【デュエマ・十王篇コラム？】《聖板龍ジークシュトルツ》と十王篇。

いやぁ……難しい話だ。

聖板龍ジークシュトルツ
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聖板龍ジークシュトルツ

というわけでこんにちは、神結です。

ちょくちょくSRのカードを紹介していこうと思いますが……とりあえずこれから。

ブロッカー

W・ブレイカー

相手のシールドゾーンにある表向きのカードの能力を無視する。

相手は、自身のシールドゾーンにある表向きのカードを手札に加える時、その「S・トリガー」を使えない。
アバレチェーン：自分のクリーチャーが攻撃する時、それがこのターン最初の攻撃なら、相手のクリーチャーを１体選び、表向きのまま、新しいシールドとして持ち主のシールドゾーンに置く。

カッコいいんだよな。名前もイラストも種族も。背景ストーリー的にも、十王篇の中ボスの1人ですからね。ちなみにバーサーカーさんはDS世界ではドラゴンに擬態することで生き延びたという過去？があります。

さて、問題はそういう話ではなくて、能力的なものなんですけども。

まぁ……残念なことに……私のこれまでに培ってきたデュエマの知識が強くないことを告げているんですよね。

ただその前に、十王篇が取り組んでいたことについて書いておかないとフェアではないと思うので、（あくまで私の考えですが）その点について話していくべきでしょう。

これはあくまで結果と推測によるものなのですが、十王篇って過去の反省をブラッシュアップして作られた形跡があると思っているんですよ。

というのもまぁ、十王篇って客観的に見て「デフレ弾」じゃないですか。近年のデュエマってインフレしたあとにに殿堂とメタカードでデフレさせることでゲームバランスを保っている節があります。

遡ってみると新DMとかでしょうか。

新種族登場と併せて、一旦はその種族にカードが揃うまでは《異端流しオニカマス》や《洗脳センノー》といったカードで環境の進行を押しとどめて、翌年以降は地道に仕込んでいた種族を活躍させるというプランニングだったと思いますし、実際に結構上手くいきました。

ただ《異端流しオニカマス》がちょっと強すぎた……というのはあったかもしれませんが。そのため、十王で登場した《U・S・A・BRELLA》などは、除去耐性に関しては流石に控えめです。

そんな訳で十王篇もそんな流れを汲むことにはなる訳ですが、しかしそこには新DM期の課題として残った部分があります。

というのもデフレに際して付きまとう「新カードを使ってくれない問題」が発生するわけです。新DM第1弾「ジョーカーズ参上」ですが、それこそ《異端流しオニカマス》が印象的ですけど、活躍するまでに時間の掛かってしまったカードや、活躍出来なかったカードも多かった訳ですよ。《ジョルジュ・バタイユ》とかは最終的には活躍しましたが、《大迷宮亀ワンダー・タートル》とかは残念ながら……。

でもいつの時代でもそうですが、活躍するカードって実はほんの一握り。でもせっかく考えたのだから、プレイ体験はして欲しい。実際触ってみると面白いカードもいっぱいあるから、まず触って欲しい。であれば、別に環境で活躍しなくても印象には残るし、遊びでは使ってくれるかもしれません。また、長期的に活躍はしなくても、一瞬でもデッキに入ってくれれば、それもそれもそれでありかもしれません。

……というわけで切り替え期にあたる十王篇はある程度のデフレを前提とした上で、カードも使って貰うというテーマがあった、と勝手に推測しています。

その課題を解決するために、幾つかの伏線があります。

まず1つは、合計10のテーマを用意するという十王篇のメインコンセプトそのものです。これならばデッキを組みやすくもなるし、好みのコンセプトも見付けてもらいやすい。カードを触るキッカケとしては大切でしょう。

そしてもう1つは、サブフォーマットの充実です。当時は「殿堂」という現在のアドバンスに近いものがメインフォーマットとしてありましたが、双極篇から「2ブロック」を導入し、実際2ブロックのCSなども増えつつありました。

また、もう1つのフォーマットとして「シールド戦」の推進が超天篇より始まりました。GRギミックとシールド戦の相性が最悪なのは少し考えれば誰もが理解出来ると思うのですが、十王篇に照準を合わせているなら、前年からテストリリースしているのも納得と言えます。

メインはメインでメタカードも多少配るからそちらも楽しんでもらう一方で、じゃあこれを期にシールド戦や2ブロックをより楽しんでもらいましょう、と。評判が死ぬほど悪いWドッキングパックなんかも、2ブロックのためのパックと見るならそこまで悪いものでもないかもしれません。

僕がキーワード能力解説で書いてきたものをよく読んでいらっしゃる方だとわかるかもしれませんが、実際シールド戦なんかだと活躍出来る能力って結構多かったし、強かったんですよ。特にアバレチェーンとか。《増刀の鎖シノブ》や《傾国美女ファムファタァル》とか、もう面構えが違うし。

だからそういう意味では、十王篇は現代デュエマの大きな転換期になっていたかもしれないんです。パラレルワールドでは、そうなっているのかもしれません。

いやぁ……なんでやねん。

コロナってなんだよマジで……。

結果として十王篇は想定していた通りにはならず、そもそも十王篇おろか世界レベルで想定外が発生し、計画が花開く筈だった年は、実質的には空白の一年のような形になってしまいました。公式側も方向転換してレギュレーションを「オリジナル」「アドバンス」へと分類していきます。いや……やるせないですよね……。

話を戻しましょう。