こんにちは、神結です。
十王篇シリーズですが、今回はちょっと番外編です。最近、十王篇のカードたちが可愛くて仕方ない。
目次
結晶龍 プロタゴニスト
今回紹介するSRカードは美孔麗王国の監視龍である《結晶龍 プロタゴニスト》になります。
監視龍というのは十王篇の背景ストーリー的には大事な要素なんですが、そこはまぁおいおい。能力はこんな感じ。
- 相手がクリーチャーを選ぶ時、自分の他のクリーチャーがバトルゾーンにあれば、このクリーチャーは選べない。
- 自分のターン中、1枚目のカードを引く時、かわりに自分の手札をシャッフルして山札の下に置き、その後、その手札の枚数より1枚多くカードを引く。
- 自分の「ビビッドロー」能力のコストを最大2少なくする。ただし、コストは0以下にはならない。
こちら、十王篇第4弾「百王×邪王 鬼レヴォリューション!!!」に収録されたカードです。たぶん鳴き声は「プ~~~ロプロプロ~~~」。
まずイラストめちゃめちゃ好き。担当されたboyakingさんは、私も大好き《「祝」の頂 ウェディング》とか《灼熱連鎖 テスタ・ロッサ》とかも手掛けていらっしゃいます。
あと種族がスピリット・クォーツ・ドラゴン。《永刻のクイーン・メイデン》や《永遠のジャック・ヴァルディ》が好きな人間としては、この種族もそそられます。
火と水のドラゴンということで、たぶん何割かは《芸魔王将 カクメイジン》です。それでいうと、《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》になれるのは嬉しいポイント。
ビビッドローの革命児「プロタゴニスト」
で、能力の詳細について詰めていくと、このカードは結論から言えば決して強いカードとは言えない……かな。
ただこのカードって、そういうことじゃないんですよね。このカードの真価は、そこではない。
このカードは、強弱とは別に「使ってみたい」と思わせるような魅力があるんですよ。
というのもこのカード、毎ターンのドローがなんと《ニンプウ・タイフーン》になります。
さっきまで頭を捻って考えていた手札キープとか、そういうのはもう海の向こうに投げ捨てました。もう毎ターン、手札総入れ替えです。
会社でやったら朝令暮改のオンパレード、午前に作った書類はどっかに行って、午後はパン工場で勤務。毎日が内閣総辞職で、1階から2階に目薬。
この世界の我々が果たしてマトモに生きていけるかは謎ですが、少なくとも四次元人が見ていたら抱腹絶倒モノなんでしょう。
……ということは、イコールで我々もこのカードを楽しめるということになります。なるよね、なるよな。
まぁデュエル・マスターズプレイヤーに留まらず、多くのTCGプレイヤーが再現性を全力に追求している中で、そうした原則を無視したカードは面白いんですよね。
もちろんデザインの意図としては、毎ターンのドロー枚数自体を増やすことでビビッドローの成功率を上げる、というものがあります。
ビビッドロー:自分のターン中(攻撃フェイズの前)、ドローした時に見せびらせばコストを軽減して(一部例外あり)使えるという美孔麗王国の固有能力。
またビビッドローのコストを軽減する能力も持っており、これによって1ターン内に複数のビビッドロー持ちのカードを使うことが可能になっています。
そしてこれこそが、これまでビビッドローが持っていたなんとなくパっとしない感に一石を投じたものになっています。
《結晶龍 プロタゴニスト》以前のビビッドローデッキと言えば、《ブレイン・ストーム》や《ロスト・ウォーターゲイト》でデッキトップを固定しながら《「祝え!この物語の終幕を!」》や《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》を繰り出して戦う、というデッキでした。
これ自体は狙いやすく再現性も高いんですが、どうしても単体のクリーチャーで押し切る必要があり、横に展開が伸びません。このため、ちょっと弱いバイクみたいな感じになってしまいがちです。
しかし《結晶龍 プロタゴニスト》は、これまでのビビッドローとは真逆の思想のカードになっています。
再現性は大きく落としますが、ビビッドロー持ちのカードでデッキを構成することによってトータルのビビッドローの成功率を上げて、複数のビビッドロー持ちのカードを展開して押し切る、というような戦い方を目指せるようになりました。
例えば3ターン目までにルーターとドロソで手札を増やして、4ターン目に《結晶龍 プロタゴニスト》を召喚。
ターン開始時に《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》や《傾国美女 ファムファタァル》を引き込んで複数のビビッドローを並べてワンショットを狙う……といった感じです。
そういう意味で、《結晶龍 プロタゴニスト》にはビビッドローデッキに大きな革命をもたらしたカードだと思っています。
結晶龍・遠慮の塊・ドラゴン
しかし問題は、このカードのそれぞれのテキストがちょっとずつ遠慮してしまっているが故に、活躍の機会に恵まれなかった、というのが私の持論です。
いや、どれもちょっとずつ惜しいんだよな。以下に、ちょっと足りない要素を挙げていきます。
①即時効果がない
俗にいうcipと呼ばれる出た時効果ですね。これが何もない。1ドローでも付いてたら違うんだけどな。
せめてブロッカーは欲しかったかな~~~。
とはいえ、まぁこれはしょうがないのかな。
私が小学生の頃に図書室で読んでた『できるできないのひみつ』にも「耐性持ちのシステムクリーチャーにcipまで付けようなんて、そんなのできっこないっす」って書いてあったもん。
②コストが絶妙に重い
ただそうなると、今度はコスト4という数字がちょっと重たいんだよな。
「めっちゃ重い! この役立たず!!」というわけでは全然ないんだけど、本当にちょっとだけ重い。3だと嬉しかったんだけどな。でもそれはちょっと強すぎる気がするんだよな。ままならないよな。
一応ビビッドローには《「時空さえも突き抜けろ!」》があるので3ターン目んだけど、このカードの特性上手札をあんまり消費したくないのであんまり嬉しくはない。SA付与も要らないし。
③思ったより耐性を発揮するタイミングがない
カードの性質上、5ターン目開始時には手札が多い方がいいので、3ターン目ってドロソ撃ちたいんですよね。
そうなると4ターン目にキリト状態で場にいることになるんだけど、耐性が「自分のクリーチャーが他にいること」を条件としているので、まぁまぁ発揮しないという。
演劇モチーフ、プロタゴニストという名前、そう考えるとこういう耐性のテキストになるのは面白いとは思うんですけど、まぁ、でもさ、そういうことじゃないんだよな。
④ドロー置換効果がなんか強制
脚本のないドラマに夢見すぎてる。
⑤そもそもビビッドロー持ちのカードが少ねえ!
計28枚しかないです。
うち、アタッカーとして実運用に耐えそうなのは《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》に《絶対悪役 ヴィランヒヰル》、《傾国美女 ファムファタァル》などに限られてきます。
まぁ、《傾国美女 ファムファタァル》が本当に国を傾けるレベルでイカレてるカードなので、彼女さえくっつけばなんとかなるみたいな部分はあるんですが、デッキの選択肢が少ないというのはどうしてもね……。《驚言廻し コミックリリヰフ》? そんなドルボランに割ける枠なんて無いよ。
いやー、惜しいんですよ。実に。
めちゃめちゃ好きなカードだし、コロコロオンラインかなんかで公開されたときは「なんかすげー久々に使いたいカードきた!!!!」って興奮したんだよな。
でもどうしても使いたかったんだよな
元々使いたかったカードであり、加えて記事を書いたことで利点や弱点を言語化でき、更に愛着も湧いてしまったので使いたくなりました。
しかも火・水のカードって新世代でドンドン強いカード出てきてるじゃないですか。なんかデッキになりそうじゃない?
……というわけで、組んで遊んでました。リストはこんな感じ。
オンリーワンのカードってデッキの組みようがあって楽しいよな。
4ターン目までになんとしても《結晶龍 プロタゴニスト》を引き込み、5ターン目にビビッドローバラ撒き+《龍装者 バルチュリス》とかで倒す、という感じです。《音卿の精霊龍 ラフルル・ラブ》まで絡むと大抵のトリガー無視して貫通します。フィニッシュ精度は結構自信ありです。
《メテヲシャワァ・ヲヲロラシアタァ》自体は結構凄いこと書いてあるので、1回使ってみて欲しいんですよね。相手の楯にいる《終止の時計 ザ・ミュート》とかいてもニコニコ出来ますよ。
ちなみに《結晶龍 プロタゴニスト》を引き込めなかった場合は、腕を組みながら相手が何かしらのカードを踏み倒してくるのを待って、下にある9枚のカードで戦います。それでいいのかな。まぁいいか。
……みたいな感じで遊んでてせっかくだしCSにも持っていきたかったんですけど、練習中に当たり前に《ア:エヌ:マクア》→《アビスベル=覇=ロード》で自慢の《結晶龍 プロタゴニスト》がボコボコにされ、蹂躙されました。おかしい。いや、おかしくはないか。
《ボン・キゴマイム》→《結晶龍 プロタゴニスト》は動き的には相性良さそうに見えるけど、結局手札減らしてるから強くないんだよな。現代だったら《結晶龍 プロタゴニスト》にジャストダイバー付いてコストが5とかだったかも?
というわけで環境的に明らかに勝てないのがいるのでそこは断念して、自分の動きを強くする方向にシフトしました。《夜露死苦 キャロル》のお陰でルーターがシンプルな手札補充になるし、要らなくなったあとは勝手にデッキ下に帰っていくのもいいよな。
まとめ
以上、《結晶龍 プロタゴニスト》特集でした。
いやー、いいカードなんだよな。楽しいし。使いたくなるし。究極的に言えば、強くなくとも楽しければカードとしては成功なんですよね。
それでいうと十王篇、ぶっちゃけ強くないカードも多いけど挑戦的なカードも多いんですよね。たぶん全体的にデフレってるから、特徴は出しやすかったんだと思います。《樹食の超人》とか《天幕船 ドンデンブタイ》とかも、それで言えば尖ってるカードだしね。
だからデュエパとか作ってると、結構十王篇からカードを引っ張ってくることもあります。
と、今回はここまで。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
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