【デュエマ】GP1stのお話【GP振り返りシリーズ】

こんにちは、神結です。



今回から複数回に分けて、過去のGPの振り返りをしていこうかなと思います。

そんな訳で、今回からしばらく過去のGPについて振り返ってみる記事をやってみようかなと思います。

今回は競技シーンのはじまりとも言えるGP1stについての話です。

GP1stの基本情報

開催日:2015年8月1日

会場:エスフォルタアリーナ八王子

本戦参加者:1114人

プロモ
TOP8:《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》
TOP64:《龍覇 イメン=ブーゴ》
参加賞:《古龍遺跡エウル=ブッカ》

デュエル・マスターズが競技化にも力を入れると明言するようになったのが2015年です。勿論これまでも全国大会という競技シーンはあったのですが、例えば革命編はドラフト向けにも調整されていたり、この年の秋以降には今ではお馴染みの「CSプロモ」が導入されることになりました。

そして競技化の象徴的なイベントとして、2015年8月1日にグランプリ(GP)が開催されました。ちなみに第1回の主催はフルコンプさんです。

直近の最新弾は革命編第1弾「燃える革命ドギラゴン」で、《轟く侵略 レッドゾーン》が《メガ・マナロック・ドラゴン》などが登場しています。

会場のエスフォルタアリーナ八王子は、後に工房祭を開催した場所でもありますね。この時は1000人以上を収容出来るということだったのですが、後にスペースが足りなくなったためか場所を変えることになります。ちなみにこの人数で予選数を8回戦設定、予選抜けを64名に設定したため、7-1でも予選を抜けられない人が3名ほど発生したと記憶しています。

上位プロモ及び参加賞プロモはこの時がありまして、優勝が当時一線級のデッキであった《「必勝」の頂 カイザー「刃鬼」》、予選抜けが《龍覇 イメン=ブーゴ》、参加賞が《古龍遺跡エウル=ブッカ》でした。

ちなみにこの年の春に流行っていた【緑単サソリスビート】は【天門】や【黒ヘルボ】に勝てないため既に廃れており、エウル=ブッカはもう使われないカードになってしまいました、というGPプロモあるあるも発生しています。ただしこの半年後くらい別な形のサソリスが流行したため、需要は生まれました。よかったよかった。



事前メタゲーム予想

当時は3月までに発売されていたドラゴンサーガのカードの研究過程の最中でした。それほどにドラグナーとドラグハート・フォートレスというのは強力で複雑なカードだったんですよね。

特に《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》や《邪帝遺跡 ボアロパゴス》といったカードは一度設置されると除去が難しく、対策としては如何に設置させないかがポイントでした。よってこのドラグナーの召喚を巡る駆け引きは複雑を極め、プレイの難易度が高い環境だったのです。

そんな中でこのGPを語る上に非常に重要となった殿堂発表が2015年6月15日より施行されており、【イメンループ】の主要パーツであった《鎧亜戦隊ディス・マジシャン》が殿堂入りしました。

またその翌週には革命編第1弾「燃える革命ドギラゴン」が発売され《メガ・マナロック・ドラゴン》が登場します。

当時の環境は単色デッキが多くマナロは刺さりづらかったのですが、【イメンループ】だけは例外だったんですよね。前述のマジシャンの殿堂と併せて「イメンは終わった」という認識がプレイヤーたちの間で共有され、環境から一時期姿を消します。

こうなると環境は【黒単ヘルボロフ】を中心に回ることになります。

他のデッキとしては【赤緑モルトNEXT】【天門】等がありここで3強と評されることもあったのですが、NEXTは安定感が欠け天門はそもそもがヘルボに不利であったため、正直なところヘルボが頭一つ抜けているような状況でした。

このままGPもその環境が維持されるのかと思われましたが(実際公式カバレージの事前予想にもこう書かれている)、ところが前週に開催されたチームCSで【イメンループ】を3面で使用したチームが優勝します。

当時はCS数が少なく、1回のCSの結果が環境に大きな影響を与えました。

【イメンループ】は元々安定感も高く、【黒単ヘルボロフ】とも互角の勝負(構築によっては五分以上を見込める)を出来るデッキです。マジシャンの殿堂は《鳴動するギガ・ホーン》の採用などで充分補うことが可能でした。

そういうわけで直前になって【イメンループ】が見直されたことによって、GPの環境予想は単にヘルボ中心とは言えなくなってきました。

当日の結果

優勝:垣根(イメンループ)
準優勝:市川(天門ループ)
3位:ぼうし(赤緑ギフトモルト)
4位:サブウエポン(ドロマーハンデス)

 

TOP64のデッキ分布はここに掲載されています。

主だったデッキについてコメントしていこうと思います。

イメンループ

今回の勝ち組。本戦出場数も最多でした。

デッキの性質上抜群の安定感があり、有象無象のデッキに対して有利だったのが予選を勝ち抜くには大きかったんですね。

またた有利対面である【天門】や【ビッグマナ】系統も環境に思ったより多く、直前に台頭したことによって【黒単ヘルボロフ】側に対策の時間を与えなかったのが大きかったように思います。

そして優勝したのはこのデッキを使用した垣根選手でした。

「GPはループが強い」と言われる所以の最初の例ですね。

 

黒単ヘルボロフ

予選抜けの人数で言えば3番目だったのですが、TOP16に誰も残らなかったのは多くのプレイヤーに意外な結果と受け止められました。

実際のところ要因は未だによくわかっていません。ブレイクダウンには《調和と繁栄の罠》に止められたとありますが、相性的に言えばこのエタトラを採用しているビッグマナにはむしろ有利な相手でした。

個人的にはイメンとの直接対決に思ったより勝てなかったのが要因だったと考えています。

特に当時のヘルボは対イメン用のカードを積んでいた訳ではなく、真っ正面から堂々とぶつかると《パクリオ》と《解体人形ジェニー》の妨害合戦となり、そうすると《トレジャー・マップ》や《飛散する斧 プロメテウス》といったカードを搭載しているイメン側の方が楽にゲームを作れるのは間違いないんですよね。

またヘルボ側は《極魔王殿 ウェルカム・ヘル》を出してからがゲームだったのに対して、イメンは《邪帝遺跡 ボアロパゴス》を出せばほぼほぼ勝ちというフォートレスの性質の差もありました。

この辺りの差を詰めるには、ちょっと時間が足りなかったのでしょう。

しかし翌週以降に開催されたCSでは、ヘルボは上位を独占し続ける勢いで勝ちまくり、「ヘルボはもしかして駄目なのか?」というプレイヤーの懸念はあっさり一蹴されました。

そしてここから本格的に「イメン-ヘルボ時代」が幕を開けることになります。

 

モルトNEXT

前者2つに比べてプレイの難易度が易しめであったこともあってか使用したプレイヤーが多く、予選抜けの人数もヘルボより多い2番目でした。

こちらはイメンとは逆で安定性には不安を抱えており、【赤単ガトリング】などの速攻にも弱いデッキですが、そこを逆に爆発力で補っての活躍となりました。

しかしながらこちらはビッグマナの《調和と繁栄の罠》+《龍素記号Sr スペルサイクリカ》の遅延からの《「修羅」の頂 VAN・ベートーベン》が重く、また別に黒ヘルボにも有利とは言えないため(イメンは結局五分だった)、結果的にTOP16までに全て食われることになりました。

ただしモルトNEXTというデッキは、今後のGPでも長く活躍していくことになります。

 

天門

3強の一角としての活躍が期待されていましたが、こちらは成績は思ったよりは伸びませんでした。

やはり要因としては、【イメンループ】の台頭が大きいでしょう。【黒単ヘルボロフ】だけでなく環境に不利なデッキが一つ増えてしまったことで、天門使いはかなり苦戦を強いられることになりました。

またいわゆる【天門ループ】の作成の過渡期であり、ループのリストも整備の途上だったんですよね。

それでも今大会では準優勝を達成しており、改めてループというデッキのを強さを知らしめることになります。

「イメン-ヘルボ」環境の中で天門が爆発力を発揮するには、《目的不明の作戦》の登場を待つことになります。

 

その他

その他【赤単ガトリング】や【ビッグマナ】系統がまずまずの結果を残しました。

【赤単ガトリング】は天門以外であれば上振れで勝つことが可能で、また【ビッグマナ】はイメンヘルボに不利だったものの《調和と繁栄の罠》のお陰で【モルトNEXT】には有利が取れています。

また上位には古来より活躍している【ドロマーハンデス】や、GP以降環境食い込んで来る【赤緑ギフトモルト】などが入賞しました。

まとめ

というわけでGP1stの振り返りでした。

ちなみにGP1stの私の成績ですが、5cを使って3-3でした。実は始めてのデュエマの大会参加だったのですが、結構楽しく一日を過ごせたましたね。この時は勝ちに執念を、っていうプレイヤーでもなかったんですよ。

ですがこの時読んだカバレージがキッカケで、カバレージを書くことに興味を持ちました。そういう意味では、私にとっても大きなキッカケとなる大会でしたね。

 

さて、この年はGPは年1回開催でしたが、以降は年2回開催となっていきます。

というわけで次回はGP2ndでお会いしましょう。