こんにちは、神結です。
いよいよ超CSですね。楽しみです。
さて、今回のキーワード能力解説は、S・トリガーの進化系である「S・トリガー・プラス」になります。
SPTってデカレンジャーっぽいな。
キーワード能力説明
- {STP} S・トリガー・プラス(この呪文を自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ唱えてもよい。それが相手のターンで、そのターン中に自分のシールドが2つ以上ブレイクされていれば、この呪文に{x+}能力を与える)
- 相手のクリーチャーを1体選び、破壊する。
{x+}このターン中に出た相手のクリーチャーをすべて破壊する。
S・トリガー・プラスもARevより登場した新能力です。
「トリガーとして使う際、相手のターンかつそのターン中にシールドが2つ以上ブレイクされていれば、追加効果を得る」というものです。ですので自分のターン中に《黒神龍ブライゼナーガ》などから使用しても追加効果はないですし、またトリガーした《ドレミ団の光魂Go!》の効果で《極智呪文「ゼンブレイン」》を撃っても、追加効果は得られません。
2つ以上ブレイクされる必要はありますが、基本的には受けトリガーとして使ったときに効果が乗るよ、と覚えて貰えばOKです。
しかしこの追加効果はかなり強力に設定されています。例に挙げた《死神XENARCH・ハンド》であれば、このターン中に出た相手のクリーチャーをすべて破壊。《極智呪文「ゼンブレイン」》も、水の6コスト以下の呪文を手札からタダ撃ち出来ます。
なお類似する能力として、「スーパー・S・トリガー」があります。
- スーパー・S・トリガー(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい。その時自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーにxB能力を与える)
- このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。その後、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。
xBこのクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト9以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。
こちらは条件が「シールド・トリガーとして使うとき、自分のシールドが1枚もなければ追加効果を得る」という形になっています。
この辺りの違いについては、後述しましょう。
「S・トリガー・プラス」の代表的なカード
まだ新しい能力なので「代表的なカード」というのもまだ浸透していないでしょうから、個人的にオススメのカードを挙げておきます。
- {STP} S・トリガー・プラス(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい。それが相手のターンで、そのターン中に自分のシールドが2つ以上ブレイクされていれば、このクリーチャーに{x+}能力を与える)
{x+}このクリーチャーが出た時、このターン、相手はクリーチャーで攻撃できない。- このクリーチャーが出た時、カードを2枚引いてもよい。そうしたら、自分の手札を1枚捨てる。
まずは《終止の時計 ザ・ミュート》。
ご存じ《終末の時計 ザ・クロック》のリメイク版といったカード性能になります。普通に使えばエマタイ持ちのクリーチャーですが、Sトリガープラスで相手が攻撃出来ない≒実質的なターンスキップを行えます。
トリガー以外で召喚したときもちゃんとリターンあること、自身の《流星のガイアッシュ・カイザー》の宣言タイミングを残してくれるなど、《終末の時計 ザ・クロック》との差別化も出来ています。
最近の環境だと《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》の存在が大きく(アポロの盾を割るタイミングの都合、このカードでは攻撃を止められない)目立った採用はありませんが、今後使われる可能性も高いでしょう。
ちなみにこれは推測になりますが、「マジック・アウトレイジMAX」ということもあって、当初は『大感謝祭 ビクトリーBEST』に収録予定のカードだったんじゃないでしょうか?
ただEXパックに入れるには汎用性が高すぎて、流通数とかの問題でカード単価が上がり過ぎてしまう懸念があったのかもしれません。だったら通常弾に入れちゃお、ってなったのかも? まぁアウトレイジはルールや常識に縛られないので、全然関係ない可能性もありますけどね。
- {STP} S・トリガー・プラス(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい。それが相手のターンで、そのターン中に自分のシールドが2つ以上ブレイクされていれば、このクリーチャーに{x+}能力を与える)
- 自分のクリーチャーが出た時、相手のクリーチャーを1体選んでタップする。
{x+}このクリーチャーが出た時、光の「ブロッカー」を持つ、進化ではないクリーチャーを1体、自分の手札から出してもよい。
続いて、《水雲の聖沌 5u170n》です。
こちらも普通に使えばコストとパワーが高い《予言者コロン》なんですが、Sトリガープラスによってなんと光のブロッカーを踏み倒せるトリガーに変わります。
ブロッカー踏み倒しトリガーと言えば、30を超えたじじいから最近デュエマを始めたホープまで、誰もが《ヘブンズ・ゲート》を思い浮かべることでしょうが、逆にそれ以外ありません。これはかなり意図的に作ってなかったんだと思います。
しかし遂に時代が進んだということで、あくまでプラスでの効果ではありますが遂に踏み倒しトリガーが登場しました。ドロマーカラーだとちょっと枠と相談になるでしょうが、青白で組むなら間違いなく組み込まれるでしょう。
またクリーチャーであることも大きく、ヘブンズゲート系のデッキに対しての常套手段である《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》を絡めたフィニッシュに対する回答にもなっています。
「S・トリガー・プラス」の目指すゲーム観とは?
さて、「S・トリガー・プラス」の話をするにあたって外せない話題は「スーパー・S・トリガー(SST)」でしょう。
極論を言えばこのSSTがデザイン的に成功していれば、この能力がなかったかもしれません。
もっともスーパー・S・トリガーは失敗した訳では無いんですよ。《撃髄医 スパイナー》、《堕呪 ギャプドゥ》、《爆殺!! 覇悪怒楽苦》、《SMAPON》……といったカードたちは、普通に使用されていましたし、なんなら今でも使われています。
ただその上で、思った通りには使われなかった、或いはもっと違うデザインで使って欲しかった……といった部分もあったのだと推測しています。
というのも先に挙げたカードたちを見て欲しいんですけど、別にSSTが強くて使われていたかというよりは、SSTは超上振れ要素で、純粋にSTとして充分強いから採用している、というものが多いです。
加えてSSTはケアされやすいという問題点もありました。要は2点+2点というような刻み方をすれば、SSTを起動出来る確率はガクンと落ちますね。
元々S・トリガーってギミック自体に「プレイヤー間の技量差を覆しうるもの」という性質もあると思うんですけど、ところがSSTは「上手い人にはあんまり刺さらなくて、ゲームに慣れてない人には強く使える」というものとなってしまっていて、これはあまり宜しくないような気がします。
そんなわけで「強いトリガーから強いことをしたい!」という夢を実現するのが、このプラスというわけですね。
プラスは、通常のトリガーとしての性能はやや抑え目のものが多いと感じています(これは現状であるので、このあとどうなるかはわかりませんが)。しかしその代わり、プラスをケアしようとすると、その難易度は格段に上がります。「手札を刈り尽くしてから1点ずつ刻む」といったような動きが出来るコントロールは話が別ですが、盾のトリガーと勝負するビートダウン系のデッキで、プラスをケアしようとすると、そもそもキルターンを大きく落としてしまうので、結構割り切るしかないケースが多いと思うんですよ。
また同時に、デュエマのこれまでの常識である「基本的には溜めてワンショットを狙った方が強い」というものを変えうる可能性もあります。
上記の《水雲の聖沌 5u170n》で言えば、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》をかけたターンにワンショットをするより、「1回刻んでおく」という動きがセオリーになってくるかもしれないですね。
そういう意味では「1点刻めるタイミングは常に意識しておく」というのは、今後さらにプラスが拡大していく中では重要になってくるかもしれませんね。楽しいというよりも、頭抱えることが増えそうです。トリガーのケア云々って、起こる頻度に対して難しいケースが多く、それが更に難しくなったな……というのが率直な感想です。
デッキを構築することを考えたときに、1点を踏ませて美味しいようなトリガー(例:《ドンドン火噴くナウ》)と同居できるようなデッキに仕上げると、より活かせるかもしれませんね。
現在の環境がトリガーがあまり強くない(TierGODのデッキが盾を殴らないので)という点もあって、現状ではまだそこまで広く使われてはいませんが、半年後はまた別な景色となっているでしょう。
まとめ
評価:7くらい(暫定)
S・トリガー・プラスのカードはしばらく出続けるでしょうし、これまで出てきたカードのパワーを見ても、かなり強力です。
評価ですが、今後の拡大影響範囲が広すぎて、現状まだなんとも言えません。これより下がることはないと思うんですが、ほどよく楽しめるラインがこの8~9くらいの間だと思っているので、不快が勝ってくるようになると、ここから数字が伸びるはず……。
というわけで、今回はここまで。
それでは次回の記事でお会いしましょう。
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