せない。
《ガヨウ神》《マンハッタン》の両方が強力な効果を発動させつつ手札を1枚破棄できたので、《ジョラゴン》との相性は最高でした。実質無料。
《ガヨウ神》は《ジョラゴン》着地前は手札を整えることができ、着地後も「ジョラゴン・ビッグ1」のストックを減らさずに捨てたいカードを探すことができ、文句なしで「ジョラゴンジョーカーズ」の4枚確定枠となりました。
《マンハッタン》の相手ターン中に2体以上出せなくする効果は、今でこそ《頂上連結 ロッド・ゾージア5th》や《マンハッタンの心絵》がありますが当時はとても貴重で、ロック性能としては最高峰といえました。
また、《ジョラゴン》の登場により、これまで日の目を浴びなかったジョーカーズにスポットライトが当たります。その代表例が《燃えるデット・ソード》です。
- T・ブレイカー
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、バトルゾーンまたはマナゾーンに自分のジョーカーズが4枚以上あれば、相手はバトルゾーン、マナゾーン、手札から自身のカードを1枚ずつ選び、好きな順序で山札の一番下に置く。その後、自分はカードを3枚引く。
4つのゾーンからカードを除去し、3ドローする能力を持っており、特にマナゾーンに触ることができるのが強力であったため多くの人が採用していました。
しかし、3ドローする効果が強制だったこともあり、一回のゲームで使える回数はせいぜい2,3回が上限でした。あのカードが出るまでは…
初陣 ジョラゴンワンショット
双極編第一弾発売後の「ジョラゴンジョーカーズ」のリストがこちら
デッキの回し方はこちら。
①《ヤッタレマン》などの小型ジョーカーズを展開
②《ガヨウ神》で《ジョラゴン》や捨てたいカードを持ってくる
③盤面のジョーカーズを戻したり、《戦慄のプレリュード》で軽減して《ジョラゴン》を着地させ、《マンハッタン》+《オッケーbros.》《ジョバート・デルーノ》でワンショット
墓地にカードがあれば《ヤッタレ》→《ヤッタレ》《パーリ騎士》3体戻して《ジョラゴン》の3ターン着地も狙うことができたため、ワンショットデッキの中でも屈指のスピードとワンショット性能を持っていました。また、墓地に落としておきたいカードとして、ジョーカーズをサーチできる《ジョジョジョ・ジョーカーズ》と、前回ガンバトラージョーカーズでも紹介した壊れリソース《ゼロの裏技 ニヤリー・ゲット》を採用していたため、序盤の息切れも少なかったです。
《戦慄のプレリュード》が採用されているのも特徴の一つです。
- このターン、次に召喚する自分の無色クリーチャーの召喚コストを最大5少なくしてもよい。
殿堂の《フェアリー・ギフト》が複数枚積めるのが弱いわけがありません。《ジョラゴン》を軽減するだけでなく、軽減後コストが0でも召喚できるゼロ文明の特徴を生かし、3マナで《ガヨウ神》を出したりとやりたい放題でした。(ヤッタレがいるとヤッタレの0以下にならないが優先されてしまうので注意)
ジョラゴンワンショットは強力なデッキでしたが、同時期に早さで勝るガンバトラージョーカーズがいたということもあり、環境を支配するほどのパワーはありませんでした。
しかし《ジョラゴン》の本来の力はまだこんなものじゃありませんでした…
ジョラゴン、ループする
2018年7月14日、とあるカードが野に放たれます。
その名は、《ポクチンちん》
- 相手のターン中に、相手がコストを支払わずにクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手はそれを自身の山札の一番下に置く。
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、プレイヤーを1人選ぶ。そのプレイヤーは自身の墓地にあるカードをすべて山札に加えてシャッフルする。
ふざけた名前とは裏腹に、強力な効果を2つ持っています。1つ目は相手のクリーチャーの踏み倒しに反応し、山札の下送りにする能力。当時は「赤青白バスター」や「赤青覇道」が流行していたため活躍の機会は多かったです。続いて2つ目は自分か相手の墓地を山札に加えてシャッフルする能力です。
この2つ目の能力がいけなかった。
勘のいい方はここでお気づきでしょうが、《ポクチン》の登場で《ジョラゴン》はループフィニッシュを手に入れます。
こちらがループフィニッシュを手に入れたジョラゴンジョーカーズです。
《ニヤリーゲット》が殿堂カードになり、向かい風かと思われたジョーカーズでしたが、双極編2弾「逆襲のギャラクシー卍・獄・殺!!」で《キング・ザ・スロットン7/7777777》が収録されるなど、頼もしい仲間が増えました。
- W・ブレイカー
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。それがすべてジョーカーズなら、その中からクリーチャーを1体、バトルゾーンに出す。そのターン、そのクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できる。残りのカードを好きな順序で自分の山札の一番下に置く。
- S・トリガー
- 相手は自身の山札の上から3枚を表向きにし、自分はその中から1枚を選ぶ。その選んだカードとコストが同じ相手のクリーチャーをすべてと、表向きにした3枚を、相手は好きな順序で自身の山札の一番下に置く。
《スロットン》は《ジョラゴン》から捨てる札として優秀なのはもちろん、下面の《77777777》も強力な除去性能を持っていました。
主に、当時不利だった「赤単ブランド」に対して強く、不利対面ではあるもののトリガーの噛み合いで捲れるようになりました。
のちに説明するループで盤面に《ジョラゴン》が2体必要なのですが、《ジョラゴン》から《スロットン》を捨てて効果で《ジョラゴン》をめくるとそれだけで用意することができました。
受けを確保しつつデッキのパワーも底上げという「ツインパクトカード」ならではの性能ですね。
どうやってループするの?
ここからはジョラゴンループの簡単な解説です。完全な証明を説明するとかなり長い文章になってしまうため、簡単な仕組み程度に割愛させていただきます。
読むのが億劫な人向けに一言で説明すると、ジョラゴンが2体立つと相手の手札とバトルゾーンとマナゾーンが消滅します。
初期盤面
バトルゾーン:《ジョラゴン》2体
手札:《ガヨウ神》2枚《ポクチン》2枚《マンハッタン》3枚
効果ストック:《マンハッタン》2回
- 《マンハッタン》1体分使用《マンハッタン》で《マンハッタン》を捨てる。(残マンハッタン3)
- 《マンハッタン》1体分使用《ガヨウ神》を捨てる。(残マンハッタン2ガヨウ2)
- 《マンハッタン》1体分使用《ポクチンちん》を捨てる。(残マンハッタン1ガヨウ2ポク2)
- 《ポクチンちん》1体分使用で自分の山札回復。(残マンハッタン1ガヨウ2ポク1)
- 《ガヨウ神》1体分使用《マンハッタン》を捨てる。(残マンハッタン3ガヨウ1ポク1)
- 2.では《マンハッタン》2体分のストックだったが6.では《マンハッタン》合計3体分ストック 《ガヨウ神》合計1体分ストック《ポクチンちん》合計1体分のストックになっているので1サイクルごとに各カードのストックが一つずつ増えている。2から6では《マンハッタン》2枚、《ガヨウ神》《ポクチンちん》各1枚必要だが、初期条件を満たしていれば山札に残るカードに左右されない。よって、2.から6.を繰り返して《マンハッタン》、《ガヨウ神》、《ポクチンちん》を無限にストック。
- 無限ストック後に《マンハッタン》で《デットソード》を捨て、《ポクチン》で戻して《ガヨウ神》で引く。を繰り返す。
というのがループ方法でした。ルートはこれ一つではなく、かなりの種類があったため場合によって初期盤面のストックが異なることもありました。
デュエルマスターズのループの中でもかなり難易度が高く、ちゃんと証明できる人が少なかった記憶があります。かくいう筆者も何回もループをミスっていました…
実際、ループしないで殴ってるだけで勝ってる場合がほとんどだったため、ループの敷居の高さの割には環境でも流行したデッキでした。このデッキのパワーが如何に高いかが伺えますね。
緑になったジョラゴン
双極編第3弾「†ギラギラ†煌世主と終葬のQX!!」では自然文明の力を手にしたジョーカーズが登場しました。
新能力「Jチェンジ」はバトルゾーンとマナゾーンで革命チェンジを行う強力なものでした。
また、これまでマナブーストは《パーリ騎士》による墓地に依存したものでしたが、《メイプル超もみ人》や《天体かんそ君》といった山札の上からマナブーストする小型ジョーカーズが登場し、序盤の安定感が上がりました。
2コストの初動として新たに《タイク・タイソンズ》が増えたのも大きな強化でした。
こちらが、当時流行していた緑ジョラゴンです。
《パーリ騎士》を採用せず、《マンハッタン》や《ポクチン》《ジョジョジョジョーカーズ》の枚数を減らした構築が多かったです。枚数を減らしたカードはどれも最大枚数入れたいカードばかりでしたが、自然文明を入れる都合、自然文明のカードを無理なくマナゾーンに埋められる枚数採用する必要がありました。
自然文明のジョーカーズはどれも強力でしたが、その中でも特に強かったのが《ソーナンデス》です。
- マッハファイター(このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターンの間、タップまたはアンタップしているクリーチャーを攻撃できる)
- Jチェンジ8(このクリーチャーが攻撃する時、このクリーチャーと自分のマナゾーンにあるコスト8以下のジョーカーズ1体を入れ替えてもよい)
- W・ブレイカー
- このクリーチャーがバトルゾーンを離れた時、自分の手札を1枚捨ててもよい。そうしたら、クリーチャーを1体、自分のマナゾーンから手札に戻す。
「マッハファイター」と「Jチェンジ8」により早期に、相手のクリーチャーを処理しながら《ジョラゴン》《スロットン》にアクセスすることができます。
離れたときに手札を1枚ディスカードしてマナからクリーチャーを回収する効果も《ジョラゴン》と相性がよく、盤面に《ジョラゴン》がいれば捨てたジョーカーズの出たとき能力を使用できました。
《ジョラゴン》や《ジョラゴン》で捨てたいカード、ループパーツをマナゾーンに埋めてしまっても《ソーナンデス》がいれば簡単にアクセス、回収することができました。
従来の無色ジョラゴンジョーカーズに対して有利だったこともあり、緑ジョラゴンを使う人は無色ジョラゴンに比べて多かった記憶があります。しかし、無色ジョラゴンがめっきり減ったといえばそういうわけではなく、両方のジョラゴンが環境で暴れていました。
Bランクの理由
弱点がないかのように見えるジョラゴンジョーカーズですが、「赤単ブランド」のような速攻デッキに構造上不利がついてしまっていた点や、ジョラゴンジョーカーズに不利がつく「チェンジザドンジャングル」のようなデッキにもまくり筋が用意されていた点から、文句なしの環境最強とは言えないため惜しくもBランクとします。
ガヨウ神、死す
ループフィニッシュと自然文明による安定感を手にし、環境を破壊したジョラゴンジョーカーズですが、2019年7月1日付で《ガヨウ神》が殿堂カードに指定されてしまいます。
ジョラゴンジョーカーズの潤滑油兼ループパーツだった《ガヨウ神》が抜けた穴は大きく、ジョラゴンジョーカーズは環境から姿を消すことになります。
しかし、一部のファンは《ガヨウ神》1枚のジョラゴンジョーカーズにリペアして使用していました。
おまけ 青入りジョラゴンリペア
双極編の次のシーズンである超天編で登場したGRギミックを搭載したジョラゴンジョーカーズです。
自然文明の強力な受け札「スゴ腕プロジューサー / りんご娘はさんにんっ娘」や出たときに3回GR召喚を行える「ジョリー・ザ・ジョルネード」を採用しているのが特徴です。
- ブロッカー
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時またはバトルゾーンを離れた時、GR召喚する。
- S・トリガー
- このカードをバトルゾーンに出す。
- このターンの終わりに、このカードをバトルゾーンから自分のマナゾーンに置く。
相手ターン中にトリガーすると2体盤面に並ぶため、2体戻して《ジョラゴン》召喚。など、カウンター性能が高かったです。GRゾーンには《ゴッド・ガヨンダム》や《The ジョラゴン・ガンマスター》、《マシンガン・トーク》など、強力なクリーチャーが搭載されているので、山札以外からも即時打点を生み出すことができました。
《ガヨウ神》の抜けた穴はとても大きかったですが、GRゾーンのカードでリソースを確保するなどの工夫によって環境デッキにも渡り合えるレベルまで到達しました。友人はこの構築でCS優勝してました。すごい。
ジョラゴン、唐突な別れ
《ガヨウ神》殿堂後、ジョラゴンジョーカーズは環境上位には食い込まないにしろそこそこな位置をキープしていました。そんな2019年冬、2021年1月1日からメインデッキのみ使用可能なフォーマット、「オリジナル」が導入されることが発表されました。
オリジナルフォーマットなら緑ジョラゴンが通用する!何なら環境トップも夢じゃない!とジョラゴン使いが歓喜していた矢先、2020年12月8日の殿堂発表で《ジョラゴン》が不意打ちで殿堂カードに指定されてしまいます。
筆者は当時リアルタイムで殿堂発表を見ていたのですが《ジョラゴン》との唐突な別れに驚きと涙が止まりませんでした…ジョラゴンが何をしたっていうんだ…(色々やらかしてる)
半年前に《ジョギラゴン&ジョニー ~Jの旅路~》が登場していることを鑑みると、この先発売するカードのデザインに大きく影響を与えてしまうために殿堂したとも考えられますね。
さいごに
以上が最強デッキ選手権Bランク、ジョラゴンジョーカーズの紹介でした。
ワンショットに始まり全盛期にはループを手に入れ、《ガヨウ神》が規制されたあともGRという新ギミックを搭載して抗ったデッキでしたが、最後には本体が殿堂してしまう結果となりました。
このコーナーではこれからも引き続き歴史を築いた凶悪デッキをランキング形式で解説していきますので楽しみにお待ちください!最後までお読みいただきありがとうございました!
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