yk800の新・隔週刊! メタゲーム・ウォッチング vol.3【23.05.19】

 どうも、レッドことyk800です。

 今回からは隔週ということで2週間ぶりの更新。かなり強固に思えた2強環境、実際に未だ強力な【赤単】・【サガ】ラインですが、やや間が空いたこともあってメタゲームには大きな変化がありました。

 ゴールデンウィークを挟んで目まぐるしい動きを見せた5月第3週。メタゲーム・ウォッチング、スタートです!



結果総まとめ

先週(2023/5/8〜5/14)のCS結果は以下の通り。

(※データはDMPランキングに掲載されている公認CSの運営Twitter等を元に独自に集計したものとなっております。詳細な大会結果を確認できなかったCSについては集計の対象となっていないこと、その他抜け・漏れがある可能性がありますことをご了承ください)

 5月前半環境を激変させた立役者といえば、《ボン・キゴマイム》。ここしばらくは低調気味にあった【アナカラージャオウガ】を入賞数1位にまで引き上げた、まさに先週の顔とも言えるカードです。

 活躍している基盤としては、【アナカラーオービーメイカー】から《十番龍 オービーメイカー Par100》を抜いて《CRYMAX ジャオウガ》と《絶望と反魂と滅殺の決断》を増量した構築。《キユリのASMラジオ》を出力のキーパーツに据えており、デッキの3/4ほどがコスト3以下のクリーチャーで構成されています。

 軽いクリーチャーが増えた分だけカード1枚1枚のパワーはやや低下していますが、《ボン・キゴマイム》のメタ能力による遅延や意外と誘発しやすいドローはそれを補えるだけの刺さりっぷり。対応策が確立されていない現在のメタゲームにおいて猛威を振るっています。

 その後は【5cザーディクリカ】、【サガループ】、【赤単我我我ブランド】と続く形。

 【5cザーディクリカ】も環境上位にすっかり馴染んできた感があります。《ブレイン・スラッシュ》によるデッキパワーの上昇や、《聖魔連結王 ドルファディロム》の環境への通りのよさ・対策のしにくさが輝いている印象。

 メタカードによる遅延は効かないわけではないもののマナブーストが基盤に据えられているため完封されることはほとんどなく、メインプランに据えられた全ハンデスによる強烈な妨害はほぼ全ての対面に有効と、構造上「無理」といえるほど不利な相手がほとんどいないのが最大の強みです。

 【サガループ】は引き続き《コダマダンス・チャージャー》型が最大勢力ですが、関東・東北地方を中心に火文明を加えたクローシスの《蝕王の晩餐》+《サイバー・K・ウォズレック》コンボ型が徐々に勢力を拡大中。

 3tでのコンボ達成が非常に難しい代わりに、《百鬼の邪王門》による防御力や《超英雄タイム》・《“乱振”舞神 G・W・D》といった小回りの効く除去の搭載で「メタクリーチャーを立てて殴る」タイプのデッキに対してもある程度戦える構築。

 《蝕王の晩餐》型の天敵とも言える《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》にも軽いカード除去で対応しやすい・《コダマダンス》型にはさほど通らないためそもそも一時期と比べて数を減らしています。また、環境全体が比較的鈍化傾向にあり、そもそも対抗馬の《コダマダンス》型サガも3kill成功率にはそれほど主眼を置いていないため、速度が出しづらいデメリットも相対的に見れば緩和されていると言えるでしょう。

 弱みとなる部分の比重が下がり、序盤のピーピングハンデスによる妨害や色を足したことによる対応力の高さといった強みの部分を活かしやすいメタゲームになってきている今、注目したいデッキのひとつと言えそうです。

 そして、先週大躍進を遂げたのが【赤緑アポロヌス】。全体的に環境が低速化し、環境の意識の焦点が4ターン目に置かれている中で、不意を付く3ターンキルをかなりの再現性で放てるのが環境上最大の強みです。

 《とこしえの超人》や《U・S・A・BRELLA》といった環境の中核にあるメタクリーチャーがまったく効かず、侵略を封殺する《赤い稲妻 テスタロッサ》は環境から減少傾向で、最大の壁だった《ガル・ラガンザーク》に至っては殿堂入りの憂き目に。

 《ボン・キゴマイム》は有効ですが《カチコミ入道<バトライ.鬼>》に除去されて次のターンには走られますし、2ターン目から《オンソク童子<ターボ.鬼>》を先出ししてビートダウンを仕掛けるサブプランでくぐり抜けられたりと、出されたとしても致命傷とは言えないでしょう。そもそも先3なら出す暇すらありません。

 苦手な受けトリガー・《B.F.F. モーメント》や《終末の時計 ザ・クロック》を使う【アナカラージ・ウォッチ】や【ラッカ「正義星帝」】も数を減らしており、そもそもトリガー次第では問題なく貫通できることもあって環境への通りは非常に良好。

 カウンター性能に秀でたデッキ相手にはどうしてもシールド運が絡んでしまいますが、それでも通る時はうっかり通ってしまう破壊力は脅威的の一言です。



今週のトピックス

《ボン・キゴマイム/♪やせ蛙 ラッキーナンバー ここにあり》

 今もっともホットなメタカード、《ボン・キゴマイム》。

 誘発型能力によって除去されてもターン中継続する強度の高さ、プレイヤーだけではなくクリーチャーへの攻撃も禁止できるロック範囲の広さ、G・ゼロや無月の門はおろかS・トリガーにまで反応するため見た目以上に機能する場面の多い踏み倒し反応のドローなどなど。

 メタ能力の確実さで知られるコスト3のメタカードの中でも、頭ひとつ抜けて高いスペックを有しています。

 現代の3コストメタクリーチャーらしくしっかりとパワー4000あり、《九番目の旧王》や《ボルシャック・スーパーヒーロー》などの全体火力の範囲外。マッハファイターを封じる自身の能力と合わせて考えれば、除去への耐性は比較的高い方だと言えるでしょう。

 また、メタカードとしては珍しく、踏み倒し反応のドローが増えるため2体目以降を出す動機が除去ケア以外にも存在しているのが面白いところです。

 呪文面も当初の印象以上に活用できる場面が多く、すでに盤面に《ボン・キゴマイム》が1体立っている場面では2体目を出すよりも1体目が止めたクリーチャーをもう1ターン止めるために呪文として使った方が強いこともありえます。

 メタ能力が一部重複したり、ツインパクトによって別の使い方ができたりと、2枚目以降にも明確な役割があるため4枚採用するリスクがあまりなく、腐りづらいこともこのカードの強みのひとつです。

 今後の環境でも活躍が予想される1枚なので、スマートにこのクリーチャーを対処できるカードの評価は相対的に上がりそうな予感。《超英雄タイム》や《ボルシャック・フォース・ドラゴン》あたりは除去のテンポが良く汎用性も高いので注目したいですね。

【赤緑アポロヌス】の自由枠あれこれ

 基盤となる36枚ほどはほぼ固定枠ですが、残り4枠でメタゲームを意識したチョイスが表れる【赤緑アポロヌス】。

 カラーバランスを考えれば自然文明のカードを採用したいところですが、逆に文明以外の要件はほとんどないためかなり自由度が高いです。

 今週集計分のデッキリストの中で、もっとも採用例が多かったのは《パーリ騎士のメモリー》。

 【サガループ】を筆頭に有効な相手の多い墓地リセットに目が行きます(し実際強力ではあります)が、シンカパワーもなかなかに強く、赤マナ捻出のために置かざるをえなかった侵略先を回収したり、足りないパーツが山札上2枚からうっかり落ちれば拾って即走れたりと、最速には寄与しないものの4ターン目のアクションを強化するカードとしてなかなか優秀です。

 リソースを減らさずにマナを伸ばせるため3killだけでなく4〜5ターン前後のゲームを組み立てやすくなるのが強力で、総じてデッキの対応範囲を大幅に広げてくれるカードだと言えます。

 もうひとつのアプローチが、進化速攻によって《超神羅星アポロヌス・ドラゲリオン》が返された時の後詰めとなり、《進化設計図》で拾える進化クリーチャー。

 以前はマナ進化クリーチャーが採用されることが多かったですし今でも選択肢ではありますが、自然のクリーチャーがマナになければ使えないため安定しないのも事実。現在ではタマシードから進化できる軽量レクスターズの採用例が多い印象です。

 最有力候補として挙げられるのが《ツクっちょ<メイ様.Star>》。

 パワー5000のマッハファイターで盤面を抑える力が高く、《カチコミ入道<バトライ.鬼>》と合わせてメタクリーチャー耐性がさらにUP。

 コストも1と軽く、2ターン目の進化設計図で十分に手札リソースが確保できていれば、4マナ(=3ターン目に走った次のターン)で1マナ進化元+2マナサーチから繋げてプレイできるくっつきのよさが強みです。

 もうひとつ採用例が見られた進化クリーチャーが《晴舞龍 ズンドコ・モモキング》。

 こちらは登場時のブーストで3マナ確保できるため次のターンのマナチャージを節約すれば実質1ドローとして機能、離れた時にもマナ回収があるため追加の2コス初動としてリソースを消耗せずに動き、進化元1枚分を水増しできるのがポイント。

 3ターン目の前後で役割を持てるため、いつ引いても最低限の仕事ができるのは魅力と言えるでしょう。

 ただし、後詰めのカードとしては《ツクっちょ<メイ様.Star>》のように進化元+サーチから動き出すために5マナかかるのがややもっさりとしている印象。

 《オンソク童子<ターボ.鬼>》の増量で進化元の枚数で困る場面は少なくなっていそうなことも含めると、やや中途半端なこちらよりも役割が明確な《ツクっちょ<メイ様.Star>》に軍配が上がりそうだと感じています。

メタゲーム予報

 【アナカラージャオウガ】が流行るのであれば、まず間違いなく注目されるのは【青魔導具】。今週は若干の減量傾向にありましたが、メタゲームの読み次第では有力な選択肢であることは間違いありません。【赤緑アポロヌス】まで意識するのであれば、トレンドからは外れた《終末の時計 ザ・クロック》のような受け札を戻すのもありやなしや。

 もうひとつの大きなトピックである【赤緑アポロヌス】はピンポイントの対策を張るのは厳しいわりに特殊な防御手段が要求されるため、環境の構造上対策しづらい強力なデッキだと言えそうです。今週もまだまだ活躍してくれそうな予感がひしひしと。

 【5cザーディクリカ】は受け性能に優れるため【赤緑アポロヌス】にも悪くなく、【アナカラージャオウガ】も現在流行中の基盤相手であればそれなりに戦えるため引き続き悪くない立ち位置を継続しそう。

 また、【赤緑アポロヌス】へのカウンターパート代表ともいえる《一王二命三眼槍》を強く使えるデッキはビートダウンを意識するのであれば「やはり候補に上がってくるでしょう。最近は勢いがあまりありませんが、【4c邪王門】はもしかすると環境へのソリューションとなるかも……?

 従来の構築では新型【アナカラージャオウガ】がやや厳しそうではありますので、少し目先を変えた構築が出てくることに期待したいですね。

 今回のメタゲーム・ウォッチングはここまでとなります。それでは皆さま、良い週末を!


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