【デュエマ】キーワード能力解説 No.8 「キリフダッシュ」

切り札は自分だけ

こんにちは、神結です。

今回から十王篇のキーワード能力解説をしていきたいと思います。

最初はチーム切札の「キリフダッッシュ」です。

能力説明
切り札らしく？
まとめ
関連

能力説明

キリフダッシュ [fn06]（自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [fn06] 支払って召喚してもよい）

スピードアタッカー

T・ブレイカー

各ターン、このクリーチャーがはじめて攻撃する時、その攻撃の後、このクリーチャーをアンタップする。

多色ではない呪文の効果、または、多色ではないクリーチャーの能力によって、相手がクリーチャーを選ぶ時、このクリーチャーは選べない。

キリフダッシュは十王篇で登場した、チーム切札のキーワード能力です。例として《勝熱英雄モモキング》を出しておきます。このカード好き。

効果は「クリーチャーがシールドをブレイクしたあとに、キリフダッシュ用のマナコストを支払って召喚できる」というもの。要するに事前にクリーチャーを出しておいて、そのクリーチャーで攻め込む際に二の矢として使える、といった運用のカードになります。

要するに「ちゃんと攻めよう＝シールドをブレイクしようね」という感じのデザインですね。クリーチャー殴りも許されない、相当徹底したデザインですからね。

まぁ、火と自然のジョーカーズという主人公カードなんでかっこよく攻め込んで決めようというコンセプトだったのだと思います。

切り札らしく？

ところで「攻撃したときにクリーチャーが出てくる」というと、なんか聞き覚えがありませんか？

そう、このキリフダッシュって能力はどことな～～く革命チェンジに似てるんですよね。革命チェンジが強すぎたので、調整版である可能性は結構あるんじゃないかと思っています（一番近い能力はターボラッシュではあると思いますが）。

活躍度合いを革命チェンジと比較するのは流石に酷ですが（あれは過去最高レベルで強いため）、実際《勝熱英雄モモキング》はビートデッキの切り札としてまずまずの活躍をしましたし、《熊四駆ベアシガラ》とか普通に強いカードですからね。あとは【ラッカ鬼羅Star】には一時期《カダブランプー》が採用されていたりもしました。

とはいえ大活躍だったかと言うと、そこまででもなかった、というのが皆さんの抱いている感想でしょう。

要因としては幾つかあるとは思いますが、まず順当にこの能力「マナを支払っている」という部分でしょうか。

結局そのターンするアクションが、「メインフェイズか」「アタックフェイズか」になっているかの違いで、お得感自体はあまり感じられないんですよね。キリフダッシュのためにマナ残すって、別にメインで動ける訳では無いので。それこそ、ベアシガラくらいの強さはないと、積極的に運用しようとはならないんですよね。

また「アタックフェイズ」は明らかに不確定要素が多いです。少なくともシールドはブレイクしているので、トリガーとかで想定外の状況になることもあります。それこそ、《ゴースト・タッチ》でキリフダッシュ用のカード抜かれる場合もありますからね。もちろん「シールドを割り切った後に出てくるアタッカーは、トリガーがケア出来て強い」という点は、《龍装者バルチュリス》などでご存知だと思うので、一概にデメリットとは言えないんですが。

ただ《龍装者バルチュリス》の場合はメインで動けてその状況を作れるのに対し、キリフダッシュだとメインであまり大きな動きが出来ないことも多いのでその状況を「前のターン」に作っておかないといけません。つまり相手に一度ターンを返しているということもあり、除去などでプランがパーになる可能性も高いと言えます。

あとブロッカーに普通にブロックされてしまうと効果が起動出来ない、というシンプルな弱点もありました。

一方で、十王篇終盤には「キリフダRevo」というキリフダッシュと組み合わせた効果も出てきています。

これはキリフダッシュでこのカードを出すと追加効果を得られるというもので、この効果はかなり強めに設定されていました。

キリフダッシュ [fn08]（自分のクリーチャーの攻撃の終わりに、そのクリーチャーがその攻撃中にシールドをブレイクしていれば、このクリーチャーを [fn08]支払って召喚してもよい）

スピードアタッカー

W・ブレイカー

自分の手札にあるチーム切札すべてに「キリフダッシュ [fn02]」を与える。
キリフダReVo：このクリーチャーが「キリフダッシュ」能力によってバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から２枚をマナゾーンに置き、自分のマナゾーンから３枚まで手札に戻し、その後、自分のマナゾーンのカードをすべてアンタップする。

《勝熱百覇モモキングReVo》は前述した「メインであまり動けない」というデメリットを無視出来るほどの効果がてんこ盛りで、アタック中に多彩で強力な動きが可能でした。チーム切札のカードは全て2マナのキリフダッシュで出てくるようになるし、マナのアンタップと後続のキリフダッシュ確保を一人でこなしてしまいます。

普通にハイパワーカードで強いカードなんですけどね。このカードがもっと活躍していれば、キリフダッシュの印象ももっと違うものだったでしょう。実際、このカードを使った強力なデッキも考案されてはいました。

しかしこればかりは、時勢が悪かったというしかないでしょうか。

このカードが出たのは2021年の頭で、世間ではコロナが再び猛威を奮っていた頃です。CSは軒並み中止となってしまい、活躍出来たであろうモモキングReVoはその舞台を奪われてしまっていました。

しかしCSが再開出来るようになった頃は、王来篇も始まってしまっています。世間の関心は《聖魔連結王ドルファディロム》や《龍風混成ザーディクリカ》。さすがにこればかりはどうしょうもない。なんとも惜しいカードでしたね……。

時期が違えば、コロナ情勢がもっと良ければ、《勝熱百覇モモキングReVo》やキリフダッシュはもっと評価されていたのではないかと思っています。