yk800の新・隔週! メタゲーム・ウォッチング vol.4【23.06.02】

 どうも、レッドことyk800です。大雨で仕事が早めに終わったので今回はちょっと早めに書き終わって20時ぐらいでアップできるといいなあ! と息を巻いています。(編注:終わりませんでした)

 この2週間は現在のデュエル・マスターズを象徴する「あの」デッキが進化に進化を重ね、更なる飛躍を果たしたことが何よりの事件でしょう。ただでさえ一番強いのにまだ強くなるってどうなってんだ

 サムネで思いっきり出オチてたりもしますが、やはり今のメタゲームを追うにあたって外せるデッキではありません。それだけ強いのは紛れもない事実ですから。いよいよ世紀末の様相を呈してきた6月第1週。メタゲーム・ウォッチング、スタートです!



結果総まとめ

先週(2023/5/22〜5/28)のCS結果は以下の通り。

(※データはDMPランキングに掲載されている公認CSの運営Twitter等を元に独自に集計したものとなっております。詳細な大会結果を確認できなかったCSについては集計の対象となっていないこと、その他抜け・漏れがある可能性がありますことをご了承ください)

 【サガ】、分裂。

 猫も杓子も《超神星DOOM・ドラゲリオン》でフィニッシュしていた数週間前から大きく様変わりし、DOOM型の水闇、ダンタル型の水闇、ダンタル型のクローシスの3タイプが並立して大活躍するとんでもないメタゲームが形成されはじめています。

 ここしばらくは下火だったダンタル型の躍進を支えたのは、スタートWIN・スーパーデッキに新録されたカード、《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》。

 上面は-4000のパワー低下を2回放つ受けトリガーで、下面は2マナで-4000を放つ軽量除去呪文。どちらも役割対象が広く、軽量のメタクリーチャー除去手段として非常に便利なカードです。

 単純にトリガー枚数を水増ししながら《「敬虔なる警官」》では触れないコスト3のメタクリーチャーを除去できる点、軽量除去呪文でありながらクリーチャーである点など、様々な面からデッキとの噛み合わせは抜群。このカードの登場で、ただでさえ難しい「サガループ対策」はより難しくなったと言えます。

 また、基盤を同じくしながら火文明を採用したクローシス型も大流行中です。

 火文明が追加されることで速度と安定感を失う代わりに、優秀な軽量カード除去や《百鬼の邪王門》を獲得。メタカードやビートダウンのデッキの初動をクリーチャー・非クリーチャー問わずテンポ良く処理できたり、ギリギリまで追い詰められた状態からでもトップからチャンスを残せたりと、水/闇の2色デッキでは真似できない立ち回りが可能に。

 大別したDOOM型・ダンタル型はもちろん、ダンタル型でも青黒とクローシスの間ですら要求される対策の軸が違ってくるため、この3つの【サガループ】を同時に乗り越えるのは途方もない難事です。【サガループ】が2位以下にダブルスコアを付けてぶっちぎりトップに君臨したのは、この辺りの事情があってこそでしょう。

 そのほか上位のデッキはおおむね現在の環境トップ層を形成するデッキがそのまま引き続き活躍しており、大きくは変わり映えしていません。強いて挙げるのであれば、【ラッカ鬼羅.Star】の大躍進と【4c邪王門】の大後退がトピックでしょうか。

 単純な話として、【ラッカ鬼羅.Star】は執拗なメタクリーチャー展開を得意とするため【サガループ】に比較的強いデッキで、【4c邪王門】はメタカードを積む余裕があまりない中速デッキということで【サガループ】に不利なデッキです。どちらにせよ先週の様々な変化は、やはり【サガループ】を中心にすべてが回った結果だと言えそうです。



先週のトピックス

《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》

 2マナ-4000火力呪文、クリーチャー付き。

 もちろん上面のクリーチャーが優秀な受けトリガーであることもめちゃくちゃに強力ですが、究極的にはたったこれだけで大きく【サガループ】メタの環境を変えたのが《「…開けるか?」》の凄みです。

 これまで水/闇の2色で使える軽量除去は、バトルゾーンに自分のクリーチャーを用意するか手札に戻すかのほぼ2択。墓地さえあれば青天井の《魔弾 ルナンド・ストライク》や-2000火力などはありましたが、いずれも適正ターンでプレイする際にリーチが足りない場合が多く、そもそもほとんどが呪文なので《絶望神サガ》の能力誘発のためにあまり枚数を積めなかったりと、今ひとつ決め手に欠けていました。

 その点で、「コスト2以下」という非常に狭い効果範囲ながら、相手のメタクリーチャーを1ターン手札に戻して再展開を防げるクリーチャーとして《「敬虔なる警官」》がもてはやされたのはむべなるかな、といったところでしょう。

 《コダマダンス・チャージャー》を採用したDOOM型の【サガループ】ではメタ除去をこのカードに頼り切っている場合も多く、《「敬虔なる警官」》で除去されないコスト3以上のメタクリーチャーは現環境においてある程度信頼できるメタクリーチャーのボーダーラインとなっていました。

 しかし、新たに登場した《「…開けるか?」》はコスト3以下のメタクリーチャーが有する標準的なパワー=4000をすっぽり収める射程範囲。有名どころから若干マイナーなメタクリーチャーまで、おおよそコスト3以下、どころかコスト4のメタクリーチャーの一部に至るまでわずか2マナで対処できてしまいます。

 【サガループ】に欲しい範囲を揃えながら墓地に落とせばクリーチャーカウントに貢献しトリガークリーチャーとしても優秀と、汎用性に富む《ドアノッカ=ノアドッカ/「…開けるか?」》は今後のスタンダードになっていくことが容易に予想されます。そうなれば逆に、この呪文で除去されないメタカードの価値は相対的に上がっていくでしょう。

 コスト4以下の呪文で選ばれない《U・S・A・BRELLA》や、相手ターン中にパワーが上がって除去を逃れられる《リツイーギョ #桜 #満開》、各種フィールド・タマシードを採用する理由はこれまでよりも多くなっています。

《空間型無限収納ストラトバッグ》

 先ほどの項目でも触れた通り、《「…開けるか?」》で除去できない置物メタカードは火を含まないダンタル型【サガループ】のウィークポイント。

 ダンタル型はループに持ち込まなければ線の細いビートダウンでしかゲームにしか勝てないため、基本的に置かれたメタカードは必ず除去しなければなりません。

 もちろん【サガループ】側も《勝熱と弾丸と自由の決断》などで除去しようとしてきますが、2マナの置物ひとつを対処するために4マナと手札1枚を使うのはテンポの面でもアドバンテージの面でもかなりの損失。チャージャーを採用しない構築では除去と《絶望神サガ》ループを同一ターンに決められる7マナは遠く、それまでの間にハンデスや本命のビッグアクションを通されてしまうと一気に厳しくなります。

 置物メタカードとして最有力なのはやはり《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》ですが、《空間型無限収納ストラトバッグ》も先週【5cザーディクリカ】や【アナカラージャオウガ】で少数ながら何件かの採用例が見られました。

 こちらの利点としては、

・自然文明を持っているため使わない対面ではマナに置きやすいこと

・《絶望神サガ》や《蝕王の晩餐》で破壊されたクリーチャーを即座にマナ送りにできるため、これらのカードを起点に《蒼狼の大王 イザナミテラス》や《龍素記号 wD サイクルペディア》でアドバンテージを取る動きを躊躇させやすいこと

・置換式の除去耐性を貫通して相手をマナ送りにできる副次的効果があること

・効果が全て任意なので逆利用されることがなく、相手限定の効果なのでどのような状況でも自分の邪魔をしないこと

 などが挙げられます。もちろん《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》の1ドローや刺さる相手の広さも評価できるため一概には言えないものの、デッキとしての動きを極力邪魔せず採用できる《空間型無限収納ストラトバッグ》もダンタル型【サガ】を意識するのであれば有力な選択肢になりそうです。

 ただし、クローシス型には《超英雄タイム》であっさり破壊されるので過信は禁物。フィールドを置いただけで油断しないようゆめゆめご注意を。

メタゲーム予報

 圧倒的【サガループ】環境が始まるのであれば……まずは【サガループ】対策がスタートライン。

 まずは【青魔導具】。最近は《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》の採用枚数が2枚程度に抑えられる構築が一般的でしたが、ダンタル型【サガループ】に突き刺さるこのカードは枚数を増やしてもいいかもしれません。

 クローシス型には積極的にフィールドを展開して除去の当て先を散らすことで。青黒型には《勝熱と弾丸と自由の決断》1枚で2面処理されないよう除去させた返しに出すことを意識することで。《卍 新世壊 卍》というもう一種類のフィールドの影をチラつかせれば非常に対処が難しそうです。

 また、【サガループ】と【青魔導具】の双方に対して強く出られ、苦手な受けデッキがコンボの波に淘汰されそうな【赤単我我我ブランド】も戦いやすいフィールドになる予感。《「敬虔なる警官」》・《超英雄タイム》・《「…開けるか?」》・《勝熱と弾丸と自由の決断》といった【サガループ】の主要な除去をすべてかわせる《U・S・A・BRELLA》の評価はウサギウナギ登りです。

 反面厳しそうなのは【5cザーディクリカ】。コンボデッキが増えればそりゃそう、というのはもちろんのこと、どうしても序盤にブーストを撃たなければ足並みが乱れる都合上2ターン目の《ウォズレックの審問》でマナ加速や色マナ源を抜かれるのもかなり厳しめでダンタル型と相性×。

 【アポロヌス】や【赤単我我我ブランド】といったまともに受かるデッキが限られるビートダウンが存在する以上一定の活躍は見込めますが、Tier1に片足を突っ込んでいる現状よりも少し数は減りそうです。

 個人的に動向に注目したいのは【ラッカ鬼羅.Star】でしょうか。【サガループ】のメタクリーチャー除去に対して、「除去を上回る数のメタクリーチャーを出す」という物量戦の方向で抗える数少ないデッキで、環境との噛み合いが良かったのか実際に今週の入賞数も増加傾向。

 現在は採用されていないメタクリーチャーとして、《U・S・A・BRELLA》はもちろん、ダンタル型を意識するのであれば極めて有効な《正義の煌き オーリリア》のようなカードも組み込めるため、構築のバリエーションも含めて活躍のほどが気になるところです。

 今回のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それでは皆さま、良い週末を!


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