yk800の新・隔週! メタゲーム・ウォッチング 号外【23.07.07】

 どうも、レッドことyk800です。

 新体制としてスタートした隔週連載にも体がだんだん慣れてきた頃……だったのですが、今週は運営さんサイドからのご要望にお応えしての変則的な更新と相成りました。

 内容としては定例の更新内容よりもやや薄め。速報性重視でお伝えしたいと思います。それでは本編へどうぞ!



結果総まとめ

先週(2023/6/26〜7/2)のCS結果は以下の通り。

(※データはDMPランキングに掲載されている公認CSの運営Twitter等を元に独自に集計したものとなっております。詳細な大会結果を確認できなかったCSについては集計の対象となっていないこと、その他抜け・漏れがある可能性がありますことをご了承ください)

 全てを貫く最強の矛が、環境首位を奪取する大番狂わせ!

 【サガループ】を玉座から追い落とすNo.2は【赤単我我我】か【アナカラージャオウガ】かと目されていたところに、突如として大活躍を見せつけた【赤緑アポロヌス】。

 そもそも環境への通りがいいのは前提ですが、何よりも大きな要因としては「きちんと【サガループ】に勝ちに行ける」デッキが増えたことが挙げられるでしょう。

 例えば【アナカラージャオウガ】。

 直近のメタゲームでは《キャディ・ビートル》に割いていた3枠を《若き大長老 アプル》へと差し替えてガッツリと墓地メタに寄せた構築が新環境のテンプレートになりつつありましたが、この構成は墓地コンボに強くなった分ビートダウンへの耐性が犠牲となっています。

 《♾️龍 ゲンムエンペラー》などのサブフィニッシャーも基本的に【赤緑アポロヌス】のレンジ感には関係がないため、最近の【アナカラージャオウガ】の構築傾向はそのまま【赤緑アポロヌス】にとっての大きな追い風でした。

 受け札として採用される《終止の時計 ザ・ミュート》が【赤単我我我】には有効に機能する反面、【赤緑アポロヌス】には全く通らないのもこのデッキが優れていたポイントでしょう。

 同じく新環境での活躍が目立った【ラッカ「正義星帝」】についても、《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》やそこと相性に優れた《蒼狼の大王 イザナギテラス》に枠を割いた分、同じく水文明単色で色が被ってしまう《終末の時計 ザ・クロック》は減量傾向。

 埋まっていなければ即敗北に繋がるトリガーの枚数が減っているうえ、《「正義星帝」<鬼羅.Star>》から《終末の時計 ザ・クロック》を踏み倒すセットプレーも発生しにくくなっているため、ビートダウンへのガードは明確に低下しています。

 同じように《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》を採用するために受け札や《サイバー・ブレイン》のようなトリガー付きのドローソースを削ったデッキは、軒並み【アポロヌス】をはじめとするビートダウンデッキに対して付け入る隙を生み出すこととなりました。

 唯一苦手とする受けに特化したデッキについては、いくら対抗手段を得たとはいえ【サガループ】に対して明確に「有利」と言えるほどではないこと、受け崩しを得意とする【ラッカ「正義星帝」】や【青魔導具】が環境に一定数存在していることなどから限定的な活躍に留まっています。

 防御力に秀でたデッキでは【5cザーディクリカ】はかなり活躍していますが、トリガー頼りの防御はうっかり貫通してしまうことも多々あるため、「抑止力」として機能するほどではありませんでした。

 【赤単我我我】とのビートダウンミラーについては、現在主流な後ろ寄せの構築に限れば3ターンキルの再現率に優れる【赤緑アポロヌス】の方がやや有利。

 肝心要の対【サガループ】においても、相手が《「迷いはない。俺の成すことは決まった」》を有効トリガーにするべく捨てた《絶望神サガ》を山札に返してから走り出せば、相手に《エマージェンシー・タイフーン》+《「迷いはない。俺の成すことは決まった」》のダブルトリガーに加えてさらに2枚目の《絶望神サガ》を要求できます。

 一応《ドアノッカ=ノアドッカ》2枚トリガーで止まらなくもないですが、踏んだところで相手は0マナスタート。追加の打点かもう1枚の《パーリ騎士の心絵》を用意すればほとんど勝ちの盤面に持ち込めるので、分は悪くありません。明確に有利かと言われれば難しいところですが、キルターンを考えれば決して不利ではないでしょう。

 簡単にまとめると、

①なまじ簡単に【サガループ】を対策できるようになったために、多くのデッキが墓地コンボへのガードを上げてビートダウンへの意識を落としていた

②受けデッキは、【サガループ】はもちろん様々な手段で受けを貫通してくる「サガメタ」デッキにもやや分が悪く、立ち位置があまり良くなかった

③以上の要因から先週はビートダウンの通りが非常に良くなったタイミングで、中でもビートダウン同型で速度勝ちが狙いやすく、《終止の時計 ザ・ミュート》や《ドアノッカ=ノアドッカ》などの新世代トリガーの影響を受けづらい【赤緑アポロヌス】が勝ちやすいメタゲームとなっていた

 と、筆者は考察しました。

 【赤緑アポロヌス】が強いデッキであることは間違いありませんが、今回の躍進はあくまでメタゲームの流動の中のいちムーブメントでしかないと現時点では考えています。それなりの期間メタゲームに居座っていることもあって、対策自体はある程度確立されていることがその大きな要因です。

 実例を挙げれば、【アポロヌス】の活躍を見て《B.F.F. モーメント》や《魔王の傲慢》を採用した【アナカラージャオウガ】、《マーチングバトン ダイダイ》を採用した【緑単オービーメイカー】や【赤緑“逆悪襲”】の入賞もすでに確認されていたり。

 《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》のリリースで動き出した【サガループ】を取り巻く勢力図。果たして次に頭角を表すのはどのデッキとなるのでしょうか。



メタゲーム予報

 上位層の動向も気になるところですが、中堅層に目を向けると先週活躍が目立ったのは【黒赤邪王門】。

 《百鬼の邪王門》や《一王二命三眼槍》の枚数から「ビートダウンに勝てるビートダウン」としての印象が強いデッキですが、先週は防御ギミックはそのままに《謀遠 テレスコ=テレス》や《フットレス=トレース》のようなリソースゲームに長けたアビスを採用しつつ、《悪縁 ガクブッチ=リッチーモア》のシビルカウントで全ハンデスを決めて勝負を決するミッドレンジに寄せた構築の【黒赤邪王門】が複数件入賞を果たしていました。

 《謀遠 テレスコ=テレス》は登場後にターンを回しただけで最低1ハンデスと1ドローは確定し、残り続ければ延々とアドバンテージを稼ぎ続けてくれるため長期戦でのリソース源としては最上級のスペック。【アナカラージウォッチ】にも採用例が確認されており、先週密かに活躍を見せたカードです。

 【黒赤邪王門】のように《百鬼の邪王門》を採用できるデッキは分かりやすく【赤緑アポロヌス】を受けに行けるため有力候補。最近は活躍が少し控えめなクローシス型の【サガループ】にとっては久しぶりに来た活躍のチャンスかもしれません。

 また、《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》と《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》で【サガループ】に強烈に干渉しつつも、ビートダウンをガッチリ受け止められる防御力を有した【ヘブンズ・ゲート】や【青白ライオネル.Star】、【ギャラクシールド】などの青白系デッキも個人的には注目度高め。《♪なぜ離れ どこへ行くのか 君は今》が生み出す隙をしっかりとカバーできるシールドの強さは好印象です。

 これらのデッキはいずれも「【サガループ】をメタカードで妨害しつつ、ビートダウンに対してデッキ構造で優位を取れる」デッキたち。今週注目度が上がったビートダウンに勝ちたいのであれば、有力な選択肢となるでしょう。

 順当に行けばビートダウンがスタート地点に立つであろう今週のメタゲーム。

 【青魔導具】は立ち位置が悪くなり、【アナカラージャオウガ】は受け札やメタの傾向をビート対策に振り直し、防御的なデッキが増加。

 そうするとガードが甘くなった【サガループ】が解き放たれ……といった展開が現時点で想像できるメタゲームの流れです。【サガループ】メタが【サガループ】抑止として機能しはじめ、ようやくいつもの3すくみ環境が戻ってきました。

 このような環境は「どこまで環境の意識を進めるか」が焦点となります。

 【アポロヌス】を使うのか、【アポロヌス】に勝てるデッキを使うのか、そこを喰う「受け崩し」デッキを使うのか。あるいは、全て意に介さず最強のデッキを使い続けるのか。他のプレイヤーがどのように考え、どのようなデッキを持ち込んでくるかが重要な環境です。

 1枚の墓地リセット呪文が開けた風穴によって、いよいよ回り始めたメタゲーム。この流れができるかぎり長く続くことを何よりも期待しています。

 今回のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それでは皆さま、良い週末を!


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