どうも、レッドことyk800です。マスク、着けてますか?
全国的に話題となっているコロナウイルスの余波はデュエル・マスターズにも及び、日本一決定戦の延期が公式に発表されました。こればっかりは仕方ないですね……。
1週間待てば開催される、なんてことはないでしょうから、おそらくは十王篇第1弾、少なくともキングマスタースタートデッキ2種の発売は跨いでの開催となるはずです。問題はこれらのプール追加をフォーマットの考慮に入れるかどうか。「2019年度の日本一を決定する」という企画趣旨からして、個人的にはプールの追加は行わないと予想していますが、公式からの発表がなければなんとも言えない状況です。
現在の環境は相当煮詰まっており、いわゆる「スペシャルデッキ」と呼ばれるようなビックリドッキリメカの登場は見込めないんじゃないかな? と想像しているのでプール追加されたほうが面白いなーという期待もちょっとありつつ。競技的にフェアじゃないので、まあ現環境のプールのまま突っ走るのではないでしょうか。
GPも開催延期を検討してるみたいですしねー。ま、我々小市民にできることは個人レベルの対策のみ。マスク……はちょっと入手難易度高いのでマストとは言いづらいですが、家に帰ったら手洗いうがいをキッチリと。
なんにせよ、続報が待ち遠しいですね。
というわけで早くも2月は最終週。メタゲーム・ウォッチング、スタートです!
先週の結果総まとめ
まずは先週(20.2.22〜20.2.24)行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがある可能性がございますことをご了承ください)
環境2トップ、揺るがず。
上位を占めるデッキの内訳はほぼ変わらず、【火水自然闇ドッカンデイヤー】と【火自然+αバーンメア】が支配力を高める結果に終わりました。率直に述べますが、上位2つのデッキが合計で50%以上のシェアを占めている現環境は、異様とも言える領域に達しています。
これら2つのデッキに共通する点として、構築の自由度が高く、対策を絞り切ることが困難な点が挙げられます。メインギミックであるGR召喚の対処しにくさは過去のメタゲームウォッチングで繰り返し述べたとおりですが、メインギミックが対処しにくければしにくいほど、残りの枠を埋めるカードたちの変幻自在さが牙を剥きます。いくら強いメタカードを積めたとしても、メインギミックがカード1枚で完封されるようでは勝ち筋まで辿り着けませんからね。
他のデッキはここ数週間変わり映えしない面々と、環境はまたも停滞ムード。というよりも現在のメタゲーム、今後は【バーンメア】が増えるか【デイヤー】が増えるかでバランスを取り合うことはあったとしても、他のデッキが大きくシェアを伸ばすことは考えにくいほど煮詰まっています。
一応、ランク外に目を向ければ【零龍速攻】、【火単“B-我”】などのアグロデッキはかなり元気。環境内のトリガー総数は決して少なくありませんが、除去耐性や過剰打点を形成できる骨太なアグロデッキは比較的上がり調子であるようです。
新型コロナウイルスの影響は公式イベントだけに止まらず、Twitter上では日々たくさんのCS開催中止ツイートが流れてきています。今週以降のCS開催数は間違いなく激減するでしょう。その意味では、今週のこのメタゲームこそが、「超天篇環境の結論」とも言えるのかもしれません。
今週のトピックス
目次
【火水闇自然ドッカンデイヤー】
1月頭の鮮烈なデビューから実に2ヶ月もの間、環境の最前線を走り続けてきた【火水自然闇ドッカンデイヤー】。
今回はそんな【ドッカンデイヤー】の多種多様なフィニッシュ手段にフォーカスを当て、その利点を徹底比較していきたいと思います。
①《腐敗麗姫 ベラ》・《黒神龍ザルバ》
・《ベラ》と《ザルバ》自身は多色・単色で差別化
・枚数が採用できないため、盾落ち・ボトム落ちのケア手段が必要になる。
【ドッカンデイヤー】がメタゲームに登場した最初期から長らく愛用されるフィニッシャー群。基本ループを覚えてしまえばあとはこれらのカードを見つけ出してバトルゾーンを出し入れするだけでいい簡易さは決して馬鹿にはできない利点であり、フィニッシャーが多様化した現在でも多くのデッキで採用される由縁でもあります。
《ベラ》は2色の基盤となるので《天災 デドダム》などの色拘束の強い多色カードを扱う際には重宝する一方で、タップインをとにかく嫌うプレイヤーからは単色の《ザルバ》も根強い支持を集めています。両者の差異はもっぱら色にしかありませんので、そこを基準に使い分けるのがベターでしょう。
GRに《ダダダチッコ・ダッチー》の採用が必須となるのは難点であるものの、フィニッシュに費やすメインデッキのカードが1枚で済む点から、極端なメタカードを多く搭載したい偏った環境への適応度は高いと言えるでしょう。
アグロ多すぎ! トリガー山ほど積みたい! みたいな環境では《ひみつのフィナーレ!》と並び有力候補ですね。
②《ラルド・ワースピーダ/H.D.2.》
・ブーストとしての役割がある。
・枚数過多になりがちな自然文明であり、マナとしてはやや弱い。
フィニッシュ手段の限られる2ブロックでの【ドッカンデイヤー】で重宝されるのがこのカード。
呪文ループではありますが《ラルド・ワースピーダ》自身のラスト・バーストを無限自壊ストックを使って解決していくことでループするため、マナをアンタップする手段や呪文を踏み倒す手段を用意する必要はなく、単体で解決しています。
一見すると《ザルバ》や《ベラ》の上位互換ですが、文明と「呪文で勝つ」という点は見逃せないウィークポイント。
一応の使い道があるとはいえ現代デュエマで5マナが揃う4ターン目にブーストしかしないのはかなり苦しいプレイですから、利点は微々たるもの。
一方で、普通にブーストを撃っていれば揃うためマナドライブのタネとして機能させづらい自然文明であることの旨味はほとんどありません。フィニッシュ手段が呪文であることも「メタにひっかかりやすくなる」というデメリットの方が基本的には大きく、どう扱うかはやや難しいところです。
ほとんどない状況だとは思いますが、【火単“B-我”】や【火水クラッシュ“覇道”】に対しては3ターン目にポン置きしておくと《“必駆”蛮触礼亞》の強制バトルによって破壊され、2ブーストを稼げる小ネタもあったりします。覚えておいて損はないかも?
③《蒼神龍 ヴェール・バビロニア》
・山を掘る速度が一気に上がるため、着地後フィニッシュに辿り着きやすい。
・ハンデスを噛ませる必要があり、構築はやや縛られる。
・山札の減り方が変則的になるのでループインまでの手順は難化。
・役割は多いものの、妨害部分はフィニッシュで組む必要があるハンデスと役割のかぶる手札干渉。同じ役割のカードに枠を割くことになるので、手札以外への干渉手段が圧迫されがち。
個人的に最も気に入っているフィニッシュパーツ。全てのドローをルーティングに置換できる《バビロニア》と手札を捨てるたびにGRができる《ドッカンデイヤー》の能力の相性はまさに奇跡的です。
本来はリソースを稼ぐためのカードである《サザン・エー》や《天啓 CX-20》が、役割を潰さないまま追加のGR手段として活躍できますし、山札を回復させる手段があれば無限ループを形成できるため、他のコンボでは必須パーツとなる《スゴ腕プロジューサー》を排することも不可能ではありません。《プロジューサー》は単純に強力なカードなので基本的には候補に上がらないかと思われますが、極限まで多色を削りたい場合は選択肢に入ってくるでしょう。
難点としては、妨害手段としての強度はかなり低い点と、デッキのいくつかの枠をハンデスに費やさなければならない点が挙げられます。
環境的にハンデスが刺さりづらいようであれば、トリガーやその他のメタカードに割く枠が減ってしまう《バビロニア》はあまりよくないフィニッシュ手段になります。単体として見た場合のパワーはおそらく全フィニッシュ手段の中でも上位ですが、環境は選ぶ必要がありそうです。
《バビロニア》をコンボパーツとして活用する場合、GRの回し方やフィニッシュルートがかなり独特のものになりますので、よく練習してからの使用をオススメします。
④《ひみつのフィナーレ!》
・受けトリガーとしても十分活躍が見込め、ビート耐性が高い。
・「呪文が墓地に置かれた時」と「クリーチャーでも呪文でもないカードが墓地に置かれた」時の効果により、タイミング次第で無理筋を打開する可能性を秘めている。
・マナをアンタップする手段や《サイバー・I・チョイス》といった余分な1枠が必要。
先週からド流行りの一途を辿っているのがこの《ひみつのフィナーレ!》フィニッシュ型の《ドッカンデイヤー》。マナ基盤・受けトリガーと担う他の役割においても一級品のスペックがあり、擬似的な2種の踏み倒し能力により、普通の受けトリガーでは起こり得ない奇跡的なアクションが起こる可能性がある点が強みです。
フィニッシュに《サイバー・I・チョイス》を噛ませる必要がありますが、《I・チョイス》自身もまた2枚目以降の《ドッカンデイヤー》が見えない場合にデッドスペースとなりがちな手札の消化に貢献し、踏ませた場合にも《罪罰執行 ジョ喰ンマ》のような抱えておきやすいトリガーを射出するための手段として活用可能。汎用性が高いとまでは言えないものの、《ベラ》や《ザルバ》であれば何もしないところにある程度の役割を持たせられれば十分強力であるという見方もできます。
マナアンタップループの場合に使われるのは、《龍素記号Xf クローチェ・フオーコ》+無限ブースト手段か《ハリケーン・クロウラー/ブレイン・チャージャー》。これは後述する《機術士 ディール/「本日のラッキーナンバー!」》と共通ですが、なにせこちらは7マナも起こさなければならないので、不可能ではありませんが難易度高し。安定して勝利することを考えればあまり現実的とは言えないでしょう。
ただし、それぞれ墓地メタ、中継ぎとしての役割を持てるカード群ですので構築や環境次第では検討したいところです。
マナ基盤としての仕事も含め、カード単体の強さはかなりのもの、現在は受けトリガーの価値が高いためこちらの方が優先されやすいのではないか? というのが筆者の見立てです。
⑤《機術士 ディール/「本日のラッキーナンバー!」》
・とにかくカードが強い。
・基本的にマナアンタップループから使うしかないので《百発人形マグナム》形式のメタクリーチャーにかなり脆くなる。
・ループ手順はかなり複雑。そのうえ、証明したその場で勝つわけではなく、あくまで「相手は呪文を唱えられず、クリーチャーも召喚できない」状態になるだけなので確実性は最も低い。
最後に紹介するのは《「本日のラッキーナンバー!」》ループ型。
唱えたそばから呪文を回収しつつ、マナを起こして無限回《ナンバー》を唱えたあと、SAと化したGR軍団で一斉攻撃を仕掛けて勝負を決める形です。
墓地回収手段はGRに《回収 TE-10》を入れることで簡単に解決可能。
マナアンタップについては、ヨミジループに入ってしまえば任意のコスト8以下のクリーチャーの登場時能力は全て使い回せるため、極論《ボルバルザーク・エクス》なんかでも成立するわけですが、主流なのは先述の通り《クローチェフオーコ》+無限ブーストや《ハリケーン・クロウラー》。また、オーラ付きのGRに《キリュー・ジルヴェス》で被破壊時にマナに行く能力を付与し、無限破壊のストックを活用してマナに埋めてしまうループも考えられます。
いくつか候補は示したものの、どの手順も非常に複雑かつ難解。証明に時間もかかるため軽くオススメするのは難しいところです。実際「決まればほぼ勝ち」ではありますが、フィニッシュ強度も極端に高いとは言えません。無限ループせずに《回収》を絡めた2、3回の《ラッキーナンバー》から殴りかかる場面もおそらくそれなりにあるでしょうし、そのあたりの押し引きも含めて完璧に決めるのはなかなか難しいところではありそうです。
しかし、《「本日のラッキーナンバー!」》というカードに、それを押してでも採用する価値があることもまた事実。「我こそは!」という自信溢れる猛者にこそ、握る価値のあるデッキではないでしょうか。
今週のメタゲーム予想お知らせ
……と行きたいところですが、ここで一つお知らせがございます。
新型コロナウイルスの影響により、来週以降はCS開催数の激減が見込まれます。それに伴い、メタゲーム・ウォッチングのほうも一時的に更新を休止させていただく運びとなりました。書きたいという気持ちはあるんですけどねえ……しばらくはプールの追加もありませんし、そろそろ現在の環境で書くことを探すのも限界に近い、というのが実情ではあります。何より、母数が減れば数字を出す意味合いが大きく薄れますしね。
次回更新は現在のところ未定ではありますが、新スタートデッキ発売後の3月18日(水)に更新できれば嬉しいな、と言ったところ。ここはCS開催数の戻り方次第でしょうか……。あまりに少ないようでは見送るかもしれません。
昨年の9月から休載なく続けてきただけに悔しくもあり寂しくもあり。複雑な心持ちですが、今しばらくのお暇をいただくことといたします。もしかしたら適当な理由つけてこちらのブログの方に記事を寄稿させていただくかも、かもかも。その時はお手柔らかによろしくお願いしますね。
今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それではみなさま、良い週末を!