どうも、レッドことyk800です。
いよいよ新弾発売直前!
実力未知数の新能力、キリフダReVoを引っ提げ登場した《勝熱百覇 モモキングReVo》、驚異の6マナExターンにSA3打点までついてくる新時代のフィニッシャー《鬼ヶ王魔 エンド・ジャオウガ》。
鳴り物入りで登場した主役級キングマスター2種の他にも、ついにデュエマにも登場した手札誘発防御札・《一王二命三眼槍》や、盤面に出す必要はあるもののクラッチ能力でとんでもないリセットをかませる《月に彷徨うアビス》。
・ムゲンクライム2というかなり軽い条件でコスト3以下のクリーチャーすべてにアクセスできる柔軟性の鬼、《ジョイダム垓》
・攻撃的にも防御的にも使える新感覚の手札誘発火力である《アンヤク夜叉》
・相手依存でこのカードを軸にデッキを組むのはあまりにも不安定なものの、ゆるゆるの条件で見た目以上に気軽にブーストしやがる《聖夜妖精メリリス》
・過去に例のないメタ能力ながら、Jチェンジやギャラクシールドに対して強烈に作用することだけは確か。お前はクリーチャーにかかっているのかプレイヤーにかかっているのかどっちなんだい《バリバリ・ケドケド》
などなど、注目したいカードはたくさん。シンプルにぶっ壊れたスペックのカードは多くないように見えますが、可能性を感じるカード・独自性が強く未来を感じるカードが数多く収録された弾となっています。
新パック発売と同時に殿堂も施行されるため、長かった【ドラグナー】環境もついに先週がラスト。様々な側面で大きな区切りとなる12月第3週、メタゲーム・ウォッチング、スタートです!
先週の結果総まとめ
まずは先週(20.12.11〜20.12.13)行われたCSの結果を見ていきましょう。
(※元となった大会結果は田園補完計画さんからお借りしています。また、情報の抜け・漏れがある可能性がございますことをご了承ください)
【ドラグナー】、有終の美!
《ヘブンズ・フォース》の殿堂を控え、自然絡みの新型以外はほとんど使い納めとなった【ドラグナー】。特に活躍が目立ったのは初期の構築に近い《デッドマン=ザ=オリジン》と《最終龍覇 グレンモルト》の併用型と、《ブレイン・ストーム》を起点に据えた形のドラグナー。
研究が進むことにより【ラッカ(デッドマン)型】と【ハムカツ型】へ先鋭化・分化された経緯のある【ドラグナー】ですが、その両者の元祖ともいえる構築が《デッドマン》と《最終龍覇 グレンモルト》の併用型。
初期型との大きな違いとしては、今回の併用型には多くの構築で《ニコル・ボーラス》や《光神龍スペル・デル・フィン》が多投されており、「【ハムカツ型ドラグナー】《ハムカツマン蒼》抜き」といった趣の仕上がりになっています。
一方で、追加の初動には元々【ラッカ型ドラグナー】で初動として多く採用されていた《龍世界 〜龍の降臨する地〜》が特に多く選ばれているなど、その実態はまさにハイブリッド。環境の途中で道を分かたった2つのデッキが退場間際に合流して最初の形に戻る、なかなか感慨深い結果となりました。
他のデッキも順当にデッキパワーの高いものがほどよいバランスで入賞しつづけており、現環境の円熟度合いを伺わせます。なんだかんだで閣ループの裁定変更を受けたあとの環境はバランスが良く、いち観測者として面白いものだったので、短い期間で終わってしまうのは少し寂しい気もしてきますね。
上位デッキの中で殿堂改定の煽りを受けて母数の大幅減が見込まれるのは、【ドラグナー】、【ギャラクシールド】、【カリヤドネ】。特に10月〜11月期の環境で不動のTier1として存在感を示した彼らが退場となります。
殿堂改定に新プール追加と、先生だけでなくDMPまで忙しない師走なかば。全国大会もこのプールで開催されるということで、唯一の指標となる初週のCS結果には当然ながら注目が集まります。果たしてどのような結果が見られるのでしょうか?
HOT DECK
【卍 デ・スザーク 卍】
【卍 デ・スザーク 卍】くん、まさかの3件入賞。
長らく沈黙を続けていた【デ・スザーク】ですが、ここに来てにわかに入賞報告を出しはじめました。
なにぶん急なことだったので筆者も理解しきれていない部分が多いにあるのですが……今回は活躍のキモを考えていきたいと思います。
①最速3ターンで盤面に干渉しながら出る《デジルムカデ》は間に合う
先週は「だいたい5ターン目にしか出ない、盤面にも干渉できない《デジルムカデ》は環境に間に合ってない」という話をしたんですが、これって逆に言えば3ターン目か4ターン目に《デジルムカデ》が出るとまあまあ間に合うってことなんですよね。
しかも《卍 デ・スザーク 卍》は登場時に相手のクリーチャーを破壊します。
開門の礎となったクリーチャーの登場時能力も使えます。
なるほど……蓋としては非常に強そうです。
クリーチャー以外への干渉手段のなさも弱点のひとつであった【デ・スザーク】ですが、幸いなことに裁定変更の影響で《バトライ閣》を2ターン目〜3ターン目に設置してくるデッキは数を大きく減らしています。
メタビートの主流も5ターン目にフィニッシュを狙う【火光ヴァイカー】に移行しており、環境全体の仕掛け速度が大きく低下しているのが現環境の特徴です。
②環境で主流なメタが通りづらい
《洗脳センノー》? 《U・S・A・BRELLA》? 「コスト8」のクリーチャーを「召喚」する《デ・スザーク》には、どちらも効果はありません。
《奇石 ミクセル》にも《堕魔 ドゥシーザ》で対処可能。
呪文メタは言うまでもなく全く影響なし。
墓地メタが苦しい場面はありますが、《堕魔 グリギャン》や《堕魔 ヴォガイガ》を起点に開門すれば避けられないわけではありません。
《ジョー星》は《ヴォガイガ》の回収だけ引っかかっちゃう。
総じて、今「売れ線」のメタカード全般に対して比較的強く出られるのが魅力的です。
③《追憶人形ラビリピト》という大型ハンデス
ここまでは《デ・スザーク》というカードの強さを軸に話しましたが、盤面にしか干渉できないこのカードだけでは、コンボデッキやコントロールデッキに対して無力。彼らに対しての出力を担保しているのが《追憶人形ラビリピト》です。
【オカルトアンダケイン】でも多用されるカードであり、あちらと同じような盤面+ハンドの同時制圧の威力は言わずもがな。
【カリヤドネ】などのトップ1枚からコンボインされてしまうタイプのデッキには少し効き目が薄いものの、【ナウオアネバー】などの速度が遅く要求枚数の多いコンボデッキであれば一発で機能停止に追い込めます。
対コンボデッキやコントロールデッキは、全力で山札を掘り進めて4ターン目に《追憶人形ラビリピト》+《卍月 ガ・リュザーク 卍》の形を作るのが理想となるでしょう。
デッキ全体としても、最終的には《堕魔 ヴォーミラ》下で《堕魔 ドゥポイズ》を使い回し、毎ターン《ラビリピト》+《ガ・リュザーク》を決めながら1点ずつ盾を削っていくのが終着点となります。
やっていることとしては【オカルトアンダケイン】に近いのですが、あちらのようなドブンや絶対安全なフィニッシュがないかわりに、安定感とメタ耐性で上回るのが筆者の感じた【卍 デ・スザーク 卍】の強みです。
【オカルトアンダケイン】、《洗脳センノー》か《U・S・A・BRELLA》立てられると基本的に零龍卍誕しないと返せなくなるんですよね。
殿堂後最有力デッキの一つである【光火ヴァイカー】はこれらのカードを多用してきます。復活の儀達成前にこのあたりを立てられて《DROROOON・バックラスター》によるボードコントロールに入られると非常に厳しくなりますので、そう考えるとこちらの方が次期環境にはマッチしているのかもしれません。
防御の薄さがやや気になる3〜4ターン仕掛けの高速ビートダウンデッキに対しても、火文明を加えて《百鬼の邪王門》を採用することにより解決を図る構築が見られました。不純物が増えることで高速開門がやや難しくなるのを、受け性能でカバーする形ですね。
黒単色型は《邪王門》こそ採用できませんが、S・トリガーを持った《堕魔 ドゥグラス》が標準装備に戻ることで最低限の備えが用意されていました。殴るデッキが多い現環境特有のカードチョイスであるように感じます。
極めて苦手な相手であった【カリヤドネ】が一線を退くこともあり、殿堂試行後の活躍にも期待できる【卍 デ・スザーク 卍】。今後の注目株です。
今週のメタゲーム予想
新弾発売ということで、今週の予想はおやすみ。
参考までに、リアル環境に先んじてVault大会においては、
・【火光ヴァイカー】
・【バーンメアジョーカーズ】
・【水魔導具】
・【デッドダムド】
あたりがTier1と言える勢力。
そこに【水闇光オレガ・オーラ】や【水闇光ハンデス】と言ったハンデス軸のコントロール、【水闇自然シャコガイル】や【5cコントロール】などのビッグマナ軸のコントロールが母数面で劣りながらも着実に上位メタを制してベスト4・ベスト8まできっちり勝ち残っている形となっています。
あくまで私見になりますが、環境のキモを握っているのはメタカード。
《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》や《洗脳センノー》をはじめとする環境上有力なメタカードたちをうまく使えるデッキが勝ち越し、逆に複数回戦にわたってメタカードの乗り越えを要求される「押し付けるデッキ」は母数の多さと比較すると安定した戦績を残せていない傾向にある印象です。
リアル大会も同じ傾向にあるとは当然ながら思えませんし、新弾のカードプールまでここに加わるため、週末の環境はまったくの未知数。ですが、誰でも対戦ログにアクセスできるネット大会で戦績を残しているこれらのデッキが、今現在多くのプレイヤーに注目されているデッキであることだけは疑いようのない事実でしょう。
今週のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それでは皆さま、良い週末を!
[2020/12/17 追記]
記事の公開後、追加のデータが田園補完計画さまよりリリースされましたので、改めて集計しなおしたデータを追記します。
今回は追加発表されたCSが10件近くとかなり多く、影響が無視できないと判断したための措置となります。今後も同じように追記を行う可能性はございますが、毎回行うとは限りませんことをご了承いただければ。
というわけで、このような結果となりました。
追加分のデータで目立つのは、やはり【オカルトアンダケイン】の台頭。
我らが神結さんをはじめ、幾人かの環境プレイヤーが警鐘を鳴らしながらも殿堂入りをすり抜けた【オカルトアンダケイン】。
今月の頭から先週にかけて強豪プレイヤーたちが立て続けに有料記事や動画をリリースしているなど、メディア的な意味でも注目度の高いデッキのひとつです。
最速3ターン、現実的には4ターンでの《零龍》卍誕&《ラビリピト》全ハンデスというコンボじみたブン回りを抱えつつも、《天災 デドダム》や《不敵怪人 アンダケイン》といったマナ加速・《フォール・クロウラー》やこれまた《天災 デドダム》などのリソースカードによって粘り強い戦いが可能。
盤面に干渉する手段は少し限られますが、《零龍》卍誕によるボードリセットでメタクリーチャーの群れとも渡り合えます。独特の動きであるため類似例を探しづらいのですが、いわば「コンボ・コントロール」とでも形容すべきデッキです。
本記事の方では【卍 デ・スザーク 卍】との比較をしましたが、こちらの方が最大出力が大きく、取りうるプランの幅が非常に広いのが特徴。
メインルートである《零龍》卍誕+《ラビリピト》を狙うコンボプランはもちろん、シールドの薄いデッキに対しては最速卍誕と《ダースシスK》や《百万超邪 クロスファイア》で素早く詰めるプラン、キーカードをプレイできなければインパクトに欠ける相手に対しては《フォール・クロウラー》を使い回してランデス遅延を仕掛けるプランなど、52枚の中にいくつもの選択肢が詰まっている難解なデッキです。
使い手の習熟度や環境理解度、盤面への視野の広さ次第で強さが大幅に変動し、それが難しさであり楽しさでもあるデッキなのではないでしょうか。
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